2009年3月21日土曜日

台湾は招くよ (その2)

〔ちょっとお耳に〕

天地総子か・・・・。

どうも。
トド@イチローの被っているニットキャップが腹巻に見えるです。

前回の続き。

・福田晴一監督

福田晴一監督がメガホンを取った台湾映画『龍王子』(1969年)に関して、かつて拙ブログ(双子のリリーズ、台湾上陸! )でも取り上げたことがありますが、ウィキペディアによればこれは「本作(『怪獣王子』・せんきち注)の特撮部分のみを流用した」合作映画で、その後の追跡調査によれば、どうもこの他に変名で2本、特撮物の台湾映画(北京語映画)を撮っているようです。
で、下記がその詳細。

『神龍大戰宇宙人』(1969年、新佳興有限公司)
出演:江青、武家麒、方光徳(野村光徳)、戴良 他

『神俠飛童』(1969年、新和興有限公司)
演員: 徐蘭香、馮海、羅斌、高来福 他


上記の2作の内、前者は前述の拙ブログで引用した『聯合報』の記事にあった『神俠小飛龍』のことと考えられます。
また、『神俠小飛龍』のカメラは芦田勇が担当しており、『龍王子』『神俠飛童』も芦田がカメラを担当した可能性大です。

なお、福田監督はこの2作において船床監督や日高監督同様、

徐福田

という中国風の変名を名乗っており、どうやら台湾の北京語映画の場合、

合作映画は本名でもOKだが、純台湾映画の場合は変名でないとNG

という不文律があったようなのですが、その点については後ほど改めてくわしく考察してみたいと思います。

しかし、徐福田っていう変名、自分の姓を名前に持って来て、あとはてきとーに徐という姓をくっつけただけの、日高監督以上にお手軽、というか、もうどうにでもなれ!ってな感じの命名センスですわね。

付記:福田監督はこの後、1971年10月と72年7月にはインドネシアへ渡り、インドネシア映画(タイトル未詳)の脚本及び監督を担当しているそうです(『日本映画監督全集』〔改訂版。1980年、キネマ旬報〕による)。
また、福田監督は1960年代後半からはピンク映画を手掛けるようになりますが、その内、『続・悪徳医 女医篇』が"Madame O"のタイトルでDVD化されています。 

(しつこく第3回につづく)

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