2006年7月12日水曜日

続 葛蘭だった?

〔ちょっとお耳に〕


本題に入る前に、ちょっと別の話を。

日本では、

元人気アイドル甲斐智枝美さん43歳急死

なんていうショッキングなニュースが飛び込んできましたが、今日の朝刊を読んでいたら死亡欄に

米女優ジューン・アリスン(June Allyson)さん死去

とあるのが目に入りました。

1917年生まれ、享年88歳ですか。

せんきちが小学生の頃、家にあった昔々の『映画の友』には、

1922年生まれ

とあって、その後じっさいには1917年生まれだったと知り、「5つもサバ読んでたのか」とショックを受けた記憶があります。

せんきちは『グレン・ミラー物語(The Glenn Miller Story)』が大好きで、グレン・ミラーの実人生とはちょっと違うところがあるけれど、音楽人の伝記映画としてはあれが最高水準の作品だったのではないかと思っています。
ラスト、ほんとは初期のヒット曲である『茶色の小瓶(Little Brown Jug)』を巧みに用いながら、一言の台詞もなく、ジューン・アリスンの表情を映すだけで終わる、あそこは何度観ても感服します。

というわけで、追悼の意を込めて「こんなんありましたけど」。

公開当初に出たサントラ盤(10インチLP)。


こちらは、『グレン・ミラー物語』で使われた曲を
オリジナル(Glenn Miller and His Orchestra)の
演奏で聴きましょうというアルバム
せんきちの手元にあるのは、LP盤の
後に出たEPサイズのもの(1956年)。

謹んで、ご冥福をお祈りします。

さて、本題です。

先月、『最長的一夜』は当初葛蘭と宝田明の共演作として企画されていたらしい、という記事を書きました。

その後も引き続き古新聞漁りをしていたところ、1963年6月28日付『聯合報』に、

葛蘭・寶田明・尤敏

というタイトルの葛蘭インタビュー記事が掲載されているのを見つけました。

そこには、電懋サイドはちょうど『ホノルル・東京・香港(香港・東京・夏威夷)』のロケで香港にやって来ていた宝田明と葛蘭のご対面をセッティングした上で宝田明に葛蘭の主演作品(題名不詳)を見せ、宝田明も葛蘭との共演を楽しみにしている旨の記述があり、また、「(宝田明と)一緒に食事をして、映画のことについて話し合った」という葛蘭自身のコメントもありました。

なんだ、2人は会ったことあるんじゃん。

『香港映画の黄金時代 Ⅰ』(2002年、国際交流基金アジアセンター)所収の宝田明インタビューには、


‐尤敏さんのご主人のご兄弟と結婚しているのが葛蘭さんで、彼女もやはりキャセイの、尤敏さんと並ぶ二大女優でした。

宝田 そうですか。葛蘭は知りませんでした。


とあったので、あたしゃてっきり面識がないのかと思っていたよ。
っつーことは、この回答の意味は「葛蘭と尤敏の夫が兄弟だというのは知らなかった」ということになるんでしょうか。

ともあれ、上記の記事を読む限り、葛蘭&宝田明共演作としての『最長的一夜』は、かなりの段階まで企画が進んでいながら針路変更を余儀なくされたもののようです。

でも2人が共演するんなら、ミュージカルでもよかった気がするな、今思うと。

2 件のコメント:

  1. ジューン・アリスンと聞くと、私の場合は『若草物語』のジョー役を連想してしまいます。

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  2. 吉田さん

    こんにちわ。
    あ、そうですね、『若草物語』もありました。
    当方はこの他に『間奏曲』なんかも思い出します。むかしテレビで観たきりですけど。
    この人の声がまた特徴的でしたね。よく言えばハスキー、悪く言えばダミ声で。

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