〔えいが〕
1977年、香港(邵氏)。李翰祥監督。林青霞、張艾嘉主演。
昨年の2月に香港で購入して以来、1年近く塩漬けになっていましたが、ようやく観ました。
一言で言えば、ゴージャス。
同じ邵氏が1962年に作った樂蒂版が豪華キャストの無駄遣いに終わっていたのに対し、こちらはさすがに李翰祥監督、贅沢な仕上がりです。
ああ、これを樂蒂主演で撮っていてくれれば・・・・。
ただ、話の持って行き方が『梁祝』にクリソツなので、
ここで祭壇がぱっくり割れるんじゃないか。
だの、
ここで嵐が来るのじゃないか。
だの、
やっぱり2人は蝶々になるのじゃないか。
だのと、『紅樓夢』とは全く違う方向に想像が膨らんでしまいました。
音楽は黄梅調ながら交響組曲的な色彩の濃いもので、これはやはり、王福齢と共に音楽を担当した齊藤一郎によるところが大きいと思われます。
陳煒智氏の「絲竹中國・古典印象-邵氏黄梅調電影初探」(『邵氏電影初探』所収。2003年、香港電影資料館)によると、齊藤一郎はこの他にも『楊貴妃』や『武則天』の音楽を担当しているようですが、実はまだどちらのDVDも購入していないため、じっさいの確認が取れていません。
既に購入なさった方で、ご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教示下されば幸いです。
また、香港映画のほかに台湾映画でも音楽を担当していたらしく、李行監督の『秋決』の音楽も齊藤一郎だそうです。
香港映画の音楽というと何と言っても服部良一が有名で、他には『妲己』の伊福部昭あたりが挙げられていましたが、今後は齊藤一郎に関しても調査を進めていく必要があるかなあと思います。
(自らに宿題を課してひとまづ終了)
付記:陳氏の上記論考によると、アメリカのワシントン国会図書館には『楊貴妃』のビデオがあって、再生時間は約79分との由。この間出たDVD(72分)よりも長いじゃん。なんで?
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