2008年8月16日土曜日

香港組曲

〔おんがく〕


どうも。
トド@日々の生活に疲れ果てますたです。
婆さんは昨晩も大いに吠え、わたくしは寝不足でふらふらです。

今日は珍しく(?)音楽ネタ。
少し前に入手したレコードについてです。

服部良一の1963年の作品(東芝 JSP-3089)。
演奏データには、


服部良一ニュー・ポップス・コンサートより
合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京シンフォニー・オーケストラ
作曲・指揮:服部良一



とあり、同年に厚生年金会館で催されたコンサートのライブ録音のようですが、ライブに付き物の客席の騒音が一切ないのがちょいと不思議です(拍手はありますけど)。

ジャケット表。


ジャケット裏。

解説には、


戦後四回も訪れた香港の周辺をスケッチしてムード風に6つの楽章に描いてみた。中国旋律というよりも、旅情に味わった慕情の香港を中心に作曲したもの。


とありまして、特に『教我如何不想她』の作曲のために香港に長期滞在していたときの印象が基になっているようです(『教我如何不想她』製作時の服部良一に関しては、こちらをご参照下さい)。
組曲の構成及び内容は、以下の通り(楽章の内容は、レコードの解説より引用)。


1、香港漁歌 2、九龍農女 3、澳門休日
4、香港夜生活 5、香港夜曲 6、香港感懐

1 香港漁歌
映画でも有名なアバディーンは、小さな古い香港の漁港で、漁船が一面に並んでいる。朝は沖に漁に出かけ、夜は観光客で賑うシーパレス、サンパンに揺られながらきく船歌は、東洋風の哀愁を感じる。

2 九龍農女
九龍半島の山野地帯、殊に農園に働いている女は、客家民と称して黒い大きな笠と黒衣の特異な風俗で、チャイナ・ジプシーとでも呼びたい人々。水牛や家鴨の群があちらこちらにいて、実にのどかな中国的風景は香港の周辺でも最も土俗的なものを感じさせる。川を超えれば中共の赤旗がひるがえっている。

3 澳門休日
蘭領マカオは、香港から船で数時間、静かな別荘地で、海辺の緑樹、丘陵の花園は常夏のパラダイス。夜はギャンブル場があっても、街は眠ったように静かで花の香りが立ちこめた。月明かりのマカオの街を三輪車で行くのは楽しい。

4 香港夜生活
香港九龍の夜は、街中に煌々と電燈がかがやき、ネオンの原色の強烈な光が悩ましい。ナイト・クラブや酒場のジャズが、どこかで響いている。酒と女と音楽が国際的に入り混ったセクシー・カクテルの夜のムード。

5 香港夜曲
フェリー・ボートから眺める香港島の夜景は宝石箱の中のようにケンランたる美しさ。シネマスコープを見ているような雄大な眺めは、まさに東洋一の夜景。中国的なムードというよりは、香港独特の国際色に旅情をかきたてられる。

6 香港感懐
啓徳空港を発つ夜、香港の灯を機上から見おろして感無量。さまざまな思いをのせて一路東京の空へ・・・・。



司葉子や千葉泰樹監督と同じく、服部良一も澳門のことを「眠ったよう」と形容しているのがおかしいですけれど、それはともかく、不肖せんきちの曲を聴いてのへタレなメモも少し。

1、香港漁歌
ゆったりとした海のイメージ。

2、九龍農女
コミカルな曲調。
アップテンポで始まり、途中緩やかになって(田園風景の描写)、またアップテンポで終わる。

3、澳門休日
全体にスローな旋律。
教会の鐘の音等も入る。

4、香港夜生活
妖しいムードで始まる。
ラテンジャズっぽい感じだが、どこかレス・バクスター(Les Baxter)の『ホンコン・ケーブル・カー("Hong Kong Cable Car")』に似ている。


途中、ロマンチックな旋律に変わる。

5、香港夜曲
『香港ノクターン(香江花月夜)』の最後のレビュー場面で使われている曲のルーツのよう。
光瞬く香港の夜景を抒情的な旋律で綴る。

6、香港感懐
やや中国的と思われる旋律で始まり、香港の思い出を胸に帰国する情景を描いて曲を結ぶ。


実際に聴いてみて、「すっげーいい!」というほどでもありませんでしたが、服部良一と香港との繋がりを考える上では貴重な作品であるといえるでしょう。

CD化されてないのかしらん?

2008年8月12日火曜日

トド回郷之尤敏制覇 (その二)

〔たび〕〔尤敏〕


どうも。
トド@過食気味です。
婆さんの夜間せん妄が復活、寝不足で疲労がたまっております。

ということで、函館尤敏ばなしの続き。

第1回では本店のルポをお届けしましたが、今回は五稜郭店のルポ。
しかしねえ、不思議なのは、本店でもらった宣伝用パンフレットにはこの五稜郭店のことが一言も書いてないのよ。
どういう関係なんでしょうか、この二店。
「暖簾分けはしたけれど、今はお互い独立独歩」ってことなのかしらん?
そういや、メニューもびみょーに違ったな(五稜郭店の方がレパートリーが少ない)。

ま、それはともかく、五稜郭店は、市電「中央病院前」と「五稜郭公園前」停留所のほぼ中間にあります。



不肖せんきち、着いた日の夕食(ったって、1泊2日の短い旅なので、着いた日と帰る日しかないんですけどね)をこちらで戴きますた。

先客は男性客3名組のみ。
本店に青島ビールが置いてあったので、ここにもあると思い注文したところ、

すいません。ふつーのビールしか置いてないんです

と言われてしまいますた。

青島ビールは、ふつーじゃないのか・・・・。

気を取り直して、生ビールを頼みました。

お料理は、昼食べておいしかった尤敏丼をまたもや注文。
生ビールを飲みつつカクテキをつまんでいると、お待ちかねの尤敏丼が到着。
でも・・・・あれ?


本店のそれよりも餡の色が茶色い!
それに、鷹の爪も入っていない模様。


なんだかいやーな予感がしますたが、とにもかくにもまずは一口、頬ばってみると・・・・

あまーい!!!

テーブル上にあった醤油、酢、唐辛子(辣油がなかったのよ)を適宜加え、どうにかこうにか自分好みの味に近づけて、なんとか完食。

見た目だけでなく、味も本店とは大違いですた。
本店とのあやしい関係の謎を解くカギも、この辺りにありそうです。

(おしまい)

もっこりパワーで今日もすっきり!

2008年8月8日金曜日

次は『ハレンチ』希望!

〔橘ますみ〕


どうも。
トド@国宝薬師寺展(於:東京国立博物館)に行ってきますたです。
本館のミュージアムショップで売っていた埴輪犬のぬいぐるみに、軽い恐怖を覚えますた。


よりによって「キッズコーナー」にあるんだぜ、これ。
ふつーの子供なら、見たら泣き出すよ、怖くて。

さてさて。
忘れた頃にやってくるどころか、こんなに頻繁にお届けしていいのかしらの、橘ますみたん情報。

いよいよ本日、8月8日(金)に、ますみたんの代表作の1つである「ずべ公番長」シリーズのDVDが一挙リリースされます!!!
これまで、第1作(夢は夜ひらく)は国内盤セルビデオ&US盤DVD、第2作(東京流れ者)は国内盤セルビデオ、第4作(ざんげの値打ちもない)はUS盤DVDがリリースされているものの、第3作(はまぐれ数え唄)は未ソフト化、というそれなりにお寒い状況でありましたが、今回は4作全てがDVD化される予定です。

快挙。

ちなみに、これまで何度も書いていますけれど、第3作はシリーズ中では異色、というか、番外編と考えた方がいい作品で、第1、2、4作で主人公リカ(大信田礼子)の盟友を演じている賀川雪絵たんがリカのライバル役で登場しており、ますみたん演じる八尾長子のヒモ・ツナオ(左とん平)も、長子と別れて横浜中華街で豊満中国女(三原葉子)と同棲している、という設定になっています。

しかし、せっかく4作全てがDVD化されるんですから、このさい「ずべ公BOX」とかにして、第2作でリカ達が殴りこみのさいに着ていたモンモンTシャツをおまけに付ける、ぐらいのことをやってほしいなあ、とも思います。

ご注文はお早めに!

2008年8月7日木曜日

グッときちャう腋毛

〔ちょっとお耳に〕


どうも。
トド@あせも中年です。

函館尤敏ばなしは1回休み、ちょっとした小ネタを。

冒頭にジャケ写真を載せましたが、但漢章(フレッド・タン)監督の『暗夜』のVCDがいつの間にやらリリースされていました(DVDは無しの模様)。
不肖せんきち、この作品は映画美学校での上映会で初めて観た後、知人のKさん(いつものKさんです。スパイラルで『彷徨う花たち(漂浪青春)』を観て号泣したそうです)のオフィスにあったビデオでもう1度観たのですけれど、いつの間にやらビデオが失踪(盗んだやつ、出て来い!)、長らく鑑賞不可能になっておりました。
張國柱の少年時代を演じている子役が張震だったのか、ようやく再確認することができそうです。

ということで、本題(これも小ネタなんだけどね)。

今やせんきちの中では「腋毛の女王」となった感のある往年のグラマー女優(死語)・三原葉子。
彼女の腋毛に関しては、「地帯(ライン)シリーズ」第2作『黒線地帯』(1960年)ではぼうぼうだったのに、それから3ヵ月半後に公開された第3作『黄線地帯』(1960年)ではすっきりさっぱりつーるつるになった・・・・はずが、その後の『徳川女系図』(1968年)では再びぼうぼうに戻っていた、と書きました。
すなわち、「1960年初めまではぼうぼうだったが、間もなくつるつるとなり、8年後、再びぼうぼう状態にカムバックした」ということになります。


しかーし!ここで、衝撃の新事実が!

三原葉子といえばあのサイト!という超有名ファンサイト(三原葉子と昭和のグラマー女優達:http://www.geocities.jp/zak00336/)で紹介されている週刊誌(誌名不詳。たぶん『週刊実話特報』あたりか?「三原葉子のベッドにイカレた11人の2枚目たち」:http://www.geocities.jp/zak00336/kiji8.jpg)の記事には、


三原葉子は常に色眼鏡で見られている。
東映のギャング路線に彼女が登場したとき、
「彼女のグラマーぶりにぞっこんいかれている某氏が彼女の腋毛を希望して、それを三十本ばかり貰って、ギャング路線に乗せたそうだ」
といった噂が飛び出した。
彼女はびっくりして、房々と黒く盛り上がっていた腋毛を綺麗に剃ってしまった。



とあり、つまり、三原葉子は「1960年の春『黄線地帯』の折に腋毛を剃り剃りしたものの、ほどなくしてぼうぼう状態に戻り、1962年、昔馴染みの石井輝男監督の『恋と太陽とギャング』で東映ギャング路線に参戦、しかし、その直後に立った心ない噂によってまたしても腋毛を剃り剃りすることになった」らしいのです(しかし、なんでこんなことを大まじめに書いているんだか)。
なんだか伸ばしたり剃ったり、忙しいことこの上ありませんが、「(腋毛を)三十本ばかり貰って」って、いちいち数えながら毛抜きで抜いたのでせうか。

痛そうだわ・・・・。

ところで、こちらは某ミクシィの三原葉子コミュ(入ってます)にも投稿したのですけれど、昨晩、少し前に入手した『海女の怪真珠』のプレスシートを見ていたところ、併映の『悩殺女体絵巻』の写真に三原葉子らしき姿を今更発見しますた。


さっそくキャストをチェックしてみると、おや、たしかに出演しています。



プレスシートによると、


若い女体がくりひろげる悩殺絵巻!グッときちャうヌード映画!!


とのことで(なんで「ゃ」がカタカナなんだか)、写真で見る限り、おヌードレビュー映画のようです。

日本映画データベース
にも未収載のこの作品、どなたか詳しいことをご存知の方はいらっしゃいませんか?

黒と黄色の話を書いたけど、
地帯シリーズの中では
これが一番好きさ~。

2008年8月3日日曜日

トド回郷之尤敏制覇 (その一)

〔たび〕〔尤敏〕


どうも。
ご無沙汰しておりました。
トド@白髪と体重激増中です。

えー、吹っ飛んだパソコンのデータも無事復旧しましたので(あんまりかんけーないけど)、まだ見ぬふるさと北海道は函館へ行ってきました。
目的はただ一つ、「尤敏」でお食事をすること。
てなわけで、そのご報告でも。

函館の超有名中華料理店・尤敏は、本店と五稜郭店の2店舗がありますが、何はともあれまずは本店から、ということで、着いた日のランチをこちらで戴きました。
本店は、市電「松風町」停留所で下車、徒歩1分のところにあります。

わーい!あったぞー!


2階はプロミス。
借りてから食べるか、食べてから借りるか。


プロミス違い。


ついでに。

こちらのお店、営業時間は午前11時から翌朝6時までという、いったいいつ寝ているのかよくわからないほどモーレツ(死語)なスケジュールなのですが、せんきちが訪問した午後1時30分過ぎには先客(常連らしき父子連れ)が1組いるだけでした。
ぱっと見ちょっと怖そうだけれど実は結構フレンドリーなオヤジさんが、注文取りから料理作り、そして配膳までを1人でこなしています。
メニューは一品料理から麺類まで多種多様ですが、せんきちはずーっと気になっていた

尤敏丼

を注文。
「いったいどんな丼なのかしらん?」と思いつつ待っていると、現われたのが下記のお料理。


鷹の爪3本を投入した辛そうな中華丼でした。
ちなみに、この餡を麺にかけると尤敏麺、炒飯にかけると尤敏炒飯になるようです。

尤敏って、餡かけのことだったのか(違うよ!)。

さっそく頂いてみますたが、おやおや、見た目とは裏腹にかなーりマイルドなお味。
お新香代わりのカクテキも真っ赤な色の割にはこれもさっぱり味で、食が進みます。
いやー、

おいしうございました。(by.岸朝子)

お会計のさい、オヤジさんに、

「ここのお店の名前って、香港の女優さんから取ったんですよね?」

と、何気ない振りを装って訊ねてみたところ、

「若いのに、よく知ってるねえ」

と褒められますた。

ええ、そりゃあもう、サイトやってますから(とは言えなかったよーん)。

(つづく)

2008年7月26日土曜日

パソコンが壊れますた

〔しようもない日常〕

仲良し(のつもり)。

ご無沙汰しております。
トド@昼間のビール自粛中です。

先日、拙宅のパソコンが突如クラッシュ、データも全て吹っ飛びますた(アフォ)。
セキュリティソフトのオンラインバックアップとかいう機能を利用していたので、吹っ飛んだデータも復旧できるはずなのですが、現時点においてもうまいこといかないため、復旧でき次第、こちらの更新も再開いたしますです。
あしからず、ご了承ください。

婆さんが壊れ、パソコンが壊れ、次はあたしの番ね・・・・(えっ?最初から壊れてるって?)。

2008年7月14日月曜日

彷徨う観客たち

〔しようもない日常〕


どうも。
トド@酒浸りです。

昨日の午後。
婆さんに昼飯を食わせた後、新宿バルト9へ。
東京国際L&G映画祭の上映作品『彷徨う花たち(漂浪青春)』(周美玲監督)を鑑賞しますた。

昨年の同映画祭では、周監督の『刺青』が「日本語字幕無しで上映するかも騒動」に巻き込まれましたが、

今年もやってくれました!

途中で日本語字幕が消えちゃいましたよ(中英文字幕も無し。全くの無字幕状態)。

上映を一時ストップして現われた係の方の説明によると、日本語字幕作成用に借りたプリントと実際の上映用プリントでは異なる編集がなされていたため、途中で台詞が合わなくなっちゃったのだそう。

おーい・・・・。

幸い騒ぎ出す観客も無く(東○国際映画祭〔伏字及び仮名〕だったら絶対に罵声が飛び交っていたところ)、チケットの払い戻し・振り替え等の措置は上映後に行う、ということになり、見切り発車的に上映再開。
再開後の字幕はどうにかこうにかきちんと出たものの、3話からなるオムニバスの内、第1話の最後と第2話の大半が字幕無しでした。
不肖せんきち、北京語の台詞は大丈夫でしたが、何せ(台詞の)3分の2が台湾語だったので、そこは前後の繋がりで類推するに留まり・・・・。

でも、なかなかおもろかったっす。

『刺青』よりも台湾本土色の強い仕上がりで、布袋戯を取り上げている辺りは周監督の35ミリデビュー作(豔光四射歌舞團)からの引き続きのテーマかしらん。
劇中、古典的な人形を使う布袋戯が廃れていき、霹靂系の現代的なカシラを持つ大型の人形を用いた布袋戯が、同時上演(?)のセクシー歌謡ショウ(班主の娘がスケスケ衣裳で歌い踊る)のおかげもあって人気を得る、という対比を観ながら、1995年に中正紀念堂(現・台湾民主紀念館)前の広場で小西園の舞台を観た時のこと(小西園の観客はまばらだったのに、すぐ近くでやっていた伍佰のステージは黒山の人だかり)を思い出していますた。
正直、霹靂の人形は布袋戯のそれというよりは、棒人形に近いと思います。

その折の写真。
小西園の許王班主。


しかし、時間の経過の整合性に対して無頓着、というか、全く意に介していない点が、すごーく気になりますです。
だいいち、あの陸奕静、いくらなんでも急速に老けすぎじゃあーりませんか?

上映後、21日に上映される陳俊志監督の新作を観に行けたらそれと振り替えにしようと思ったせんきちは払い戻しをするのは止めにして、受付で係の方にアンケートを渡しつつ、

「中英文字幕入りの上映用プリントは借りられなかったのですか?」

と、かねてから疑問に思っていたことを尋ねてみたところ(去年の『刺青』も中英文字幕無しのプリント。英文字幕は後から入れてあったけど)、そもそもそのようなプリントの存在すらご存知ありませんでした。
てなわけで、港台映画における字幕の慣習から説明し、「仮に日本語字幕がダウンしても、中英文字幕さえあれば、観客の方もある程度の台詞の意味は取れるはずですよ」とお話ししておきますた。

係の方は「今後、検討しておきます」とおっしゃっておられましたが、果たして、来年や如何に?

付記:音楽を(せんきち的には「お懐かしや」の)許景淳さんがご担当になっておられました。

2008年7月10日木曜日

高崎に尤敏を求めて

〔たび〕〔尤敏〕

尤敏は生きている。

どうも。
トド@暴飲暴食が止まらないです。

さて、尤敏という名の中華料理店が函館にあることは有名ですが、先日、何気なくググっていたところ、高崎にも尤敏というラーメン屋があることを知り、母親に婆さんを押し付けて、じゃなくて、託して、さっそく行ってまいりました。

上野から高崎線の各駅停車に揺られて1時間40分、高崎駅の1つ前の倉賀野駅で下車。

この駅で降りてね!

駅前からタクシーに乗って走ること5分、その店はありました。

おお、たしかに尤敏!
お隣もラーメン屋さん。


お店に着いたのは昼の12時半過ぎでしたが、店内には常連と思しきおじさん(テレビ群馬にて夏の甲子園群馬県予選を観戦中)が1人いるのみ。
おかみさんが1人で切り盛りしている店で、カウンター席と小上がりの座敷(テーブル2卓)がありました。
不肖せんきちは出口寄りのカウンター席に腰かけ、まずはメニューのチェック。

なるほど、餃子自慢の店なのね。
出前もやっているらしい。

麺類、御飯物、ちょっとした御料理、餃子といったメニュー構成で、せんきちは叉焼麺と焼餃子を注文しますた。

叉焼麺650円、餃子300円。
はっきり言って、安いです。

気になるお味はと言うと、ふつーにおいしかったです。
叉焼(ちょっと味濃いめ)はお口の中でとろけるし、餃子もぱりぱりの仕上がりで、近所にあったら週に1度は通うと思います。

食べ終わっていざ会計の段になってから、気になる聞き取り調査を開始。

「あのー、尤敏って、ちょっと変わったお店の名前ですけど、どうしてこういう名前なんですか?」

と、それとなく探りを入れたところ、

「あのね、あなたが生まれる前のことだからたぶん知らないと思うけど、昔そういう名前の女優さんがいてね・・・・」

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

「チャイナドレスのとってもよく似合う香港の女優さんで、宝田明と一緒に映画に出ていたのよ。お父さん(おかみさんのご主人のことでしょうね、きっと。訂正:文字通り、「おかみさんのお父さん」のことのようです)がその人のことが好きで、それでお店の名前にその人の名前を付けたの」


再び、キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

そうとわかれば話は早い、携帯の待ち受け画像にしている尤敏の写真を見せた上でここへ来た目的を手短に説明すると、

「まあ、わざわざありがとう。いいもの(写真のこと)を見せていただいて」

とお礼を言われてしまいますた。
おそらくは、尤敏好きのご主人と2人仲良くやってきたこの店を、ご主人亡き後も1人で守り続けているのでありましょう訂正:おかみさんから頂いたお返事によれば、ご主人はご存命との由。おかみさんのお父さんが始めたお店を(おかみさんが)引き継いだ、ということのようです)。
というわけで、帰宅後、手持ちの尤敏の写真の中から数葉、おかみさん宛に送りました。

帰りはぶらぶら歩いて倉賀野駅まで戻りましたが、歩いても20分弱という近さでした。
気になる方は、「高崎 尤敏」という検索ワードでググってみてね。

2008年7月7日月曜日

「尤敏ゆかりの土地巡り」在庫一掃セール (その一)

〔たび〕

阪急沿線某駅にて。
皆さん、気をつけてね。

どうも。
トド@油鬼子サイコー!です。

ここんとこ腰痛がひどくて、今日はMRI検査を受けてきました。
検査のときの音がうるさい、というので、耳栓をして臨んだのですが、うっかり寝ちゃいそうになりましたよ、あの土管(違うって!)の中で。

婆さんのボケは日に日に酷くなっていくばかりですけれど、母親に少し面倒を見てもらえるようになったので、例の渋谷の邵氏&大都會特集(香港レジェンド・シネマ・フェスティバル)も『男與女(香港ラバーズ 男と女)』(關海山、大工なら階段ぐらい直しておけよ!)、『油鬼子(液体人間オイルマン)』(いやあ、悲しいお話でしたね、チキンカレーの件とか。昨今の原油高騰をあざ笑うかのような地下資源の無駄遣いっぷりも、或る意味ゴージャス←なのか?陳萍姐御や于倩、劉慧茹といったオッパイ女優も大量動員で、お疲れ様でした)、『十萬火急(ファイヤーライン)』(3度目の鑑賞。顧媚の住居で無断撮影した件を確認したいためだけに観ました←おいおい)、『赤脚小子(裸足のクンフーファイター)』(10数年ぶりに再見。田青がちらりと出ていましたね。この映画の公開が1993年4月、田青はその2ヵ月後に亡くなりました)あたりはなんとか観ることができました。
しかし、『男與女』と『唐朝豪放女(唐朝エロティック・ストーリー)』やるんなら、『花街時代』もやってほしかったっす。

で。

メインサイトでお届けしていたこちらの企画、最近すっかりズボラになったせいで更新が長期停止中ゆえ、とりあえず携帯のカメラで撮り貯めていたネタをブログにて少しずつ放出。

まず第1回目となる本日は、『ホノルル・東京・香港(香港・東京・夏威夷)』から、外務省と地下鉄「霞ヶ関」駅入口。

香港への渡航許可申請(たぶん)を終えた呉愛玲(尤敏)と岡本雄一(宝田明)が外務省から出てくると、雄一の初恋の女性である桜井美代子(草笛光子)が霞ヶ関駅の入口でタクシーを拾っているところを偶然目撃、"This is Miyoko Sakurai"と愛玲が雄一に茶目っ気たっぷりに話しかける件でそれぞれ登場します。

伏魔殿だよ、おっかさん。


海外旅行が自由化する前は、
いちいちここに来なきゃならんかったわけね。


こちらは地下鉄の入口。
霞ヶ関駅の中は迷路みたいですわね。

2008年7月1日火曜日

阿妹日本公演のお知らせ

〔ちょっとお耳に〕

御園座にて。

取り急ぎのお知らせです。
阿妹(張惠妹)の日本公演が決定しました。


アーメイ ACTシアター スペシャルライブ

とき
9月22日(月)19:00~
9月23日(火)16:00~

ところ
赤坂ACTシアター

お代
8800円(全席指定) 


くわしくは、jingさんのサイト(A*mei-project)内の特設ページをご参照下さい。
よろぴく。

追記:8月2日(土)から一般前売が始まりました。チケットのお求めがまだの方は、ぜひ。

赤坂ACTシアターチケットセンター

2008年6月25日水曜日

『いつまでもデブと思うなよ』台湾編 (暫定改訂版)

〔ちょっとお耳に〕

子供の頃は肥満児で、


大人になって一時痩せますたが、


今では中年太りに悩んでおります。


おまけ:バリバリのアイドルだったのね。

2008年6月20日金曜日

たたかふをんなたち

〔ちょっと小耳に〕

「臭いバス」が「どっと混む」とは、これ如何に?

どうも。
トド@日々是介護です。

残念ながらせんきちは行けそうにありませんが、明日、明治学院大学で下記のようなシンポジウムが開催されます。

第13回日本映画シンポジウム「女侠繚乱 日本映画のなかの女性アクション」

とき:6月21日(土)10:00~18:00
ところ:明治学院大学白金校舎2301教室
主催:明治学院大学文学部芸術学科 
予定:
10:00 開会
10:10 鷲谷花「総論 日本女性アクション映画」
11:10 板倉史明「視線と眩暈 美空ひばりのアクション時代劇」
11:50 昼休み
12:50 斉藤綾子「ゆれるエロス 緋牡丹博徒お竜」
13:30 志村三代子「安田道代と女股旅時代劇」
14:10 休憩
14:20 四方田犬彦「志穂美悦子と『女必殺拳』」
15:00 真魚八重子「70年代東映ピンキーヴァイオレンス」
15:40 休憩
16:00 上映とトーク 安里麻里監督(短編『子連れ刑事 大五郎!あばれ火祭り』)+鷲谷花+四方田犬彦
18:00 終了

日本映画ファンのみならず、香港映画ファンにとっても、香港映画における戦う女性像との比較検討を行う上で大変興味深い内容なのではないかと思います。
「入場無料・千客万来」だそうですので、お時間のある方は足をお運び下さい。

ではでは、婆さんのお守りに戻ります。

付記:

一、目下、ユーロスペースにて公開中の『1978年、冬。(西幹道)』、せんきちの古いお友達が製作及び宣伝に携わっております。心に沁みる佳作です。まだご覧になっていらっしゃらない方、どうぞ劇場へお急ぎ下さい。

二、某ミクシィで樂蒂と尤敏のコミュの管理人をやっていますが、超コアなメンバーが4人しかいません(とほほ)。ミクシィ会員で関心のある方は、ちょっくらちょいと覘いて見て下されば幸いです。

2008年6月9日月曜日

その婆、認知症につき

〔しようもない日常〕〔ちょっとお耳に〕

森繁先生はまだしっかりしておられるんだろか。

どうも。
トド@毎日が地獄です。

婆さんのせん妄と幻視、幻聴があまりにひどく、あっしも暴言を浴びせられて精神的にかなり参ってきたので、様子を見に来てくれたケアマネージャーさんに相談したところ、うちの近所に新しくできた精神科のクリニックの院長先生が、認知症の専門医でもあるとの由。
「渡りに舟」とばかり、先週、婆さんを連れて診察を受けてきましたが、その結果はというと、どうやらアルツハイマー型ではなく、レビー小隊、もとい、小体型認知症の可能性が強いらしいです。
このレビーちゃん(親しみをこめてそう呼んでいます←そうでもしないと辛くてやり切れないのよ)、1995年にその名が付いたという比較的新しい症例のため、認知症の本にもあまり詳しい記述がないのが悩みの種(ほとんどがアルツハイマーのことばかり)。
とりあえず、お医者さんから貰った薬(アリセプト)を飲んで凶暴性は鳴りを潜めていますが、幻視、幻覚は相変らずです。
そんなわけで、目下のところ婆さんの介護と自分の仕事でいっぱいいっぱいのため、こちらもさらにご無沙汰気味の開店休業状態になること必至ですが、なんとか店じまいせずに続けていこうと思っておりますゆえ、思い出した折りにでもお訪ね下さいまし。

で。

ちょこっとだけ告知。

7月、衛星劇場にて『女子大学生 私は勝負する』が放映されます。


この映画、1961年4月に香港で公開されたさいには(中文タイトル『飛女慾潮』)一大センセーションを巻き起こして大ヒットしたものの、映画館(京華)のスケジュールの関係で一旦は上映打ち切りに。
しかし、「仕切り直し」とばかりに翌5月に早くも再映され、またしても大入満員を記録したという、香港における隠れた大ヒット邦画であります(くわしくは、呉偉明先生のブログをご参照下さい)。
映画の内容は、日本の若者の生態を赤裸々に描いたもの・・・・らしいんですけれど、それにしても、「女子大学生」が「飛女」って、かなり強引なタイトルですねえ(当時、東宝の香港支社にいたという黄天始のアイデアか?)。

それから、同じく衛星劇場にて、馬力(馬浩中)が出演している東宝映画『ボルネオ大将 赤道に賭ける』が放映されます。
シンガポールロケ作品みたいなので、國泰が協力しているのでしょうか。
本編を観て、確かめたいと思います。

2008年6月2日月曜日

密密相思林 (My Sweet Memory)

〔えいが〕

コスプレ?

1976年、台湾(中影)。張佩成監督。李菁、梁修身、郎雄主演。

中影製作のトンデモ抗日&間違った原住民映画。
日本統治時代の阿里山を舞台に、互いに惹かれながらも時代に翻弄されて離れ離れになった原住民の青年(梁修身)と日台ハーフの女性(李菁)が、長い歳月を経てついに再会するまでを描いた作品・・・・とだけ書くと、なんだか「ちょっとええ話」みたいですけど、なんせこちとら抗日映画ですから、

いついかなる時代に於いても台湾は中国の一部だったのであり、それは日本統治時代にあってもなんら変わることはない。したがって、原住民も、本省人も、本省人と日本人のハーフも、皆々生きているんだ友達なんだ、じゃなくて、

台湾住民は皆中国人なのである。


という無理やりすぎる論理に基づいてストーリーが構築されているため、ヒルマンならずとも、

シンジラレナーイ!

と叫びたくなるような場面がてんこもりざます。

今、試みに、その例をちょこっとだけ挙げてみると・・・・。

郎雄演じる阿里山鉄道の機関士はなぜか瀋陽出身で(日本人が機関車を運転すると何か都合の悪いことでもあるのか?というか、日本人が機関車を運転できること自体認められないのだろうな、国府的には)、原住民(おそらく鄒族)の言語はもちろん、台湾語も日本語もわからない彼がどうやって暮らしているのかと思ったら、原住民たちは皆流暢な北京語を話し、郎雄は何の苦労もなく彼らと意思の疎通を図っているのでありますた。

シンジラレナーイ!

李菁の父(日本に留学した台湾人。日本女性と結婚して娘〔李菁〕をもうけるが、妻は死去)が経営する林業会社が日本軍に接収されることになるが、悪辣な軍人・藤澤(田野←田野はこんな役ばっかやってるね)によって父の部下が惨殺されると、その仕打ちに憤った原住民の長は藤澤に向かって、

ここは中国だ!

と叫ぶのでありますた。

シンジラレナーイ!

とにかくこの映画ときたら、原住民をはじめ、日本に長く暮らし日本女性を娶った本省人やその子供である日台ハーフの女性までもが、

自分は中国人なのだ。

という強烈な意識を持っているのであります。
思うにこれは、原住民や本省人の「日本情結」に対する国府の教育的指導といった側面が色濃く出ているのでしょうが、しかしそれにしても、当時台湾に相当数いたであろう日本人と本省人のハーフの人々に対してまで「お前たちは中国人なのだ」と説教するのは、大きなお世話以外の何ものでもありません(武、どうする?)。
「いくら抗日映画だからといって、この程度の映画しか作れないから内戦にも負けちゃうんだよ」と、嫌味の一つも言いたくなりますわ。

実はメインのストーリーよりも不肖せんきちが興味を持ったのは、李菁演じる日台ハーフの女性が心ならずも阿里山を離れることになった、それ以降の人生。
彼女は日本名・外山賢子を捨てて中国名・陳玉貞を名乗り、中国人としてシンガポールに移住、やがて台湾を再訪するのですが、何ゆえにシンガポールへ移り住むことになったのか、その説明はいっさい無いまま。
彼女の内面をもっと知りたかった気がします・・・・って、どだい無理な話か。

この帯を見よ!

付記:田野演じる極悪軍人の名前が「藤澤」というのは、阿里山といえば樟脳、ということからの連想でしょうか。

2008年5月28日水曜日

鬱陶しい季節はスッポンで乗り切れ!

〔ちょっとお耳に〕〔橘ますみ〕
 
乳首の隠し方がオサレですわね。

どうも。
トド@さよなら、ささやき女将です。


ここのところ、うちの婆さんのせん妄、幻視、幻覚がひどく、連日疲弊しております。
なんぜ見えないものが見えてしまいますから、相手をするのも大変です。
だいぶ慣れてはきましたが、夜中に騒ぎ出すので睡眠不足になるのが辛いですわ。

で。
今日はてきとーに告知でも。

来月、ディスカバリーチャンネルで「中国映画の父 黎民偉の生涯」が放映されます。
放映スケジュールは下記の通り。

6月5日 (木)20:00~21:00、6月6日 (金)3:00~4:00、6月6日 (金)16:00~17:00
6月9日 (月)12:00~13:00、6月12日 (木)10:00~11:00

この作品、実は過去に放映済みなのですが、未見の方は要チェックであります。
かくいうせんきちもまだ観たことがありませんので、この機会に録画しようと思っております。

しかし、黎民偉といえば「香港映画の父」だと思っていましたけど、ここでは「中国映画の父」と、一気に大陸全土をカバーしてますわね。
大きく出たな。

そして、懲りずに今日も行くわよ!の橘ますみたん情報。

5月31日(土)から6月20日(金)まで、毎度おなじみシネマヴェーラ渋谷で開催される特集「最終凶器・鈴木則文の再降臨」にて、『シルクハットの大親分 ちょび髭の熊』が上映されます。
上映スケジュールは下記の通り。

6月14日(土)13:05~、16:50~(『パンツの穴』と2本立)
6月17日(火)12:40~、16:00~、19:20~(『兄弟仁義 逆縁の盃』と2本立)

不詳せんきち、火曜日は毎週都合が悪いので、土曜日に何とか馳せ参じるつもりでおります。

それから、せんきちの大好きな『温泉スッポン芸者』と『現代ポルノ伝 先天性淫婦』も上映されるので、これも楽しみです。
特に、『温泉スッポン芸者』は今回DVD化が見送りになってしまい、ひじょーに残念な思いをしているところでしたので、婆さんを置き去りにしてでも(ウソウソ)ぜひぜひ伺いたいです。
『ハレンチ』に出てくる歩道橋と『温泉スッポン芸者』に出てくる歩道橋が同じ場所なのか、きちんと確認したいとも思いますし。

ということで、寝不足用心ですわよ、皆様。

付記:27日(火)、宋存壽監督がお亡くなりになりました。日本では1999年の東京国際映画祭の折に特集が組まれ、『母親三十歳』や『窗外』等が上映されましたが、残念ながら國聯時代の代表作である『破曉時分』は紹介されることがありませんでした。合掌。

2008年5月23日金曜日

Adventures in the NPM (國寶總動員)

〔えいが〕


2007年、台湾(国立故宮博物院、太極)。

どうも。
トド@ボケボケ婆さんと格闘中です。

阿妹の舞台も昨日の名古屋・御園座千秋楽で無事全ての日程を終了、せんきちの夢の日々も終わりを告げました。

名古屋市営地下鉄・伏見駅で激写!

しばらくは、この余韻を反芻しながら生きていくことにします。

で、本題。

台湾の故宮博物院がアニメ製作会社・太極と共同制作した3Dアニメ
今年の「東京国際アニメフェア2008 アニメアワード」公募部門でグランプリを受賞、先日、東京MXTVで全編(日本語版)放映されたので、メモ程度の感想でも。

詳しいストーリーはこちらをご参照いただくとして、アニメーションといった親しみやすい形で故宮の文物について知ってもらおうという試みは、おそらく、博物院の全面リニューアルを手がけ、日本のメディアでも再三取り上げられた名物女性館長・林曼麗氏の主導によるものと思われますが、その林氏も総統交代と共にお役御免だそうで、諸行無常とは言え、なかなか厳しいものがありますね。

主人公の男の子(嬰児枕)は実物よりもぐっとアニメ向きの顔に230%デフォルメされていますが、彼が長い間離れ離れになっていた兄弟(もう1つの嬰児枕)と再会する件では、故宮博物院の文物がいかにして台湾へ運ばれたのか、その苦難の道のりをさりげなく説明していて、子供にも収蔵品の由来がわかるような仕掛になっています。

ただ、この間の壁抜け映画(『壁を抜ける少年(穿牆人)』)でもそうでしたけれど、ストーリーの鍵を握るのはいつも白菜(翠玉白菜)。
肉(肉形石)好き動物せんきち君としては、いささか不満が残ります。
いっそのこと、育ち盛りで食いしん坊の男の子が白菜と肉を食べてしまい、慌てた皆が男の子にグリセリン注射を施して体内からブツを摘出、国宝総動員で文化財再生を試みる、とかいう風にでもしてほしかったんですが、それだと、

スカトロ映画

になっちまいますわね。

失礼しますた。

2008年5月19日月曜日

純愛 (Young Lovers)

〔えいが〕

こちらはオリジナル
君たちは、やらずに死ねるか?

1978年、香港(邵氏)。帯盛迪彦(林美年)監督。爾冬陞、余安安、艾飛、林伊娃主演。

どうも。
トド@365日五月病です。
さっそく本題に入ります。

帯盛迪彦監督が邵氏に招かれてメガホンをとった作品(製作年はDVDのパッケージの記載による。香港での公開は1979年)。オリジナルは、帯盛監督が1971年に大映で撮った『高校生心中 純愛』。『邵氏電影初探』(2003年、香港電影資料館)巻末のリストにある『色慾與純情』が本作に当たり、リストでは台湾でのタイトルが『純愛』ということになっています。
また、監督の名義は「林美年」と変名が用いられていますが、これは1960年代~70年代初頭の邵氏における日本人監督の変名の習慣を踏襲したというよりは、当時、台湾で日本映画が禁映だったことに対する配慮ではないかと考えられます(たしか、日本以外の映画であっても、監督や主演が日本人であれば日本映画と同等に看做す、とかいう国府の方針があったような、なかったような)。ただし、撮影を担当した中川健一(後に呉宇森監督の『ソルジャー・ドッグス(黄昏戦士・英雄無涙)』の撮影指導を担当)は、本名のままでした。

大映版で篠田三郎と関根恵子(高橋恵子)が演じた主人公を、邵氏版では爾冬陞と余安安がそれぞれ演じていますが、大映版と邵氏版との間には、気付いただけでも下記のような大きな違いが見られます。

・学生運動に身を投じていた篠田の兄は、刑事である父親から仲間を売ることを求められ、口論の末にはずみで父親を殺してしまい、母親は心労のあまり自殺する(大映版)。→母親は既になく、病弱な父親は働くことが出来ないため、爾の兄が働きながら学生を続けて一家の経済を支えていたが、ある日、家に賊が侵入(兄の働く会社の鍵を奪い、盗みを働こうとした)、兄は父親を助けるために賊を殺してしまう。父親はこの後病死。(邵氏版)。
・関根の父は参議院選挙出馬を目論んでいる(大映版)。→もちろん(?)なし(邵氏版)。
・兄の裁判費用を稼ぐため篠田は必死で働く(大映版)。→爾はレストランでウェイターとして働くが、客と喧嘩して退職。しかし、このとき知り合った年上女性(林伊娃)の家でお抱え運転手兼お庭番として住み込みで働くことになり、最終的にはこの女性と肉体関係を持つに至る(邵氏版)。
・両親の納骨のため長野に向かう篠田を関根が追い、2人は「兄妹」と偽って長野で同棲、篠田はパン工場、関根はスーパーで働く(大映版)。→余安安を襲うチンピラから彼女を救おうとしてチンピラを刺してしまった爾は、知人を頼ってランタオ島へ逃亡。余もその後を追い、2人は島で農業に従事しながら「兄妹」として暮らす(邵氏版)。
・関根の結婚相手にと望まれた若倉慶は、母親同士が友人で、どちらの家族からも歓迎された縁談であった(大映版)。→余の結婚相手(艾飛)はバカ男で、余の父親はやっかい払いのために2人を結婚させようとする。おまけに艾飛はひどい遊び人で、余の父親の金目当てに結婚しようとしていた(邵氏版)。
・関根は走行する自動車の中で若倉と格闘の末、誤って若倉を死に追いやってしまう。逃亡の果てに関根は篠田を訪ね、共に死ぬことを決意した2人はついに結ばれる(大映版)。→艾飛を殺してしまうのは大映版と同じだが、爾も例のチンピラを結局は殺してしまい、2人とも殺人者となった末に爾はチンピラに刺された傷がもとで死亡、余は彼の後を追って手首を切って自殺。ついに2人は肉体的に結ばれることはなかった(邵氏版)。

大映版の篠田三郎は勉強もスポーツもよくできる真面目な優等生ですが、家庭の不幸からズンドコ、もとい、どん底生活に突入、それでもせっせと働きながらけなげに関根との愛を貫こうとします。
しかし、邵氏版の爾冬陞はそれほど働き者でもなく、「兄妹でいよう」と誓ったはずの余安安に迫っては拒まれ、ついには年上女性の誘惑に負けて童貞バイバイしてしまうという、さして同情の余地もない青年です。
香港における本作のタイトル(色慾與純情)も、こういった設定にもとづくものなのでしょうが、何も知らずに一途に爾冬陞を慕い、彼の後を追って死ぬ余安安が哀れ、というか、浮かばれません。もしも爾が年上女性と関係していたことを知っていたら、彼女も素直に後追いなどしなかったことでしょう。
何ゆえにこんな設定にしたのか、理解に苦しみます。
やはりここは素直に、2人の純愛にのみスポットを当てるべきだったでしょう。

さらに、大映版の尊属殺人が、邵氏版では父親をかばって賊を殺すという親孝行殺人に180度転換している点は、中華圏の倫理観に合わせたためと解釈できるものの、大映版での「被害者の家族でもあり加害者の家族でもある」という篠田の複雑な立場が、邵氏版ではそっくり抜け落ちてしまいました。

いずれにしても、大映版にあった政治的、思想的な背景(学生運動、過激派狩り、選挙、利権)を邵氏版においてはきれいさっぱり消去した代わりに、年上女性との肉体的な愛(ヘアヌード満載!)と同級生との精神的な愛の間で揺れる青年という構図(それゆえ、爾冬陞と余安安は最後まで「兄妹」のまま)にしたのだと考えられますが、そのせいで主人公2人の純粋でまっすぐな愛情がほとんど見えなくなってしまったのは、いかにも惜しまれるところです。

それに何よりも、関根恵子の

セーラー服

と、

おさな妻フェロモン

の前には、さしもの余安安も顔色なしでしたわ(可愛かったけどね、それなりに)。

いやはや、残念でした。

付記:チンピラに襲われる余安安を助けようとして誤ってそのチンピラを刺してしまう、という展開は、同じ身分違いの純愛映画『泥だらけの純情』あたりからの引用かも知れません、もしかしたら。

2008年5月11日日曜日

超極私的ロケ地めぐり in 京都 七

〔橘ますみ〕

せんきち的には、こっちの方が「世界遺産」。

どうも。
トド@関西に行ってきますたです。

というわけで、約2年半ぶりに帰ってきますた『異常性愛記録 ハレンチ』ロケ地めぐり(前回はこちら)。
吉岡(吉田輝雄)が住んでいた「衣笠マンション」の場所をミクシィで教えてもらったので、さっそく探訪してまいりますた。

衣笠マンションは、世界遺産である某有名寺院のそばにひっそりと建っていました。
さすがは千年の都・京都、40年前に建てられた(推定)建築基準法的には既に危ない鉄筋コンクリートであろう建築物も、いまだ現役で活躍中。

こちらは全景。
この道で若杉英二が飛び出しナイフを
ちらつかせてますみたんを脅したのね。


マンション玄関。
看板こそ新しくなっていますが、
その他は映画のまんま。


階段を上って・・・・


203号室が吉岡の住んでいた部屋(2階向かって右)。


あいかわらず玄関扉はガラス戸。
無防備なのか、治安がいいのか。
吉田輝雄と若杉英二が死闘(?)を繰り広げた通路も健在。

興味のある方は、寺めぐりのついでに探してみてね!

(1人でコウフンして終了)

2008年5月4日日曜日

軍事法廷と刑務所 (軍法局)

〔えいが〕


2008年、台湾。陳界仁監督。

どうも。
トド@中期中年者です。
後期高齢者であるところのうちの婆さんのわがまま三昧に疲れ果てておりました。
ボケても困るけど、言うこと聞かないのも困りますわ。

さて、まずは告知でも。
5月17日(土)から23日(金)まで吉祥寺のバウスシアターで開催される「爆音映画祭」にて、『花様年華』が上映されます。
「爆音映画祭」とは「通常の映画用の音響セッティングではなく、音楽ライヴ用の音響セッティングをフルに使い、ボリュームも限界まで上げて、大音響の中で映画を見る・聴く試みです。一般の劇場上映では聴くことのできない迫力と、その爆音によって視覚までが変容して映画そのものも違って見えるトリップ感覚、そしてまた、大音響でなければ聞こえてこない幽かな音を聴くという、大胆かつ繊細な上映イヴェントです」(サイトより)とのことで、はてさてどんな新しい世界が広がるのか、ご興味のある方はぜひ足をお運び下さい。

ということで、本題。
イメージフォーラム・フェスティバル2008」にて鑑賞しますた。
だだっ広いパークタワーホールに30人足らずの観客、というきわめてお寒い中での上映でおました。
公式サイトにある作品紹介から、あたしゃてっきりドキュメンタリーかと思って観に行ったんですけど、違いますたわ。
とんだ勘違いでした。
監督である陳界仁(チェン・ジエレン)は、台湾の現代美術を代表する人物らしいんですが、すいません、不肖せんきち、今回の上映で初めてその名を知りました。

映画の内容はというと・・・・。

かつて軍法局があったという廃墟の中に、原住民や外国人労働者、外国人花嫁、失業者たちの手でダンボールハウスに毛の生えたような掘っ立て小屋が運び込まれ、破れた新聞紙の余白に彼等が自分たちの身の上を書いて、今日の台湾における彼等の抑圧された状況が明らかにされていきます。

自由にものが言えなかった時代の「人権」と、まがりなりにも民主化を遂げた後の時代の「人権」とを同列に扱うことが果たして妥当かどうか、という問題はあるにせよ、漢族の原住民蔑視(というより「無視」と言った方がいいかも)は相変らずだし、大陸や東南アジアから来た花嫁も差別されているようだし、現代の台湾において全ての人々が自由と平等を享受できているか、と言えば、たしかに疑問は残ります。
でもさあ、これって日本の問題でもあるよね、うん。

とまあ、観終わってしばらく経ってから考えると「なるほどなあ」と思える作品でしたが、観ている当座はひたすら、

睡魔との闘い

ですた。

眠かったっす・・・・。

ちなみに、作品のヒントになった軍法局は、現在、「台湾人権景美園区」として一般公開中です。
せんきちも、次回台湾へ行くさいには見学してみたいと思っております。

付記:ナレーションの代わりに解説の字幕が出てくるんですけど、これがなんとスペイン語。「なんでかしらん」と思っていたら、スペインの美術館(レイナ・ソフィア国立美術館。"Museo Nacional Centro de Aret Reina Sofia")からの委託作品だったのでした。
ふーん。