今日の午前中、妙な電話がかかってきました。
「○○区役所税務課の××と申します。突然のお電話で失礼いたしますが、お宅の税務状況をお伺いしたくてお電話しました」
なんだか怪しいなあと思ったので、
「すいません。担当の者が留守ですので、戻り次第折り返しお電話します。区役所の方ですよね?電話番号をお教えくださいますか?」
と言うと、とたんにしどろもどろになって電話は切れてしまいました。
念のため、後ほど本物の区役所税務課に問い合わせてみたところ、最近この手の電話をかけて個人情報を不正に引き出したり、現金を振り込ませたりする詐欺が発生中とのこと。
皆さまも、お気をつけあそばせ。
さて、ひさびさの古新聞ネタです。
しばらくぶりで台湾の古新聞漁りをしていたところ、1965年12月7日付『聯合報』に、
楚覇王故事將搬上銀幕 國聯台製東寶合作 三船敏郎尤敏主演
なる見出しの記事があるのを発見いたしました。
それによると、台湾の國聯及び台製と日本の東宝は合作映画『楚覇王』を製作することで合意し、楚覇王(項羽)は三船敏郎、虞姫は尤敏が演じることになったとの由。
これは國聯を率いる李翰祥が新作映画の編集作業のため東京へ赴いたさい、川喜多長政と話し合って決めたもので、三船は楚覇王役に大いに興味を示し、川喜多も三船を起用することに同意したものの、ただ三船を起用するのであれば尤敏に虞姫を演じてほしい、という条件を李翰祥に提出してきたのだそうです。
ご周知の通り、このとき(1965年)すでに尤敏は結婚・引退して一児の母となっていましたが、尤敏も三船と共演できることを大変喜び、出演を承諾したのだとか。
しかし、記事には映画完成後の配給の問題や興行収入の分配方法等がまだ決定していないため、國聯と台製はこの合作映画計画の正式発表を控えている旨の記述もあり、ということは、どうやらこの記事、内々で慎重に進めていた交渉を『聯合報』が先走ってすっぱ抜いちゃったもののようです。
案の定、12月10日付同紙には、
尤敏復出拍片事可能性極微
と、尤敏がカムバックする可能性は低いという記事が掲載され、結局、前述の合作映画計画もおじゃんになってしまいました。
合作映画計画に関わっていた映画会社もそうですが、この頃、低迷する業績を回復するため尤敏担ぎ出しに奔走していた國泰にとっても、『聯合報』のすっぱ抜き記事は「ふざけやがってこの野郎!」なものだったに違いありません。
中華圏のマスコミの体質って、なんだかあんまり変わっていないような・・・・。
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