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2011年7月2日土曜日

夢のグァム島殺人事件

〔橘ますみ〕〔テレビ〕

第100話の一部。
一瞬、ますみたんが映ります。

1971年3月1日、東京12チャンネル。中川信夫監督。沢たまきその他レギュラーの皆様、三原葉子、玉川良一、佐藤允、橘ますみ、他。

どうも。
トド@暑いですねです。
約半年ぶりの橘ますみたんネタ。

橘ますみたんがゲスト出演した『プレイガール』第100話。
中川信夫監督の「酒豆忌」で観ることができました。
ストーリーは『プレイガール完全攻略』(1999年、白夜書房)からの引用です。

日の出観光から独立、西垣観光を興した西垣(玉川良一)は、グァム島にホテルを建設するという夢を現実のものにしようとしていた。計画を阻止しようとする日の出観光から家族を殺すと脅迫された西垣は、プレイガールに護衛を依頼。西垣と妻の麻子(三原葉子)、息子の崇夫(佐藤允)、その妻の律子(橘ますみ)、プレイガールを乗せ、船はグァムに向かう。船中、崇夫が毒を盛られ、医務室に運ばれた。同時に西垣も何者かに襲われ、プレイガールが駆けつける。日の出観光の岩上(潮健児)が乗船していたのだ。誰もいない医務室で、崇夫は女医(篠雪子)に何事かを囁き、息を引き取る。権利書を狙って医務室に忍び込んだ岩上をプレイガールが追跡している間に、崇夫の死体が消えていた。そして再び西垣が襲われ、麻子にも脅迫状が届く。岩上は拘束されていたため、犯人は他にいるようだ。動揺した麻子は、戦地から突如復員してきた前夫と娘を捨て、西垣と駆け落ちした過去をたまきに打ち明ける。グァムに着くと律子はある決意を胸に秘め、麻子を恋人岬に誘う。

えー、ストーリーをお読み頂けばわかる通り(以下、ネタバレバリバリ)、麻子に捨てられた娘こそ他ならぬ律子で、自分と父を不幸のずんどこ、もとい、どん底に突き落とした麻子に復讐するため素性を隠したまま崇夫と結婚、麻子を殺す機会を虎視眈々と狙っていたのでした。
しかし、いざ麻子を殺害する段になって目の前の母を殺すことができない自分に気付いた律子は、そのまま岬から身を躍らせて自らの命を断つのでした。
「でも、崇夫と結婚って、異父兄妹じゃ近親相姦になるんじゃない?」とお考えのそこの奥さん、いえいえ、崇夫は西垣の連れ子で全くの血の繋がりがないんですのよ、ご心配なく。

役柄が役柄だけにこのドラマのますみたんは終始愁い顔で、石井輝男監督作品や「ずべ公番長」シリーズでのますみたんとは違った一面を垣間見せていました。
上映後の桑原幸子さん(プレイガールメンバー)のトークによれば、撮影は一旦船でグアムに渡った後、帰りの船上で行われたのだそうで、幸子さん曰く、

皆は船で行ったのに、橘ますみ(呼び捨て)だけが飛行機で直接グアムへ行ったんですよ!

とのことでした(しかも何度も何度もその話を〔忌々しげに〕するもんだから、小心なますみたんファンのわたくしはその度に心の中で「すいません、すいません」と謝まっちまったよ)。
映画の撮影が忙しかったからかなあ?と思いましたが、調べてみると『ずべ公番長 ざんげの値打ちもない』は4月28日公開なので関係ないようですし、いやあ、なぜでしょうね?

中川信夫監督は長い監督生活の中でこのグアム島ロケが「最初で最後の」海外ロケになったとのことですが、西本正さんの希望通り邵氏行きが実現していたら、もっと違う展開があっただろうになあと思いました。
中川監督が邵氏へ行っていれば、おそらく香港映画史にも確かな足跡を残すことになったでしょう。
何より、桂治洪監督と中川監督の出会いが叶わなかったということが、わたくしには残念に思われてなりません。
そして邵氏で撮って欲しかったっす、凌波がおネエの香港版『プレイガール』。

と、橘ますみたんネタが最後は中川監督の邵氏行きに関する話題に変わったところで、今日はこれぎり。

2010年2月14日日曜日

あゝ忠臣蔵(第33話)内蔵助危機一髪

〔橘ますみ〕〔テレビ〕

あたしのジェミーが帰ってくるわ!
田島令子万歳!

1969年11月15日、関西テレビ・東映。山村聡主演。

どうも。
トド@恭喜發財です。

さて。

初めに、前回の与謝野馨「言霊」発言の続き。
与謝野馨の意気込みとは裏腹に、早くもブーメラン化しつつあるようです、この発言。


首相本人の無心、「聞いていない」 鳩山邦夫氏

 自民党の鳩山邦夫元総務相は13日、都内の個人事務所で記者会見し、兄である鳩山由紀夫首相が母親に資金提供を求めたことを示唆したとも受けとれる自らの12日の発言について「兄が母に金を無心したとは聞いていないし、私も全く知らない」と述べ、首相自身が資金を要請したかどうかは不明との認識を示した…

あらら・・・。

しかし、この記者会見が開かれた頃、東京から遠く離れた宮崎にいた谷垣総裁殿は何も知らずに意気軒昂でおました。


谷垣氏「首相自ら証人喚問で」 母の資金提供問題で追及姿勢

 自民党の谷垣禎一総裁は13日、宮崎市内で講演し、鳩山由紀夫首相への実母からの資金提供問題に関して、「家族の中でいろんな話があったのではないかとの議論が出てきた。首相自ら証人喚問で疑惑を晴らしていかなければならない」と首相自身の喚問の可能性に言及、追及姿勢を一段と強めた。
 谷垣氏は、実弟の自民党の鳩山邦夫元総務相が、首相側の資金要求をうかがわせる実母との会話内容を明らかにしたことを受け、「首相はでっち上げだと気色ばんでいるが、それなら自分か、どなたかが明快な説明をしなければいけない」と指摘、説明責任を果たすよう強く求めた…



これじゃ、かつての民主党の「偽メール事件」よりお粗末だよ。

それに脱税云々を言うのなら、鳩山邦夫だって由紀夫と同じように子供手当を申告していなかったんだから(バレたら慌てて納税・下記画像参照)、由紀夫1人をつかまえて「平成の脱税王」よばわりするのは、いかにも不公平な感じがするわな。





ということで、続報おしまい。
本題に入ります。

橘ますみたんがゲスト出演したテレビ時代劇『あゝ忠臣蔵』の第33話。

ますみたんの役どころは、日本橋の旅籠・小山屋の仲居おきよ。

思いを寄せる番頭が、泊り客であるしの(俵星玄蕃の妹。大原麗子)に対して何かと親切にすることに嫉妬、出入りの岡っ引きに「あやしい人たちが泊まっている」と、素性を隠して投宿中の内蔵助(山村聡)一行のことを告げ口してしまいます。
無論、おきよはその人が実は大石内蔵助であることなど知る由もなく、単に腹いせのために告げ口をしただけだったのですが、これが吉良勢の耳に入り、内蔵助たちの身に危険が迫るのでした…。

この『あゝ忠臣蔵』、ますみたんが主役に抜擢された『大奥』の後番組で、『大奥』でメインキャストを務めた女優さん方もばんばん顔を見せており、そんなこんなでのゲスト出演だったと考えられます。
役柄的には重要とはいえ、演技的には特に見るべきところのない、ごくごく平凡なものでした。

この時期(1969年11月)のますみたんというと、京都から東京へ仕事の基盤を移しつつあった頃で、そう考えてみると、このドラマは1970年1月公開の『日本女侠伝 真赤な度胸花』と共に京都撮影所での最末期の作品といえるかも知れません(注)。

東京へ行く前のささやかな置土産だと思って、観ることにいたします。

おまけ:劇中、小池朝雄演じる片岡源五右衛門とますみたんが会話するシーンがあって、撮影がわし尾元也なんで、その瞬間だけなんだか異常性愛路線ですた。

(注)正確には、『シルクハットの大親分 ちょび髭の熊』(1970年)も京都撮影所作品ですが、この作品は1970年11月公開なので、東京からの出張仕事と見るべきでしょう。

2008年12月29日月曜日

台湾再発見

〔ちょっとお耳に〕〔テレビ〕

先月の渡台のさい遭遇した、
深夜のドッグショー。

どうも。
トド@引き続き睡眠障害です。

さて、今日はテレビ番組の告知を。

明日(30日)の午後3時30分から、せんきちのお友達がコーディネイトを担当した旅番組が放映されます。

「台湾再発見」

12月30日(火)午後3時30分~4時55分まで、テレビ東京系列全国ネットにて。
レポーター:斎藤とも子、新井晴み
(以下は、番組公式サイトからの引用)


昨年開通した台湾新幹線は、今まであまり知られていない台湾の魅力を体験することを可能にした。(略)
旅の行程は台北から新幹線で一気に南の高雄へ。名物の海産物に舌鼓を打つ。さらに南下して、墾丁の海でリゾート気分を味わい、夜市では熱帯のフルーツを満喫する。
また内陸にも足をのばし、台湾の山里で茶畑の農家の人や遊びに来ていた台湾の人に出会い台湾のお茶や家庭料理を堪能する。
首都台北に戻り、台湾文化を体験、故宮博物院、陶芸や木彫りの町なども紹介。



これまでの旅番組であまり紹介されることのなかった南部地方や山間部へも足を延ばす、なかなか意欲的な内容の番組のようです(飛輪海や田中千絵も出るらしいっす)。

ぜひご覧下さい。

2007年3月2日金曜日

松葉杖卒業 (又名:人類の進化)

〔しようもない日常〕

白色恐怖を描いたドラマ。
一昨日は228事件から60年の日でした。

ごぶさたしております。
おかげさまで松葉杖を卒業、直立二足歩行の訓練を始めたせんきちですが、この数日というもの、花粉症がひどくて、

身も心もボロボロ

になっておりました。

せんきちがボロボロになっている間にも、「似非『無間道』がオスカー受賞」というツッコミどころ満載のニュースが飛び込んでまいりましたが、これはもうすでに多くの方がお取り上げになっておりますので、今さらわたくしのような者が言及するまでもないこと。
むしろ「ムダ毛研究家」のせんきちとしては、「おふくろさん騒動」の当事者である、

川内康範センセイの耳毛

に大注目しております。

初めて見たときは「変わったモミアゲ」かと思ったよ。

聞くところによると、センセイは青森県にお住まいとのことですので、寒冷地においては防寒の見地からあのように自然と長ーい耳毛になるのであろうかと、

気候と耳毛の不思議な関係

という新しいテーマについて考えてみる必要性を感じております(うそうそ)。

で。

先月の25日(日)、午後2時からTBS系列でコソーリ放映されたテレビドラマ『たった一度の雪 SAPPORO・1972年』(北海道放送制作)の感想をちょっとだけ。

詳しい内容等に関しては公式サイトをご参照いただくとして、せんきち的にはメインのストーリーよりも陳柏霖演じる孫台生の人物造型及び言動に興味を持ちました。

台湾北部の田舎町にある小さな食堂の息子として生まれた台生(名前からして台湾の申し子のようだ)は、かつての統治者である日本及び日本人に対して屈折した感情を持つと同時に、蒋介石と国民政府に対する憎悪も人一倍強いという本省人(鶴〔福〕佬人)の若者。
彼の父は、国民政府による北京語強制に反発して日本語で押し通したため警察に捕まったという過去を持っています。
劇中、台生は聖子娘演じるヒロイン相手に蒋介石&国民政府に対する憎しみや、台湾人は自分たちの国を持ったことがない(国民政府はあくまで外来政権)といった心情を吐露するのですが、今ならともかく当時そんなにあからさまに政治批判をして大丈夫だったのだろうかと、観ていてハラハラしてしまいましたよ。
いくら蒋介石が憎いといっても、その憎むべき総統の命に従って札幌に送り込まれたのですから、密告されたらどーするよ?という心配ばかりが先に立ち・・・・。

ラスト、35年後のヒロイン(戸田恵子)が台生を訪ねると、台生にクリソツの息子(陳二役)がやって来て「父も母も亡くなりました」と言うのですが、2人の死の原因が明らかにされないため、せんきちの頭の中では

台生は札幌での言動を密告されたか、あるいはその後民主化運動に身を投じたせいで緑島に送られ、獄中での無理が祟って若死、残された妻は夫の意志を継いで政治活動を開始するも、選挙中に謎の自動車によってひき逃げされて死亡。

という勝手な妄想が渦巻いてしまいました。

ある意味、この孫台生なる人物は1972年というよりも、近年の本土化した台湾を投影した人物、ということができそうです。
また、台湾側の撮影協力が民視だったことも、台生の人物造型に大きく関係しているのではないかと思います。
台視や中視や華視じゃ、こうはならなかったかも。

お知らせ:今週末、またぞろ台湾の友人が来日するため、来週一杯はその接待に忙殺されそうです(というか、そうなるに決まってるんだけど)。てなわけで、またしばらくお休みするかも知れません。あしからず、ご了承下さい。

2006年8月18日金曜日

コールドケース2 第5話 ブレスレット

〔テレビ〕

こんな映画にも出てます、ちょこっとだけ。


2004年、アメリカ(CBS)。グレッグ・ヤイタネス監督。キャサリン・モリス主演。

CBSのドラマ"Cold Case"の第2シーズン第5話(Who's Your Daddy)。

いきなりアメリカのテレビ・シリーズですが、ゲストで『素顔の私を見つめて・・・・(Saving Face)』のミシェル・クルジーク(Michelle Krusiec、蜜雪兒古斯克、楊雅慧)が出ていたので、ちょっこし取り上げてみました。

日本版オフィシャルサイトによる第5話のあらすじは、下記の通り。


リリーの元を、カンボジア人の少女カーラ・ディエットが訪れる。殺された母スーナリーの物らしきブレスレットがインターネット・オークションで売られているので、出所を突き止めて欲しいと言う。カーラの両親は十数年前に強盗に射殺され、ブレスレットが無くなっていたのだ。カーラに付き添ってきたライル・ブッカーという黒人は、事件の通報者であり、その後何かとカーラの面倒を見てきていた。リリーは元麻薬中毒のブッカーを怪しむが、ブッカーは純粋な好意からであることを強調する。彼はまた、スーナリーの口元に泥がついていたと証言する。


で、この捜査の過程でカーラの両親の実像やら、母親とブッカーの過去やら、カーラのおばとカーラの両親の複雑な関係が浮かび上がってくるのですが、エピソードの核心にあるのはアメリカにおけるアジア系不法移民の悲惨な実態です。
結局、カーラの両親が殺害されたのもそこに原因がありました。

今回、ミシェル・クルジークが演じていたのはカンボジア人の少女カーラ・ディエット。
どーみてもカンボジア人には見えない(だって台湾人だもん。それを言ったら、カーラのおじ夫婦なんか日系人だったよ。雇主がカーラの母親に「ミス・サイゴン」とか話しかけて、「私はカンボジア人です。それに、サイゴンはベトナムの首都です」と切り返される場面があったけど、そんならこのキャスティングはどうよ!と思っちゃったのもまた事実なのではありますが)というミもフタもない話は置いておくことにして、18歳(!)という設定のせいか、日本語吹替の声はご本人のそれとは似ても似つかぬものでおました。

彼女は2002年にゲスト出演していた『ER 緊急救命室 IX』第7話「痛みに耐えて(Tell Me Where It Hurts)」でも、雇主と性的関係を持たざるを得ない中国人メイドに扮していましたが、今回、カーラの母親に性的交渉を求める男(カーラの父親の雇主)が白人だったのに対して『ER』のそれは同じ中国人という、いわば民族内格差でして、どちらの方がより痛ましいのかしらん、などとも考えてしまいました。

でも、こういう「悲惨なアジア系移民」というアメリカのドラマに繰り返し出てくるモチーフって、香港映画における「内地からやって来た貧しい男女」となんだか共通するような気もいたします。
等身大の彼ら彼女らが描かれるようになるのは、いったいいつのことになるのでありましょうか。

(於:WOWOW)

2006年4月26日水曜日

Gメン対香港の人喰い虎

〔テレビ〕

シーザー君、お手やわらかに!

1979年10月6日、TBS・東映。山口和彦監督。宮内洋、夏木マリ、その他いつもの人々主演。

『Gメン'75』第227回。
今回は、Gメンお得意潜入捜査官と麻薬密売組織(これもお約束の香港コネクション。Gメン〔日本人〕をあからさまに見下す香港警察のイギリス人幹部も健在)の対決に猛獣が参戦、よりスリリングな映像(?)に仕上がっております。

詳しいストーリーは、例によってこちらからよさそうなのを見繕ってご覧下さい。
残念ながら、「香港カラテ・サーガ」は絶滅しちゃったけど。

冒頭、前回の「香港カラテシリーズ」(Gメン対香港カラテ軍団)でも組織のボスの邸宅として使用されていた虎豹別墅がこのたびも登場、そしてそこに君臨するボスは韓英傑。

大物使ってきたわね。

そういや、なんだかんだいってもGメンのロケの場所って、いつも一緒だったりします。
九龍城周辺はお約束のロケ地だし、今回、夏木マリが罠に嵌まる寺院は前回、倉田さんと楊斯(今度も出てます)が死闘を演じたところでした。
ちなみに、潜入捜査官が潜伏しているビルは、背後に「鶴齢街」の標識が見えるので、馬頭角の土瓜灣道沿いにあるビルのようです。

で。

冒頭にも述べましたが、ロケ地のオーナー(タイガーバーム)から閃いたのか、はたまた監督があの『武闘拳 猛虎激殺!』の山口和彦だったからなのか、今度の密売組織の秘密兵器は猛獣・ベンガルトラのシーザー君。
『武闘拳』に続き、2度目のおつとめです。

このシーザー君が檻に入れられた哀れな生贄を情容赦なく噛み殺していくんですけど、夏木マリもとっ捕まって檻に入れられてしまいます。
そして観念したマリさんが『お手やわらかに』を歌うところで(歌わねーよ!)、以下次号!
どうする、どうなる、夏木マリ?

そして。

今回大活躍・・・・というか、大暴れするのが新加入の宮内洋。

組織の差し向けた刺客と通りすがりの2階建てバス車内で大乱闘を演じますが、バスの正面には思いっきり、

TO HIRE 租用

の文字が。

どうりで他の客がいないわけよ。

しかし、さしもの宮内さんも楊斯一派によって敢え無くノックアウト。
近所の子供たちに助けられるのでした。

もう1人の新加入・川津祐介は、『香港カラテ対Gメン』では麻薬密売を黙認する警視庁保安2課長を演じていたはずなのに、何事もなかったかのように別人・南雲警視に扮していました。
『仁義なき戦い』みたいだよ・・・・。

酔っ払いを装って宮内さんに襲い掛かり、あっという間に退治されるだけの役で石橋雅史も出演。
なんか知らんけど、豪華だわ。

(於:ファミリー劇場)

2006年2月18日土曜日

電光幻影(第二輯)第十四集 明星偶像 尤敏

〔テレビ〕

『家有囍事』と『珍珠涙』は私の映画です。

1984年、香港電台。

BBSにも書きましたが、ちょっと悲しみのズンドコ状態にあるため、こちらの更新も休み休みになるかと存じます。あしからず、ご了承ください。

1984年12月21日に放映された尤敏の特集番組。
尤敏自身がインタビューに答えながら、合間合間に主演映画の映像(『家有囍事』『珍珠涙』『星星 月亮 太陽』)が流れて番組が進行します。

不肖せんきち、恥ずかしながら広東語を話す尤敏小姐を初めて観ました。
香港生まれ、マカオ育ちの広東人だからこれが彼女の母語なのだけれど、映画は全部北京語だったからなあ。
いやあ、新鮮、新鮮。

でも、字幕がなかったので何言ってるのかよくわからなかったさー。

お父さん(白玉堂)の話と、女学校に通っている間にデビューしちゃったので女優時代はお勉強する時間がなかったけれど、結婚してからはいろいろお勉強が出来るようになってよかった、とか言ってたのはわかったけどよ。

それにしても『珍珠涙』の尤敏小姐、きれいだわ。
改めて「この世にこんなにきれいな人がいるのか」と思いました。
早くDVD出ないかなあ。
映画の出来自体はあんまりよくないらしいが。

インタビューに答えていた尤敏小姐は、このとき48歳。
現役時代よりもいくらかふくよかにはなったものの、お年よりもずっと若々しく見えました。
上品な香港マダム。

ところで、番組で流れた『星星 月亮 太陽』はカラーじゃなくてモノクロだったけど、モノクロヴァージョンもあったのね。
『家有囍事』は今のところDVD化の予定はないらしいんですが、やっぱり観たいな。

パノラマさん、よろぴくね。

(於:香港電影資料館)

2005年8月5日金曜日

Gメン対香港カラテ軍団 PART2

〔テレビ〕

1979年4月14日、TBS・東映。小松範任監督。倉田保昭、沢井桃子、楊斯主演。

『Gメン'75』名物「香港カラテ・シリーズ」から。
いよいよ今回、あの草野刑事(倉田さん)の生い立ちが明かされます(前回はこちら)。
例によって、くわしいストーリーは、こちらからよさそうなのを見繕ってご覧下さい(「香港カラテ・サーガ」がおすすめ)。

麻薬密売組織(香港コネクション)に囚われた父を救うため、Gメンを裏切った草野刑事でしたが、実はこれ、潜入捜査だったのでした。
にしても、監禁されてシャブ漬けにされるわ、断崖絶壁から投げ落とされるわ、いくらなんでもこんな潜入捜査ってないと思うけど、それにもめげず無事生還(あんな高いところから落下しても無傷。おまけに医者にも行かずシャブ中克服)しちゃう草野刑事って、並の人間じゃないな。

しかし、この潜入中、草野刑事は父である孫老人(といいつつ、ほんとは日本人)が、実は麻薬精製の技術者であることを知ってしまうのでした。
草野刑事は絶望し父への怒りの念に萌えますが、もとい、燃えますが、孫老人は全てを打ち明ける手紙を彼に託します。
そこには、草野刑事の秘められた生い立ちがしたためられていました。

ということで、草野刑事の生い立ちの話になるんですけど、なんと彼は孫老人の実の子ではなく、戦時下の空襲で孤児になった中国人で、猛火の中で泣き叫んでいた彼(赤ん坊)を救い、我が子として育てたのが孫老人夫婦だったのでした。

そんな草野刑事の本名は、汪雲龍。

なんだかこんなものこんな人を連想させる名前ですが、空襲で家族を亡くして泣き叫んでた赤ん坊の本名が、なんですんなりわかったんだか。
名札でも付けてたんでしょうか。
それとも、知り合いの中国人家族の息子だった、とか?

手紙を読んで孫老人の深い愛情(じゃあ、なぜ日本へ帰らずに子育て放棄しちゃったのさ)に気付いた草野刑事は、父を救うべく麻薬精製工場へ急ぎます。
しかし、時すでに遅し。
工場を爆破させた父は、瀕死の状態で横たわっていました。

で、ここでお邪魔虫・楊斯が登場、お楽しみカラテ対決になるんですが、びっくりしたのは組織のボスの愛人兼クラブ歌手兼カラテ使いだとばかり思っていたギャル・江秀蘭が、インターポールの潜入捜査官だったこと。
インターポールの捜査官って、芸達者&床上手じゃないと務まらないのね。

楊斯、今回は対決途中で片足を痛め、足を引きずりながらの奮闘です。
が、クライマックスではあれだけ痛そうにしていた足の負傷はどこへやら、思い切り全力疾走していました。

そして。

父の死を知った草野刑事は、中国人・汪雲龍として香港に留まり、難民救済に尽力する決心をするのでした(おしまい)。

んー。

なぜお父さんが中国人・孫として香港で生きなければならなかったのか、そして麻薬の精製に手を染めなければならなかったのかという疑問には、一つも答えていないわね。
それがきちんと描かれていれば、もっとお話に深みが出たと思うのだけれど。

さて。

前回、「虎豹別墅」を「麻薬密売組織のボスの邸宅」として大胆利用していたTBS&東映、なんと今回はあの有名レストラン

金島燕窩潮州酒樓

を、

ボスの弟が経営する舞廳(ダンスホール)

としてご利用なさっていました。

しかも、名前そのまんま(「金の島」と日本風に読んでいましたが)な上に、看板もそのまんま映ってるし。

香港での放映時に問題にならなかったのか、今さらながら心配になりましたです、はい。

(於:ファミリー劇場)

2005年7月23日土曜日

兇悪の壁

〔テレビ〕

1975年11月13日、NET・東映。永野靖忠監督。天知茂、吉行和子、山村聡主演。

『非情のライセンス』第109話(第2シーズン第57話)。

日本で亡命生活を送りながら祖国の独立運動を続けていたジョ・コウメイ氏(漢字表記不詳)が、滞在先のホテルから拉致されるという事件が発生、その後、拉致現場を目撃したホテルのボーイも警察での取調べ後に何者かによって射殺されてしまいます。
しかし、日本政府がジョ氏の祖国を統治する政府との間で政治的な決着を図ったため、事件の真相はうやむやのまま一件落着となり、警察の捜査本部はもう1人の目撃者である女性(吉行和子)の保護を取りやめるのでした。
これに不満を抱いた矢部警視(山村聡)は、会田刑事(天知茂)に女性の身辺警護を指示、捜査上の必要から本名を名乗ることが出来ず、仮に「鈴木よし子」と名付けられたその女性は、会田刑事のマンションで潜伏生活を送ることになりました。
目に見えぬ敵から狙われる生活の中で2人は恋に落ちますが、そんなある日、会田刑事の部屋のライフラインが全て断たれてしまい、止む無く2人は車で逃亡を企てます。
が、女性の命を狙う魔の手は、すぐそこまで迫っていたのでした・・・・。

ストーリーを読んでおわかりの通り、1973年に発生した金大中拉致事件をモデルにしたエピソードです。
このドラマが製作された1975年の7月24日には、日本政府と韓国政府との間で第2次政治決着が図られており、よくもまあこんな時期にこんなドラマを作ったもんだと思いましたですわ。
ただ、拉致されるジョ・コウメイ氏が「長く日本で亡命生活を送り、祖国独立運動を行っていた」という、金大中というよりはむしろ台湾の王育徳を連想させる設定となっている点に、放映後のクレーム(圧力?)対策を見る思いがいたしました。

あえてオチをばらしちゃうと(いつもばらしてるけど)、吉行和子演じる目撃者・鈴木よし子(仮名)は実はダミーで、本当の目撃者は捜査本部によって保護されており、鈴木嬢(仮名)は捜査に協力するため危険な囮役を進んで引き受けた独立運動の女闘士だったのでした。
ラスト、射殺された鈴木嬢(仮名)の亡骸を前に、「彼女の本当の名は?」と尋ねる会田刑事に向かって、矢部警視は「それは言わないでほしいと。彼女との約束だ」と告げて去っていきます。
国家権力に対しては全くの無力だった警察という組織が、ここでは事件解決のために名もない個人を平気で利用する、そんな矛盾を苦い思いで噛み締めながら会田刑事は1人佇むのでありました(『昭和ブルース』流れる)。

ちなみに原作では、鈴木嬢(仮名)は男性(鈴木君)だったそうですけれど、美女の方がテレビ的にはやっぱり花があるのかしらん。
仮名も鈴木よし子って、どこにでもありそうでそこそこきれいな名前でしたし。

途中、会田刑事のマンションにかかってくる謎の脅迫電話の声の主が、刑事コジャックそっくり。
コジャックが会田を脅迫。
ただし、キャストに森山周一郎の名前はありませんでしたが。

しかし、会田刑事って優秀なのか間抜けなのかわからん部分も多いですね。
敵の尾行を撒くため、とある喫茶店に鈴木嬢(仮名)と立ち寄った会田刑事、何を血迷ったかここで潜伏中の食材調達を決意、ウエイトレスを呼んで、

「ここは、ハンバーグもやってるんだね。ということは、肉もあるわけだ。じゃあ、その肉と、ハムと、野菜と、パンと、それから、珈琲とジュースも貰おう。全部だよ、全部。紙袋か何かに包んでくれ」

と告げると、いぶかるウエイトレス(当たり前だよな)に向かって、

「あ、心配しなくていい。私は、こういう者だ」

と言いつつ、内ポケットから警察手帳を取り出して見せるのでした。

言っちゃあなんだが、すっごく心配です。

(於:東映チャンネル)

2005年7月20日水曜日

Gメン対香港カラテ軍団

〔テレビ〕

1979年4月7日、TBS・東映。小松範任監督。倉田保昭、沢井桃子、楊斯主演。

『Gメン'75』名物「香港カラテ・シリーズ」から(DVD〔BOX〕ございます)。
倉田保昭扮する草野泰明刑事の生い立ちがついに明らかになる、「さすらいの草野刑事(?)」完結編です。
詳しいストーリーは、こちらからよさそうなのを選んでご覧下さい(「香港カラテ・サーガ」がおすすめ。ただし、草野刑事の父が「上州で商売をしてました」という件は、「徐州」の誤り)。

中国で戦死したと思われていた父が、香港で中国人・孫として生きていることを聞いた草野刑事は、急遽香港へ渡り、父のことを日本に知らせた香港娘(内地からの移民)・李麗蓉の案内で父と34年ぶりの再会を果たします。
ところが、この李麗蓉ちゃん、手紙に書いてあった住所は「九龍城」(九龍半島)なのに、草野刑事との待ち合わせ場所はなぜか「香港仔(アバディーン)」(香港島)。手漕ぎ舟を漕ぎながらの登場です。
で、そこから「九龍の小鳥屋」(モチ九龍半島。麗蓉ちゃんとご近所みたいなので、やっぱり九龍城あたりか)である孫老人の住まいへ徒歩(!)で移動、その後、父との対面を果たした草野刑事と彼を見送る麗蓉ちゃんがそぞろ歩くのは、先ほど出てきた「香港仔」の街頭(かんたんな地図は、こちら)。

あんたたち、「どこでもドア」でも持ってるのか?(ないない)

それに、孫老人が住むという一角、どこかで観たことがあると思ったら、シリーズ前回の『香港カラテ対Gメン』で「香港チャイニーズコネクション」のアジトとされていた場所じゃん。

お父さん、そんなところに住んでいたなんて・・・・。

気を取り直して(?)お話の方に目を移すと、やっぱり麻薬ネタ。
香港の密売組織が日本への密輸ルートを確立すべく暗躍しますが、組織の頭目の豪邸へと車が入っていく、その場面に映るのが、

HAW PAR MANSION

というプレート。

こ、これはもしかして、日本では「タイガーバーム・ガーデン」の名称でおなじみ「虎豹別墅」のことざますか?

さては胡一族、表向きは萬金油を売りながら、裏ではコソーリ麻薬を商っていたのか!(違うってば)

こんな設定で使われると知っていたなら、果たして貸したかなあ、ロケ場所に(虎豹別墅の悲しき現状は、こちら)。
でも、萬金油も元々は阿片を抽出するさいに出る廃油を利用して作られていたらしいので、あんがい「当たらずとも遠からず」かも。

で、この組織の用心棒が楊斯。
あれ、前回(『香港カラテ対Gメン』)草野刑事にあの世行きにされたはずなのに、と思っていたら、あの世に行った楊斯の弟でした。
顔どころか筋肉の付き方まで同じ兄弟。
現われる場所(トラムの車庫。西環の屈地街電車廠)まで同じだわ。
違うのは髪形だけ。
『男たちの晩歌』も真っ青。

あ、そうそう、実は香港濃度の高い藤木悠、今回はロケに参加していました。
前回、楊斯にぼこぼこにされた自称「姿三四郎よりも強い」伊吹剛は、今回もやられっぱなし。

結局、ストーリーとは全然かんけーのないところで異様に反応してしまいましたが、気になる続篇は、

来週を待て!(おいおい)

(於:ファミリー劇場)

2005年4月22日金曜日

喪服の訪問者

〔テレビ〕

1971年11月23日~12月28日、日本テレビ・国際放映。石井輝男監督。団令子、関口宏、丘みつ子、大塚道子、柳生博主演。

「火曜日の女」シリーズの1作。6話完結のサスペンスで、石井輝男監督が手がけたテレビドラマの中でも、特に評価が高い作品。
実は昨日で全6回の放映が終了しておりまして(チャンネルNECO)、一応まとめて感想文を。
大まかなストーリーは、下記の通り。

世田谷の閑静な住宅街に住む銀行員夫妻(関口宏、丘みつ子)は、箱根へドライブに出かけた帰り、誤って通りがかりの男性をはねてしまいます。
織原と名乗るその男性は幸い怪我もなく、互いに名刺を交わして別れますが、数日後、彼が死亡したという記事が新聞に掲載されます。
自分たちの起こした事故が露見して目前に控えたロンドン赴任がふいになることを夫妻が恐れていると、織原の妻という女性(団令子)から葬儀の連絡がきます。
その後、夫の許をたずねて来た織原夫人は、自分の不幸な身の上を切々と語り、罪の意識にさいなまれた夫は自分たちが起こした事故のことを告白してしまいます。
が、織原夫人はなぜか夫妻を咎めませんでした。
織原と住んでいた家を出て足が不自由な姉(大塚道子)と共に新しい住まいに移ることにした織原夫人に、夫は新居が見つかるまで自分の家へ住むようにと提案、姉妹は夫妻の家へ越してきます。
しかし、姉妹はいっこうに新居へ越す気配もなく、夫妻の周辺では不可解な出来事が次々と発生、さらには織原夫人が夫を誘惑するそぶりまで見せ始めます。
不信感を抱いた妻は姉妹の過去を調査、芦屋育ちという出自が全くのウソで、神戸の貧民街で育った元ホステスだったことをつきとめます。
また、織原夫人は神戸へいた頃すでに最初の結婚をしており、その夫も不可解な死を遂げていたのでした。
一方、夫のところへは事故を目撃したという男・山岸(柳生博)が、しつこく訪ねて来ていました。
実は山岸は、織原夫人が横浜でホステスをしていた頃、彼女を追い回していた客でした。
妻は織原夫人の2人の夫の死の謎に迫るべく調査を続けますが、それを知った姉妹の魔の手が彼女に襲い掛かるのでした・・・・。

第1回から怖ーいドラマでしたが、一番怖かったのは大塚道子演じる車椅子のお姉さん。
24時間厚化粧(妖怪人間ベラメイク)で、趣味は昆虫採集、「糖尿病が持病」と言いながら角砂糖をぼりぼりかじり、突然発作を起こしてのた打ち回ります。
最後の回で、この人のあっと驚く秘密が明らかにされますが、これを観て思い出したのが、石井監督を師と仰ぐウー先生(呉宇森)の『狼たちの絆(縦横四海)』における發哥。
テレビドラマだからまさか観ていないとは思いますけど、こんなネタまで同じとは。

団令子も、妖しい魅力で見せます。
この頃になるとかなり痩せて鶏がら状態だったため、ときおり観てて辛かったりするんですけど、それが却って謎めいた雰囲気を増幅させていました。
いつもカツラだし。
10代の頃の場面では「ガード下の靴磨き」みたいなスタイルで登場、ノリノリでハーモニカを吹いていました。
客の取り合いでライバルホステスを刺す場面でも、やっぱりノリノリ。
石井監督のインタビュー(『東映ピンキー・バイオレンス 浪漫アルバム』所収)には、

テレビで団令子と組んだ時は、逢った瞬間「いいな」と思ったら彼女もそうだったらしいのね。そしたらもう打ち合わせなしでしたけど、バッチリでしたよ。

とありますので、お2人はかなり波長が合ったみたいです。
当時の映画界の都合で実現しなかったけど、お2人が組んだ映画も観てみたかった気がします。

丘みつ子は、ミニスカートに白の靴下という若妻ファッションに止めを刺します。
彼女が姉妹の過去を追い求めて神戸や横須賀、横浜といった港町のあやしい地帯を歩き回る件は、テレビという制限ありの描写ながら、石井監督ならではの映像でした。
特に、横須賀の米軍兵相手のお店が立ち並ぶ一帯を彷徨う丘みつ子が、石橋蓮司や白石奈緒美といった怪しい面々に出会う場面は、輝男色全開でした。

髪の毛の分け目が普通な柳生博も、ある意味見ものかも。
関口宏は鈍感なバカ亭主で、観ていてイライラしました。

最終回のクライマックス、危機に瀕する若妻と、彼女を追い詰める姉妹の描写はかなりくどくて、「さっさとやっちまえよ!」と初めは思ったのですが、このねちねちしつこい悪趣味な感じも石井監督らしい(?)のかなと後で考え直しました。
そのわりにあっけないラストとの落差が、また何とも言えませんでした。

このドラマ、最終回が12月28日の放映だったそうですから、昔は年の瀬にこんな怖いドラマを観てたんですね。
おトイレ行けなくなっちゃうよ。

(於:チャンネルNECO)