2009年10月31日土曜日

なぜか本郷

〔ちょっとお耳に〕〔尤敏〕

「なぜか」繋がり。

どうも。
トド@絶不調です。

先月の半ば頃から体調を崩しておりまして、おまけに仕事もあるわ、映画祭シーズンだわで、

仕事→医者→映画→仕事→医者→映画……

のような毎日を過ごしておりました。

昨晩は、ずっと観たいと思っていた『札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥』のニュープリント上映会に行ってきますたが、明日まで上映がございます。
まだの方はぜひ足をお運び下さいまし。

さて。

なんとなく再始動、ということで、ひさびさにちまちましたお買い物報告なんぞを。

先日、古本屋サイトを経巡っていたところ、なぜか本郷の古本屋に電懋版『寶蓮燈』の特刊があるのを発見、さっそくゲットいたしました。

お品物でございます。


通常の特刊がA5判なのに対して、


こちらはB5判。電懋10周年紀念作品
ということで、大判になったのでせうか。


中身はいつもの『國際電影』の記事を
そのまま持ってきたような感じ。


この映画での尤敏は男役。
男前ですわん。


後半は挿入歌の数字譜が延々と続きますが、
この数字譜、日本のいわゆる「小十郎譜」(ドレミを
123の数字にしたもの)が中華圏に移入したものだと
どこかで聞きました。


これが小十郎譜(研精会譜)。
縦書きです。
長唄「鶴亀」より。


こちらは小十郎譜のシステムは
そのままで横書きに改めた譜(下段。
上段はお箏の譜)。
山田流箏曲『常磐の栄』より。


裏表紙は『啼笑姻緣』の広告ですた。

2009年10月26日月曜日

生存確認

〔しようもない日常〕

著者近影。

どうも。
トド@不眠症です。

風邪引いたり、お腹を壊したりしていますが、とりあえず生きております。
来週あたりには戻ります。

では。

2009年10月14日水曜日

発掘!幻の大宝映画 第三弾!

〔ちょっとお耳に〕〔えいが〕


どうも。
トド@温泉行きたいです。

以前、こちらでも第1弾上映会(『黒と赤の花びら』)のご案内をいたしましたが、幻の大宝株式会社配給作品の第3弾上映会(『波止場で悪魔が笑うとき』)が来たる17日(土)、18日(日)に新橋TCC試写室にて開催されます。

例によって大宝に関しては上映会特設サイトをご参照頂くとして、今回は、

大宝配給作品ポスター展

も同時開催されます。
東京国際映画祭真っ只中の日程ではありますが、映画祭へ行く人も行かない人も、今度の土日は新橋に注目!ですわよ。

以下は、今回の上映作品の情報及びスケジュール(特設サイトからの引用です)。

発掘!幻の大宝映画 第三弾!!
火を吐くルガー08の恐怖! 凄絶痛快アクション巨弾!

『波止場で悪魔が笑うとき』
(1962年 第一プロ製作 大宝配給作品 シネマスコープ 16mm)


製作:土肥静
監督:中川順夫
原案:広瀬利江
脚本:中沢信三、策明順
音楽:奥村一
撮影:宮西良太郎
出演:牧真史、泉京子、丘野美子、月田昌也、筑紫あけみ、鮎川浩、木村天龍、奈良優一、深見泰三、二本柳寛、コロムビア・トップ、コロムビア・ライト、チャーリー石黒と東京パンチョス 他

(あらすじ)
数ヶ月ぶりに海から帰った健次を待って居たのは弟信吉の死であった。真面目だったはずの弟がルガー08の弾丸を打ち込まれて殺されたというのだ。弟の死の真相を探るべく調査を開始した健次の前にやがて明らかになっていくのは麻薬組織の恐るべき陰謀であった…。

(解説)
大宝配給作品『黒い傷あとのブルース』(小野田嘉幹監督)に主演した牧真史がここでも主役を務め、健次とその弟信吉の二役を演じている。相手役の踊子ルミを演じるのは小津安二郎監督『お早よう』への出演でも知られる松竹出身のヴァンプ系女優泉京子。
監督は『海底人8823』などのテレビ作品の他、主に独立プロで活躍し、児童映画からピンクまでもをこなす職人監督中川順夫。
先にも記したが(特設サイト参照・せんきち注)この作品は永らく中川信夫監督作品ではないかと云う説もあった。その原因となったのがキネマ旬報1962年3月下旬号(No.307)に載ったこの作品の紹介記事である。ここには確かに監督が中川信夫と記されている。これが単なる誤植なのか記事の執筆者の間違いなのかは今となっては知る術もないが、この作品はまともに公開されたかどうかすら怪しい作品ゆえ、誰もその間違いを正すことなく、この記事が唯一ともいえる公的資料となってしまった事でその様な説が流布してしまったのであろう。なお、今回のフィルムの発見後、台本(準備稿)とポスターの現存を確認したが、当然その監督名は中川順夫と記されていた。
今回のフィルムの発見により、この間違いを正すことが出来たのは幸いである。

(上映スケジュール)
10月17日(土) 15:00開場 15:30~17:00上映
10月18日(日) 12:30開場 13:00~14:00上映
※この作品の正確な上映時間が判っていません。
その為、両日共にタイムテーブルはあくまでも予定となります。ご了承ください。

(上映カンパ金)
両日とも 1500円

(会場)
新橋TCC試写室
住所:東京都中央区銀座8丁目3番先 高速道路ビル102号

(ご予約について)
予約なしの当日来場も受け付けるそうですが、満席の場合には入場不可となる場合もあるそうですので、皆様ぜひともこちらの予約フォームにてご予約の上、ご来場下さい。

拙ブログで何度も取り上げた(その1その2その3その4東アジアの隠れたスーパースター・泉京子の主演作です。
そういった意味でも極めて興味深い作品だと思います。
皆様も、ぜひ。

おまけ:泉京子は、浅草の老舗牛鍋屋「米久」の娘さんだそうですけれど、うちの死んだ婆さんが東京へ出てきた頃(昭和初期)、「米久で牛の子が生まれた」という噂が流れたことがあると生前よく話していました。その牛の子って、ひょっとして泉さんのこと?(おいおい)

2009年10月12日月曜日

台湾の初代女王蜂

〔ちょっとお耳に〕〔えいが〕
稲垣吾郎の「大関」のCM
観るたびに、このMVを思い出すオレ。

どうも。
トド@引き続き貧乏暇なしです。

えーと、われわれには全く関係ありませんが、20日にこんな行事があるらしいね。

「日本-香港 コンテンツ・コラボレーション・シンポジウム」
~大中華圏市場進出に向けた日港協力モデルの推進~
「香港映画100周年記念レセプション」


香港からは沙龍電影の汪長禹氏が出席するらしいけど、沙龍電影は最近吉本興業とも提携しているし、この手の行事には引っぱりだこのご様子。
しかし、せっかくの100周年なのに…何かもったいない気もいたします。

(……この話はここまで)

今日は全国的に祝日ですが、朝、何気なくテレビを点けたところ、東京MXテレビ(関東ローカル)で「美しくなりま専科」なる高須クリニック提供の番組をやっており、高須センセーが中国・瀋陽の美容整形事情を紹介していらっしゃいましたが(手術現場の映像が次々に!)、驚いたのが脇に控える面々。

高須センセーといえばこの方、であるところのサイバラりえぞうセンセーはもちろん、イワイシマコセンセーに、しんちょー社のナカセユカリ女史までいらっしゃるじゃあーりませんか!

なんでも、番組ホームページによれば、このお三方は、

高須美女軍団

との由。

美女か…。


さて。

今から4年ほど前、1981年の台湾映画『女王蜂』を無理やりニンジャ映画に仕立て上げたニコイチ作品『地獄のニンジャソルジャー (Ninja 8:Warriors of Fire)』をご紹介したさい、主演の陸一嬋をあたかも台湾の初代女王蜂であるかの如く書いてしまいましたが、最近、1962年に郭南宏監督が撮った『女王蜂』が真の台湾における初代女王蜂映画であることが判明しましたので、訂正をかねて今回取り上げることにいたします。

1962年の『女王蜂』から。
主演の夏琴心。

前述した通り、郭南宏監督の『女王蜂』は1962年に製作された台湾語映画で、主役を演じた夏琴心が女だてらに切ったはったの大暴れをするアクション映画だったそうで、その大胆な演技は当時センセーショナルな話題を呼んだとのことです。

これに先立つ1961年、台湾では新東宝の「女王蜂」シリーズ最終作である『女王蜂の逆襲』が公開されており、おそらくはこの影響下に製作されたのが郭南宏版『女王蜂』ではなかったかと考えられます。

シリーズのその他の作品の台湾での上映記録は未詳ですが、
山田誠二氏の『幻の怪談映画を追って』(洋泉社)には、『女王蜂と
大学の竜』を撮影中のスタジオで記念撮影をする三原葉子と台湾の
配給業者の皆様の写真が掲載されています。

ちなみに、郭南宏監督は同じ年に『浦島遊龍宮 (浦島太郎遊龍宮)』という浦島太郎の映画も撮っており、この映画で浦島太郎を演じたのが、後に邵氏男星・凌雲となった林龍松。
凌雲も台湾にいた頃は浦島太郎になったり鹿の着ぐるみを着たりと、コスプレ男優としてご活躍だった模様です。

こちらは『女王蜂の逆襲』と同時期に
台湾で公開された『銀座旋風児(マイトガイ)』。
ついでに言うと、郭南宏監督には『旋風兒』
という作品も撮っています。

2009年10月4日日曜日

太白 VS 海角皇宮

〔ちょっとお耳に〕〔えいが〕

ウィリアム・ホールデン(William Holden)と
東アジアといえば、この映画も忘れちゃいけないわね。

どうも。
トド@相変わらず貧乏暇なしです。

昨日の中秋節。
不肖せんきちも、古式ゆかしく月見団子などを食したものの、

本高砂屋製。


つやつやもちもちのお団子。

月見はしませんですた。ハハハ。

その夜、BS-TBSで『慕情(Love Is A Many Splendored Thing.生死戀)』をやっていたので久しぶりに観ますたが、なるほど、この映画には中秋節の場面がありますので、その繋がりでのオンエアだったのでせうか。
なかなか粋ですな、TBSさんも。




不肖せんきち、この映画を初めて観たのは小学5年生のときで、お子ちゃまだったわたくしは浜辺での煙草の場面に憧れて「いつかはあんな風に煙草の火を点けてみたいわ」と思ったものですけれど、今じゃすっかり嫌煙家ですわ。

お子ちゃませんきちは、この映画の煙草の場面にも憧れますた。
でも、せんきちの記憶の中ではグレゴリー・ペック(Gregory Peck)が
タイロン・パワー(Tyrone Power)に変換されていたよ。
陽はまた昇る(The Sun Also Rises)』とごっちゃになっていたのね。




ところで、件の中秋節の場面、ウィリアム・ホールデンとジェニファー・ジョーンズ(Jennifer Jones)が2人で食事に行くのが、香港仔の水上レストラン・太白海鮮舫。

船着場でおばちゃんたちに囲まれる2人。


黄昏時の太白。

よくよく考えてみると、『慕情』のみならず、『お姐ちゃん罷り通る(香港三小姐)』や『香港の白い薔薇(香港白薔薇)』といった日港合作映画や、東映の『東京ギャング対香港ギャング』で登場する水上レストランはいずれも太白でして、もう一軒の(あ、珍寶誕生以前の話ね)海角皇宮は、なぜか影が薄いのでありました。
が、そんな中、『香港の夜(香港之夜)』では海角皇宮が会食の場として登場いたします。

お船で海へ漕ぎ出すと・・・
(ここで見えてるのは太白みたいね)


"SEA PALACE"の文字が現れます。


こちらは、高峰秀子著『私の梅原龍三郎』より。
高峰秀子・松山善三夫妻にエスコートされる梅原龍三郎。
本文や写真のキャプションには「太白で食事をした」旨が
書かれていますが、船着場の看板には"SEA PALACE"の文字が。


ほんとはどこに行ったの?

そういや、電懋の『ジューン・ブライド(六月新娘)』に出てきた水上レストラン、あれはどちらでしたっけ?

(未消化のまま終了)

2009年9月27日日曜日

香港の水

〔ちょっとお耳に〕〔えいが〕

メタドン飲んでパパはヤク中を克服した
らしいんだが、最後までどこか荒んでるな。

どうも。
トド@崖っぷちです。

さて、ただいま放映中の『元祖!大食い王決定戦』(テレビ東京)。
毎度おなじみ海外ロケの舞台(テレ東的には精一杯気張ってます)は、今回、なんと澳門だそうです。
今現在別のチャンネルを観ている方も、大食いが大嫌いな方も、今日ばかりは観ましょう!
ちなみに、不肖せんきちは大食い番組が大好きです。
でも、魔女不在なのはさみしーなあ。
観たかったよ、澳門の魔女。

というわけで、本題。

木本正次の小説『香港の水 日本人の記録』というと、張曼玉が出演した1991年のNHKドラマ『ホンコン・ドリーム 私の愛した日本人』の原作として、ご記憶の方も多いことと思います。

講談社刊行の初版本。
1991年にはドラマ放映に合わせて
日本放送出版協会から新たな単行本が
出ました。


ところがこれ、1967年の初版当時には石原裕次郎率いる石原プロが映画化を予定しており、初版本の帯にはこんな記載(下記参照)があるのみならず、


裕次郎自身が推薦文を寄せています。
以下に、その推薦文を引用してみましょう。


骨の太い真のロマンを 石原裕次郎

毎日新聞連載中にこの作品を読んで、私は壮大なロマンに感銘した。日本映画の復興には、骨格の太く逞しい、真のロマンが必要で、そのために私はいま三船敏郎氏と協力して、「黒部の太陽」の製作に全力を傾注しているのだが、同じ著者による本書は、その上にさらに国際的な規模の雄大さを加えて、感動の振幅は一そう大きい。私は次作をこの原作と決めて、欧米の一流映画製作者との提携を準備中である。日本では始めて(原文ママ)の、本当の意味での国際的映画の実現を決意している。



裕次郎の推薦文にもある通り、この小説を書いた木本正次は『黒部の太陽』の原作者でもあり、香港の上水道建設のために命をかける日本の男たちのドラマを読んだ裕次郎が「日本のダムの次は香港のダムだ!」と閃いても一つもおかしくはないのですが、結局、この映画化は実現することがありませんでした。
小説を読んだ方ならおわかりかと思いますが、内容的に中国が絡んでくることも映画製作を困難にしたでしょうし(なんたって当時は文革の真っ最中)、何よりも予算面でかなり厳しかったのではないかと思います。

仮に映画化が実現していたとすれば、裕次郎は工事半ばで殉職する西松建設(!)の技術者・藤沢功の役を演じていたはずで、そうなると、彼と恋に落ちる香港女性・何麗芬は誰が演じる予定だったのかなあとも思いますし、裕次郎の言う「欧米の一流映画製作者」もいったい誰のことを指しているのか、ひじょーに気になりますです。
ま、キャスティングだの何だのといった、そんな段階まで行く以前に計画が頓挫してしまったのかもしれませんけどね。

2009年9月21日月曜日

海魔(陸を行く、じゃなくて)

〔ちょっとお耳に〕〔えいが〕

香港公開時の新聞広告(1976年3月)。

どうも。
トド@SUNTORY×暴れん坊将軍のCM(店頭ヴァージョン)、ワロタです。

ここのところ、「貧乏暇なし」状態が続いておりまして、この連休もちょこちょこと仕事をこなしております。
そんなこんなで更新も滞りがちですが、7日に1遍でも10日に1遍でもこつこつと更新していく心積もりでおりますゆえ、皆さま辛抱強くお付き合い下されば幸いです。

さて、前回の記事で特撮映画が出てきたので、今回も特撮ネタを。
ただし、最初にお断りしておくと、不肖せんきち、いわゆる特撮物に関しては明るくありません。
その道のエキスパートによる継続調査を期待して、無理を承知で敢えて執筆する次第です。
その旨、ご了承下さい。

1970年代前半、香港や台湾でも『ウルトラマン』や『仮面ライダー』等といった日本の特撮ヒーロー物が人気を集めましたが、1972年の日台断交以降、台湾で日本映画の上映が禁止(日本とその他の国との合作映画、日本人が投資した香港映画も含む)になると、香港映画界では苦肉の策として日本の特撮物から特撮場面を流用し、演技部分のみは香港の役者を使って撮影、これらを繋いだ作品を「國片」と称して台湾へ持って行くという抜け道を編み出しました(注1)。
しかし、1975年には長弓が製作した『鐵超人』が「ニセ國片」の疑いをかけられ、上映後に再審査を命ぜられるという事件が発生(注2)、この抜け道は曲がり角を迎えます。
ちょうど同じ頃(1975年8月)、三上睦男が特技(クレジットなし)、西本正(賀蘭山)が撮影をそれぞれ担当した『中国超人インフラマン(中國超人)』が台湾で上映されているところから考えると、この再審査事件は「姑息な手段を使うよりは、日本人を呼んでもいいから自前の企画で特撮映画を撮れ」という台湾当局のサインのようにも受け取れますが、それ以後、日本人スタッフが参加した香港映画の台湾での上映や台湾映画への日本人スタッフの参加に関しても、徐々に規制が緩和されていったようです(注3)。

このような流れの中、台湾の製作会社である美鴻企業機構有限公司は、高野宏一を招いて『海魔』という特撮映画を製作、撮影に当たって高野宏一は日本から20人ほどのスタッフを引き連れて参加、その技術は高く評価されました(注4)。
当時の報道(注5)によれば、『海魔』は民間故事に基づく古装片で、人間に災いをもたらす妖魔との戦いを描いた作品のようですが、しかし、どういうわけか台湾映画のデータベースである「台灣電影資料庫」にはこの映画のデータがありません。
仔細に調べてみると、どうやら1975年の『金刀斬怪魔』がそれに当たるのでは?と見られますが、新聞局のデータでは(『金刀斬怪魔』は)1980年製作となっています。

追記:上記の件に関して、「孟飛城」の管理人・JUNOさんより貴重なご教示を賜りました。
孟飛ご本人によれば、『海魔』と『金刀斬怪魔』はやはり同一作品だそうです。
JUNOさん、そして孟飛さん、ありがとうございました。


以上、わからないままに高野宏一が特技を担当した映画『海魔』をちらりとご紹介しましたが、『海魔』と同時期には同じような特撮物古装片が何本か製作されており、それらの作品との関連や(『海魔』が)台湾で公開されたのか否かについて、今後調査していく必要があると考えております。

(尻切れトンボのまま終了)

(注1)『跨世紀台灣電影實錄 1898-2000』中巻(2005年、文建會・國家電影資料館)及び1975年7月26日付『聯合報』(「特技鐵超人原屬改頭換面」)による。ちなみに、邵氏はフィルムを繋ぐのも面倒だったのか、チャイヨの『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団(The 6 Ultra Brothers vs. the Monster Army)』を輸入、これにに広東語吹替を施した作品を『飛天超人』の中文タイトルで上映しています(下の画像)。
キネ旬データベース」で『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』の原題が『飛天超人』となっているのは、おそらくここからきているものと考えられます。
また、前回の記事で触れた『火星人』(1976年、太子)の「チャイヨ特撮+台湾俳優」という組み合わせ(?)は、香港映画における「日本特撮+香港俳優」の悪しき応用と言えましょう。

「正宗電影並非電視片集」とあるのが笑えます。

(注2)注1に同じ。
(注3)西本正(賀蘭山)の会社が製作した『風流女福星(勾魂艶星)』は、「日本人が投資した香港映画は日本映画と見做す」との理由で、1974年4月に台湾での上映が禁止されており(『跨世紀台灣電影實錄 1898-2000』中巻による。しかし、なぜか今村昌平等の日本人スタッフは問題にされていないのですが。あるいはクレジットなしでの参加だったのでしょうか)、その西本が撮影を担当した『中國超人』が台湾で上映されたという点からも、規制緩和の兆しが伺えます。
(注4)1976年3月25日付『華僑日報』(「『海魔』特技出色 孟飛子可觀」)及び1976年3月26日付『香港工商日報』(「海魔特技比美超人」)による。
(注5)1976年3月19日付『華僑日報』(「余漢祥費盡惱筋 導演新奇特技片海魔」)による。

おまけ:『クレヨンしんちゃん』の父・臼井儀人氏の訃報、なんとも痛ましい限りですが、「決して顔出ししない漫画家」であるはずの臼井氏の「写真」が、なぜか中華圏の新聞報道やテレビニュースでは露わに。
こ、これって、本当にご本人なんですか…?(お答え:いいえ

2009年9月12日土曜日

嗚呼、プラパ!

〔ちょっとお耳に〕〔えいが〕

カエル、ウマ、ヒト。
トリオ漫才の新しい形。
(んなわけないない!)

どうも。
トド@腰痛です。

知人のKさん(いつものKさんです)から頼まれて録画したディスカバリーチャンネルの番組『知られざる台湾(Unknown Taiwan、謎樣台灣)』の第1回「金瓜石」を観ていたところ、先だって公開された金瓜石のドキュメンタリー映画(『雨が舞う~金瓜石残照~(雨絲飛舞~金瓜石殘照~)』)でもちらりと触れられていた連合軍捕虜のことがこの番組ではかなり詳しく取り上げられており、台湾に住んでこの問題の調査を続けているハースト氏や元捕虜の方も登場していますた。
番組によれば、毎年、捕虜の慰霊祭を行っているとのことで、気になって調べてみたら、"Taiwan P.O.W. Memorial Society"なる団体のサイトに辿り着きますた(中文ウィキペディア内には「金瓜石戰俘營」の項目あり)。
番組自体のメインは「金瓜石でもう一度金を掘る」という川口浩探検隊ノリの企画だったものの、捕虜のことがわかっただけでもわたくしにとっては大いに意義のある番組ですた。
Kさん、録画を押し付けてくれてありがとう。

さて。

本日は、某ミクシィ日記において7月に書いたネタの増補改訂版。

日台合作映画『バンコックの夜(曼谷之夜)』で、張美瑤扮する美蘭のけなげな侍女・プラパを演じていたタイ人女優プリム・プラパポーンたん。
それはまるで、『ベルサイユのばら』におけるロザリーたんのようでありますた。

この方ね。

しかし、この方、どんな女優さんなのか気になりながらもついそのままにしていますたが、先日、一念発起して調査を開始。
すると、下記チャイヨ映画サイト(君はチャイヨー特撮を見たか!?)にこんな記述が。

http://asia.geocities.com/fanclub_chaiyo/09_actor_list/actor_list_ha.htm
http://asia.geocities.com/fanclub_chaiyo/03_chaiyo_movie/02_Tatien/tatien_main.htm

(以下、上記サイトからの引用)

「昔は結構有名だった女優。
悪女役や露出度の高い役柄が多かった
ターティエンでも蛇を頭に乗っけた色気を見せてます(笑)」


「ええっ?あの可愛いプラパちゃんが?」と、不肖せんきち、動揺しつつもうっかり購入してしまいますた、『ターティエン(Tah tian)』(1973年)のVCD。

さっそく観てみたところ…。


何せ字幕がないので、画面の流れでテキトーにストーリーを推測せざるを得なかったのですが、わからないなりに想像した範囲では、

深海に住む大蛇が、卵抱えてえっさほいさと地上へ上陸、卵を産み落として海へ帰っていくと、それを見つけたカエルがせっせと卵を温めて無事に孵化、人間の娘(いきなり成人。この方〔名前失念〕、ミスコン出身の女優さんらしい)が生まれるものの、カエルは力尽きて昇天してしまいます。
それを見た娘は、息絶えた恩人…じゃなくて恩カエルと同化、超能力カエル娘となり、とある農民の家に身を寄せますが、やがて…

とかいうお話のようです。

で、我らがプラパちゃんは、どうやら深海に住むカエル娘の生みの母の役みたいっす。
一瞬しか出てきません。
卵の行く末を案じた父親が地上に出て娘を探しますが、途中で死んじゃった模様(その辺、眠くて前後不覚に陥っていますた)。

プラパちゃん清純神話崩壊。


「あたしたちの子供は?」とか言いながら
悲嘆に暮れているんでしょう、たぶん。
その割には笑顔だな、あんたら。


でも、あんたらの娘はこんな姿に。
安楽椅子で煙草をくゆらす巨大カエル。

この映画、最後はバンコクに舞台を移して巨大化したワット・ポーの関羽とワット・アルンの鬼が大喧嘩をするんですけれど、

鬼です。


関羽です。

巨大化した関羽といえば、思い出すのは1976年の台湾映画『戰神(關公大戰外星人)』。
『戰神』を撮った太子公司は、チャイヨの『ジャンボーグA&ジャイアント(Mars Men,Mars Adam)』(1974年)のフィルムを流用した『火星人』(1976年)なんていう映画も作っているので、ひょっとして『戰神』の関羽もこれにヒントを得たのではないかしらん?

巨大化した関羽と鬼がバンコックの街を壊しまくる映像にゆるーいボーカルの歌が被るタイトルバックから、てっきりお子様向け特撮映画かと思いきや、いきなり全裸娘の水浴びシーンが延々と続いたりして、

よい子が観てはいけない特撮映画

ですた。

また、映画の冒頭、ワット・アルンから仏像を盗み出そうとした不逞の輩を鬼が押しつぶす描写が出てきますが、この「仏教を冒涜するものには鉄槌を!」というテーマはその後のチャイヨ作品にも受け継がれている(らしい)ので、そんなこともちょいと興味深かったっす。

ちなみに、カエル娘の相手役であるソムバット・メタニー(Sombat Metanee)はタイ映画を代表する男優さんですが(といっても、タイ映画には明るくないオレ)、中影のタイロケ映画『牡丹涙』では汪萍と恋に落ちる名家の御曹司を演じています(この映画もいづれ取り上げます)。

最後にもう一度、プラパちゃんの麗しき御姿を。
プリム・プラパポーンたんに関して、タイ語はもちろん英文
表記もわからないので、これ以上詳しい情報を得られずにおります。
どなかたご教示下されば幸いです。

2009年9月7日月曜日

金沢のひげちょう、通販開始!(実食編)

〔ちょっとお耳に〕

今なら、弁当箱も付いてくる!(数量限定)

どうも。
トド@大好きなクリス・コナー(Chris Connor)が亡くなってがっくりです。

さて。

届きましたよ、金沢のひげちょうから。

レ・ト・ル・ト(『異常性愛記録 ハレンチ』の若杉英二の口調〔お・ト・イ・レ〕でどうぞ)。

せんきちが注文したのは、5パック入りセット。
きれいな箱に入って、掛紙も掛かっています。


こちらがそのレトルト。
スーパーでも売ってくれ…。


正式名称はなんと「どんぶりもののもと」。


沸騰したお湯で温めること3分。
崎陽軒のシウマイと共に頂きました。

気になるお味はと言うと…。

うん、この味!(続けて読まないようにして下さい)

ひさびさに胆嚢、もとい、堪能いたしました。

2009年9月1日火曜日

金沢のひげちょう、通販開始!

〔ちょっとお耳に〕

ついにレトルトになりますた。

どうも。
トド@押尾学の黒い人脈白日の下に曝してくれ!です。

えー、今日もお知らせ、というか、勝手に宣伝を。

昨年9月、一部の人々から惜しまれつつこの世を去った、じゃなくて、東京から撤退した「ひげちょうるうろうはん(鬍鬚張魯肉飯)」。
その後、神戸店も閉店してついに日本では絶滅したかと思いきや、金沢の2店舗別資本だったおかげで日本から全面撤退という事態は免れておりました。
が、いかんせん、不肖せんきちにとっては台北よりも(心の距離が)遠い金沢。
未だに探索の機会に恵まれずにいたところ、こんな朗報が!

奥さん、できたんですよ、魯肉飯のレトルトが!

くわしくはこちらの通販専用ページをご参照いただくとして、今後はぜひとも「ほほ肉真空パック」や「煮玉子詰め合わせ」の開発もお願いしたいものです。

全国の皆様、奮ってご注文を(関係者でも何でもないんだけどさ)。

今日の一句。

2009年8月29日土曜日

安志杰(アンディ・オン)のおかあさん 続

〔ちょっとお耳に〕

どうも。
トド@のりピー激やせよりも上島竜兵激やせの方が気になるです。

このところ、いろいろな役者さんの訃報が相次いでいますが、香港でも先日、成奎安先生がお亡くなりになりますた。
享年54歳。まだまだお若い…。
不肖せんきち、成奎安先生というと、なぜかいつもこの映画を思い出します。

さて、3ヶ月ほど前、安志杰のお母さん(金燕)が日本で芸能活動を行っていた旨のコネタ記事(安志杰(アンディ・オン)のおかあさん)を書きましたが、この間、某ヤフオクで日本でのデビューシングル(「遠く消えた恋」)を捕獲したので、そのご報告でも。

前回の記事で書いた通り、日本での芸名は
キャンディ・シュー。
ジャケットは2つ折になっていて、


広げると、ポスターに変身!
いつでもあなたのお部屋にキャンディが!


呼んだ?


歌詞カードには「金燕」の表記も。
楽譜も付いていますた。

ちなみに、上記デビューシングルに収載の2曲(「遠く消えた恋」「恋はいじわる」)は、下記のCDにて比較的気軽に聴くことができます。

「遠く消えた恋」収録。


「恋はいじわる」収録。

この他のシングルはどうやらかなりのレア物のようで、入手困難らしいのですが、機会があったら捕獲を試みてみることにいたします。

2009年8月25日火曜日

NHKBSハイビジョンシネマにて

〔ちょっとお耳に〕


どうも。
トド@アフラックのCMの招き猫怖いです。

取り急ぎ、告知のみ。

9月6日(日)から10日(木)まで、NHKBSハイビジョンの「ハイビジョンシネマ」にて、昨年の第9回NHKアジア・フィルム・フェスティバルで上映された作品が一挙放映されます(『キネマの天地』を除く)。
放映スケジュール
は、下記の通り。

9月6日(日)
『追憶の切符 (車票)』(2008年 中国、香港)
午後11:35~午前1:19

9月7日(月)
『My Son~あふれる想い~(My Son)』(2007年 韓国)
午後11:05~午前0:55

9月8日(火)
『僕たちのキックオフ(Kick Off)』(2008年 イラク・クルディスタン地域、日本)
午後11:05~午前0:27

9月9日(水)
『Orzボーイズ!(囧男孩)』(2008年 台湾)
午後11:05~午前0:50

9月10日(木)
『パンドラの箱(Pandora's Box)』(2008年 トルコ・フランス・ドイツ・ベルギー)
午後11:05~午前1:00

「うちじゃあ、まだハイビジョンが観られないんだよなあ」とお嘆きのあなた、この機会にデジタル対応の録画機器をお買い求めになってみてはいかがでしょうか(って、テレビ局と電器会社の回し者かよ、オレ)。

追記:上記の作品群、10月にはBS2でも放映予定です(なんだ、アナログでも観られるんじゃん)。

2009年8月21日金曜日

香港屋簷下 (The Looks of Hong Kong)

〔えいが〕

みんなであぶりをやりました。

1974年、香港(馬氏)。馮淬帆監督。柯俊雄、徐楓、唐菁、胡錦、丁珮、他。

どうも。
トド@立秋後に夏バテです。

先日、酒井"悪"のりピー事件に関して、「夫が隠し持っていた覚醒剤を調べようとした警察官に対し、のりピーは「下半身の薬なので見せられない」と言い訳したそうですけれど」と書きましたが、夫は夫で

下の病気でズボンを脱ぎたくない

とゴネていたそうな。
いくら別居中とはいえ、

下の病気の夫を持つ元アイドル

ってのも、なんか…いやだよねえ…。
そうまでして罪を逃れたかったのか、あんたら。

…本題に入ります。

馮淬帆の監督デビュー作…らしいっす。
タイトルは1964年の中聯作品と同じですが、中身は別物。
ただし、1964年版もこちらも、『巴黎屋簷下(Sous les toits de Paris、巴里の屋根の下)』を踏まえたタイトルであることは確か。



表向きは「性産業、麻薬、賭博撲滅」を叫びながら、裏では手下(馮淬帆)を使ってそれらの産業で私腹を肥やしている悪徳立法委員(唐菁)一味と、彼らの毒牙に係りそうになる貧乏人たち(柯俊雄、徐楓、他)の人間模様を描いていますが、DVDのパッケージにあるような「貧乏人たちが悪徳立法委員をやっつける」のではなく、警察が立法委員の裏稼業を一網打尽にするものの、立法委員は政庁幹部と通じており、彼にはお咎めがなかったどころかまたぞろ同じ裏稼業で金儲けを始める、というかなり皮肉なオチになっています。

香港映画とは言いながら、メインの役者さんたちはほとんどが台湾系の皆さん(柯俊雄、徐楓、唐菁、胡錦、丁珮、武家麒、葛小寶、他)で、北京語発声だった模様(どのみち声優さんが声を当てているのですけれど)。

監督のみならず、脚本も書いて出演もこなしている馮淬帆。
この時点(1974年)で既にハゲかけている・・・ということは、
その後のあの髪型はヅラだったってことか!


胡錦の絵の先生として登場するこの御仁(クレジットなし)、
ひょっとして、あなたは方圓さんですか?


ちなみに、メイクは全く別の方が担当。

社会派映画としては寒いギャグが多すぎ、さりとて人情喜劇としては物足りない、というきわめて中途半端な映画でしたが、ムダに豪華なキャスト(沈殿霞まで出てました)で、まあ、そこそこ楽しめましたです。


おまけ:『巴里の屋根の下』と言えば主題歌も有名ですけれど、不肖せんきちが子供の頃よく聴いていたのがジャクリーヌ・フランソワ(Jacqueline François)版。
もちろん、彼女の代名詞であるところのこの曲も大好きです。