どうも。
トド@いつも貧乏暇なしです。
すっかり「週1ブログ」と化してしまい、面目次第もございません。
先週の土曜日、かかりつけのお医者さんがニューオータニ美術館のすぐ近くだったので、診察の帰りがけに「グラフィックデザイナー 野口久光の世界」を見てきました。
オフィシャルサイトには"フランス映画ポスター"とありますが、『制服の処女(Madchen in Uniform)』のポスターもあり、当初案の原画も展示されていました。
これは決定版とはかなり異なるもので、女学生3人が並んでいる画でした。
この他、うちにもある『写真 映画百年史』(筈見恒夫編著)や『殿方御免あそばせ(Une parisienne)』、『必死の逃亡者(The Desperate Hours)』のパンフ等も展示されており、特に『写真 映画百年史』はとても状態のいい本で、「うちのと取り替えて欲しい!」と思ってしまいますた。
表紙の絵と装丁を野口氏が担当。
中国映画に関する記述も豊富です。
ところで、野口久光さんというと、映画ポスターもさることながら、わたくしにとってはジャズ評論家として印象深い方です。
わたくしの好きなアルバム『リアル・バース・オブ・ザ・クール(The Real Birth of the Cool)』(以前、こちらでも取り上げました)の解説表紙にも、野口さんが書いたクロード・ソーンヒルとギル・エヴァンスの肖像画があったことを思い出します。
右がギル・エヴァンス(Gil Evans)。
さて。
宿題は片付きそうにありませんが、一応、ノルマを消化。
『北京陳情村の人々(上訪)』
2009年、中国。趙亮監督。
北京南站近くに広がる陳情村に暮らす人々を追ったドキュメンタリー。
一応、メインで扱われているのは江蘇省から陳情にやってきたチーおばさん(漢字不明)になるのかなあ。
彼女は、健康診断中に急死した夫の死の真相を追求するため、10代の娘を連れて北京にやってきたのですが、初めの頃は学校に行けないことをそれなりに気にしながらも殊勝に「お母さんのそばにいなければ」とか何とか言っていた娘が、いつの間にやら彼氏を作って駆け落ちまでするに至ったのにはびっくり仰天・・・というか、夕方のニュースでおなじみ大家族物にありがちな展開、
長女(16歳)妊娠!そのとき肝っ玉母ちゃんは?
と、なぜか同じ匂いを嗅ぎ取ってしまいましたよ。
だいたいさあ、あの彼氏、何者よ?
また、陳情者狩りから逃れる途中、誤って列車に轢かれて亡くなった老夫婦と、彼らを追悼しようと立ち上がった陳情者グループの動き、そして当局の摘発の一部始終も登場しますが、これは田中奈美氏の『北京陳情村』でも詳しく取り上げられています。
映画の中では当局によって逮捕されたグループのリーダー格・劉氏(田中氏の著書の中では「リュウ氏」)の髪型が、釈放後は丸坊主になっていたことに関して何の説明もないため、あたしゃてっきり「怖いなあ。刑務所に入ると強制的に頭を刈られちゃうんだ」と思っていたら、何のこたあない、田中氏の著書によれば、
路上の移動床屋で切った
んですと。
なんーだ。
てなわけで、監督さんの中国の社会や政治に対する懸念や危惧や義憤の情はよーくわかるものの、説明すべき点はもっときちんと説明した方が、あらぬ誤解を生まずに済むのじゃないか、そんな風にも思いましたです、はい。
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