「悲しみのズンドコ」と書いたら心配した方からメールを頂いてしまい、ひたすら恐縮しているせんきちです。
相変らずのズンドコ状態ですが、こちらは毎日更新、とまではいかなくても、2日おきか3日おきぐらいには更新し続けますので、これまで通りお付き合い下されば幸いです。
ちなみに、メインサイトのほうも更新しました。
さてさて。
香港旅行のこともアップしなければならないのですが、まずは先月DVDがリリースされた『香港クレージー作戦』のことをちょっこし。
日本で立ち退き騒動に巻き込まれたクレージーの面々が、立ち退きの交換条件として香港に店舗を提供してもらい、そこで日本料理店を開業する、というのが本作のメインのあらすじですが、その場所は国賓酒店(現・東企業廣場)のお隣のビル(遠東)の階上(今のシェラトンの裏)。
たしかこのビルの1階にあるテーラーは、電懋の『玉樓三鳳』で丁皓が働いていた店のはず。
開業したはいいものの、閑古鳥が鳴きっぱなしの店にお客を集めるため、急遽バンドを結成して街を練り歩く、その場面でちらりと映る映画館で上映されていたのが『星島姊妹花』。
顧文宗監督、林家聲主演の映画です。
日中ハーフのクラブ歌手・中美樹子(中尾ミエ←虻川似)から、香港財界の大物・張大人(石山健二郎)を笑わせればスポンサーになってもらえると聞いたクレージーの面々、店をほったらかしにしてバンドの練習に励み、ついに自分たちの演奏によって張大人を笑わせることに成功しますが、ここで気になるのが、張大人が笑わなくなったのが、
第2次大戦が終わって以来
だということ。
その理由は映画の中でははっきりと示されていないものの、あっしはこれを観るたび、1941年暮れから45年の日本の敗戦まで続いた過酷な(日本軍による)軍政の記憶が、張大人をして笑いを忘れさせてしまったのではないか、と思うのであります。
クレージーのステージがすっかり気に入った張大人は、その後彼らの料理にも太鼓判を押し、おかげで店は大繁盛になりますが、料理を食す張大人が「好!」と言うたびクレージーの面々が「ハハー!」とひれ伏す、この件はまるで料理による贖罪の儀式のようにあっしには思えます。
ところで。
当時の合作映画や海外ロケ映画のネタとしてよく使われたのが、
生き別れになった肉親を探す
というパターンですが、それはこの映画でも健在で、浜美枝扮する浜野ミエ(安易なネーミング)が、腹違いの姉・麻美(淡路恵子)に香港で再会します。
でも、この麻美ちゃん、日本人のくせに初めのうちは日本語が変なんだべさ。
忘れちゃってたのか知らん。
付記:ここやここにも書いたけど、中尾ミエと淡路恵子のお友達をやってた香港の女優さんの名前がいまだにわかりません。『神火101 殺しの用心棒』にも出てたんだけどなあ。
2 件のコメント:
すごい古いネタにコメントでスミマセン。
映画自体をみていないのでとんちんかんなコメントかもしれませんが、
香港での題名は「澳門風雲」だとおもいます是に電懋が貸し出したのは白冰と莫愁の
ようです。もし大きい役どこらならどちらかではないでしょうか?
zhouxuanmiさん
レスが遅くなってすみません。
『澳門風雲』は『無責任遊侠伝』の中文タイトルです。
『香港クレージー作戦』に出ていた女優さんは、白冰でも莫愁でもありませんでした。
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