聞いて、なぜかこの人を思い出した私。
どうも。
トド@検査続きです。
先月の健康診断で首にしこりが見つかりまして、そちらはただいま悪性か良性かを病理検査中、尿検査も血尿&蛋白尿で、明日再検査の予定です。
とほほ・・・・。
そんなこんなで、本日はてきとーな古新聞ネタ。
下の画像は、1960年9月13日付『聯合報』に載っていた広告。
大蔵新東宝が誇る(?)アイドル・星輝美たん主演の『思春の波紋』(「純潔教育を主題にした映画」らしいのですが、あらすじを読む限り「早すぎた『ある女子高校医』シリーズ」のようです)が『少女情波』という中文タイトルで上映されており、「んー、やっぱり大蔵新東宝の映画は台湾でバカ受けだったのね」と思っていたところ、おや・・・・・?
別の映画のタイトル(『玉女之悲戀』)が・・・・。
山口淑子(李香蘭)と池辺良主演ってことは、当たり前のことですけれど輝美たんの映画とは全く無関係の作品、しかし、日本語のタイトルがありません。
いったい、この映画、何よ?
山口淑子の作品リストによれば、池辺良との共演作品は、『帰国(ダモイ)』の第4話、『暁の脱走』『白夫人の妖恋』『アンコールワット物語 美しき哀愁』ですが、『白夫人の妖恋』の中文タイトルは『白蛇傳』なのでまずアウト、また、『アンコールワット物語 美しき哀愁』における池辺良の相手役は安西郷子なのでこれもアウト(それにこの映画なら2本立ではなく、単独で上映するはず)。
となると、残るは『帰国(ダモイ)』か『暁の脱走』ということになるものの、広告にある上映時間表を見ると、どう考えても2時間20分ほどの時間で『思春の波紋』と『暁の脱走』をセットで上映することは不可能です(『暁の脱走』は白黒だし)。
つまり、最終的に生き残るのは『帰国(ダモイ)』の第4話になります。
『思春の波紋』を単独で上映するには上映時間が短すぎるため、オムニバスである『帰国(ダモイ)』の第4話を続けて上映することにした、というところまでは何となく推測できますけれど、しかし、なんでこんな組み合わせの上映になったのでしょうねえ。
だいいち、『帰国(ダモイ)』って、総天然色でしたっけ?
謎だ。
追記:呂訴上の『台灣電影戯劇史』(1961年、銀華出版部)によれば、『帰国(ダモイ)』は、戦後の台湾で一番最初に公開された日本の劇映画で(1950年9月)、となると、既に当局の上映許可済の作品ということになりますので、『思春の波紋』の付け合わせとして一部を上映する、なんてのは、けっこうたやすいことだったのかも知れません。
(オチのないまま何となく退散)
『美女と液体人間』の広告。
『東京怪物』って、身も蓋もないタイトルだな。
総天然色ということは『アンコールワット物語』のことで、安西郷子の名前を大胆に省略してしまったのかもしれません。(スペースと台湾での知名度から李香蘭=山口淑子を優先?)
返信削除吉田さん
返信削除星輝美の映画は新東宝なので、代理店(配給元)のことや上映時間(おそらく2本続けて上映したと思います)等から考えると、やはり『帰国(ダモイ)』第4話の可能性の方が高いかなあと思うのですが。