2005年10月21日金曜日

黛緑年華 (The Splendor of Youth)

〔えいが〕


1957年、香港(電懋)。左几監督。紫羅蓮、梅綺、吳楚帆、張瑛主演。

いよいよ明日から「東京国際映画祭」ですが、今日は先だって観た映画の紹介を軽く。
電懋が製作した広東語映画です。
超大まかなストーリーは、下記の通り。

香港島の高台にある大邸宅。
女主人である翁范夫人(黎灼灼)は、自宅で夜毎華やかなパーティーを開催、香港の名士たちが多数かけつけていました。
しかし、その裏で夫人は自分の3人の娘(梅綺、方華、丁櫻)を彼らにセックスパートナーとして提供、暴利を貪っていました。
ひょんなことからこの家へ居候することになった長女の友人・湘瑩(紫羅蓮)も夫人の仕掛けた罠に嵌まり、パーティーの常連である薛(劉克宜)に貞操を奪われてしまいますが、彼女を優しく見守る建築家・龍立群(吳楚帆)の励ましによって立ち直り、新たな人生を歩むことを誓うのでした・・・・。

ぶっちゃけ、「ミッドレベルの金持ち族の乱脈な私生活を暴く!」とか「ふしだらはあかん!」といったご教訓めいた内容が中心の映画と言えなくもないのですが、その設定のあまりのエグさにまずはお腹いっぱいの作品でありました。
なにしろ、長女・黛妮は客の子を妊娠するものの流産、そのときの出血がもとで死亡、次女・黛敏は「こんな生活やってられん!」とばかりに母親の財産を持ち逃げして失踪、三女・黛瑜は病気持ちの客から梅毒を移されて失明ですから、いやはや、なんと言ったらいいのやら・・・・。

でも、なんでこういうお話だと女ばかりがつらい目に遭うのかしらん。
男はいつもやり逃げでさ。

ただ1人、やり逃げにならなかったのが張瑛演じる譚尊尼(ジョニーよ、ジョニー。2時間待ってても来ないジョニー←古すぎ)。
彼が夫人のジゴロ(死語)であることを知らない湘瑩は彼に一目ぼれしますが、やがて本性を剥き出しにした尊尼は、彼女をホテルに誘い込んで、

おらおらおら、もったいぶってねーでやらせろや!初めてじゃねーくせによー!(創作入ってます)

と強姦未遂、最後は夫人の手によって葬り去られます(華麗なる階段落ちで絶命)。

ラスト、立群によって救い出された湘瑩と黛瑜の眼前に新生の象徴とも言うべき日出が現われておしまいになりますが、はっきり言って、

後味悪すぎ。

でも好きだけどね、こういう映画(結局、褒めてんのかい!)。

0 件のコメント:

コメントを投稿