〔ちょっとお耳に〕
今日は他愛のない雑談ネタでも。
1、ひばり in 台湾昨晩(21日)、テレ朝で放映された美空ひばりのスペシャル番組において、ひばり(雲雀)の台湾公演(1965年)に関するエピソードを取り上げていましたが、わたくしが美空ひばりが台湾でも公演を行っていたことを知ったのは今から17年前のこと。
彼女の死後刊行された写真集の中に国賓大飯店のバルコニーから手を振るひばりの写真が掲載されており、「へえ、ひばりって、台湾でも公演をしていんだ」と思ったのでした。
その後歳月は流れて2004年、台湾の超太っ腹デジタルアーカイブ「
國家文化資料庫」で尤敏の資料を漁っていたわたくしは、ふと、「あ、そういえば、ひばりも台湾公演していたんだよな。それならここにも何か資料があるだろう」と思い、「美空雲雀」で検索したところ(UTF-8なので日本語入力でOK)、そこには
台湾公演のさい松山空港に降り立ったひばりの映像が残されていました。
テレビでは「日本初公開」と銘打って放映されたこの映像、ネット上ではいつでも閲覧することができます。
見逃した方は、ぜひ國家文化資料庫にアクセスの上、美空雲雀で検索してこの貴重な映像をご覧になってみて下さい。
ところで。
昨年の東京国際映画祭で上映された台湾映画『月光の下、我思う(月光下、我記得)』では、日本語世代の母親(楊貴媚)が美空ひばり好きという設定になっていましたが、残念ながら著作権のこともあってひばり自身の歌声が流れることはありませんでした。
そのとき監督(林正盛)に伺ったところによると、やはり「お金の問題」が一番ネックになったとのこと。
パチンコもいいけど、こういう映画で曲を使わせてあげる方がもっと効果的だと思うんだけどねえ。
2、渡鬼は続くよどこまでも「岡倉のお父さん」藤岡琢也さんが死去この日は奇しくも坂口安吾生誕100年の日。
なにゆえに安吾かといえば、坂口の夫人・三千代さんの手記『クラクラ日記』のドラマ化作品(TBS。毎週水曜21:30~22:30〔水曜劇場〕。1968/1/31 ~ 1968/4/24。13回)で安吾を演じたのが藤岡琢也だったからなのです。
三千代夫人を演じた若尾文子はともかく、藤岡琢也の安吾というのはちょっと想像がつきません。
今年は生誕100年ということで「
坂口安吾映画祭」(っても、5本きりなんだけど)も開催されているようですけど、せっかくの機会なのですからこのドラマの映像でも発掘上映してほしかったところです。
ジャズ好きだった藤岡さんがかつて(25年ほど前)司会をしていた月いち番組(土曜深夜) 『ミッドナイト・ジャズ』も好きでした。
とにもかくにも合掌。
それでも渡鬼は続く。
3、いろいろあります17日の記事で取り上げた台湾歴史博物館の
映像資料。
よくよく調べてみたら、記録映画だけでなく、劇映画やアニメもありました。
わかった範囲でメモしておきます。
『海底王』=『海底王キートン』
『生活之歌』=『
動物となり組』
『生活之歌』(全八第一~第八)=『
生活の歓び』
『砂煙り高田のグラウンド』=『
砂煙高田のグランド』
『森のお醫者と白衣の勇士』=『
森とお医者と白衣の勇士』
『第二出發』(全八第一、第六~第八)=『
第二の出発』
『明サ行く純愛の一夜』=『
明け行く純愛の一夜』
『明サ行く純愛の一夜』ではカタカナの「サ」とひらがなの「け」を間違って用いていますが、日本語のわかる人ならこれでは意味が通じなくなるとすぐに気付くはず。
ひょっとして、デジタル化に関わるスタッフの中に日本語を解する人がいないのではないかという、一抹の不安が・・・・。
4、花と竜これも少し前、1日の記事で『純情きらリ』のオチに対して、「どうせなら、(あおいちゃんが)ピン子にのりうつってほしかったよ」と書いたことに関する捕捉。
わたくしがこう書いたのも、あながち根拠のない話ではございません。
『純情きらリ』は、音楽家を目指しながらも時代に翻弄され夢かなわず若くして亡くなったある女性の一生を通じて、
意味のない人生なんてない。
ということを訴えようとした作品でしたが、これって実は『純情きらリ』の前にやはり浅野妙子脚本・宮﨑あおい主演で放映されたドラマ、『ちょっと待って、神様』の平凡な主婦・竜子(泉ピン子)の姿を通して既に提示されていたテーマなのであります。
天国へ行った桜子がみんなを見守っているというラストも、『ちょっと待って、神様』で秋日子(宮﨑あおい)が「きっとおばさん(竜子)が見守っていてくれる」と、竜子の存在を感じるラストを想起させるものでしたし。
そう考えながら改めて『純情きらり』の桜子を観察してみると、桜子ちゃんって、なんだか秋日子の身体を借りた竜子のキャラに似ています。
いつも前向きで、ひたむきで、ちょっぴり(かなり?)おせっかいで、自分のことよりも家族のことばかり考えている。
宮﨑あおいは、この後再来年の大河ドラマ『篤姫』で主役を張りますが、このドラマの脚本もてっきり浅野妙子が書くものだと思い込んでいた不肖せんきち、二度あることは三度あるとばかり、
意味のない人生などないのじゃ。BY:篤姫(はあと)
のようなオチにならないようにしてもらいたいもんだ、と危惧していたら、何のこたあない、これは別の方(田淵久美子)が書くんですね。
でも、
放送前情報に、
大河ドラマ「篤姫」は、時代に翻弄されながらも、自らの運命を前向きにとらえ力強く生き抜いた“薩摩おごじょ”の一生とあるからには、やっぱり『純情きらり』の延長線上に位置するドラマになりそうな予感。
これじゃまるで、『ちょっと待って、神様』→『純情きらり』→『篤姫』と、
宮﨑あおいの成長小説を見せられているような気分ですわ。
和宮との嫁姑バトルはあるのか?