2010年8月3日火曜日

謎の旅日女星・朱惠姫さん、見ーつけた!

〔ちょっとお耳に〕

涼しい映像をお楽しみ下さい。

どうも。
トド@もう夏飽きたです。

えー、今から5年ほど前、こちらのブログで台湾出身の女優・朱惠姫さん(本名)をめぐる騒動について取り上げたことがありましたが(謎の旅日女星・朱惠姫さん)、残念ながらその折には朱惠姫さんの芸名等詳しい情報はわからずじまいでした。

が。

約5年の歳月を経た先日、ひょんなことから彼女の出演する映画を鑑賞することができました。

それは…

石井輝男監督が松竹で撮った『日本ゼロ地帯 夜を狙え』。

この中で朱惠姫さんは、「朱麗敏」の芸名で嵐寛寿郎演じる箱政の娘・敏子(実は箱政を頼って足抜けした後に亡くなった女郎・君子の忘れ形見)を演じていました。
ごくごくふつーのOLである敏子は、「仕事の後のちょっとしたお小遣い稼ぎ」という誘い文句に騙され、同僚の秋子(実は売春組織に所属するコールガールでもあります。清水まゆみ)によって売春組織のボス・阿川(山茶花究)に引き合わされます。
睡眠薬入りの珈琲で昏睡状態に陥った敏子は阿川に乱暴されかかるものの、すんでのところでルミ(三原葉子)に助けられ…といった、かなーり重要な役どころなのですが、実は不肖せんきち、この映画を観るのは2度目です。
といっても、初めて観たときには朱惠姫さんのことは全く存じ上げませんでしたので、久々に再見して「うわっ!こんなところに!」と驚いた次第。

ちなみに、「朱麗敏」で何か他の出演作品があるか調べてみましたが、今のところこれ以外の作品は見出せていません。

となると、前回の記事にあった『太陽を抱く女』には何という芸名で出ていたのやら…。

ただ、『聯合報』の記事を見ると、朱惠姫さんご本人よりもお母さんが熱心にマスコミ対応しているようなので(いわゆるステージママというやつね)、聯合報の記者にお母さんが話したプロフィールも実態の3割増程度の水増しがあるものと推測され、実際にはこの『日本ゼロ地帯 夜を狙え』が初めて得た大きな役だったのかも知れません。
この映画を観る限り、日本語のアクセントにところどころ訛りがあったので、日本人役をやる上ではそれが大きなハンデとなって、女優として大成できなかった可能性もあります。
その辺り、中学1年の時に日本へ来たという朱惠姫さんと、幼少の頃日本に来た光川環世(井上清子、李月随)や翁倩玉(ジュディ・オング)との大きな違いでしょう。

しかし、前述した通り、『日本ゼロ地帯 夜を狙え』での朱惠姫さんは非常に印象的な役を演じており、この映画がある限り、彼女の名(朱麗敏)は記憶され続けることと思います。

謎が解けてよかった。

付記:朱惠姫さんは1964年の帰国時、台製のカメラテストを受けましたが(『聯合報』による)、正式契約には至らなかったようです。

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