〔えいが〕
1978年、S・H・P、テレビ朝日。千野皓司監督。北村和夫、吉行和子、大空真弓、他。
どうも。
トド@昨日の歌舞伎座周辺はすごい人でした。
本題に入る前に、どーでもいい話を1つ。
今朝のフジテレビ『とくダネ!』。
「万博に行けば上海で人気の火鍋店のラム肉が味わえる」とぶち上げていましたが、その火鍋店とは、
小肥羊
のことでした。
…渋谷へどうぞ。
ということで本題。
先日観た映画のメモ。
澤地久枝のノンフィクション『密約 外務省機密漏洩事件』の映像化作品。
1978年にテレビドラマとして放映後、1988年に劇場用映画として公開されましたが、今回はその劇場公開版の再映です(詳しいストーリーはこちら。監督のインタビューはこちら)。
物語は3部構成で、第1部は新聞記者の視点、第2部は外務事務官の視点、第3部は女性作家の視点から見た事件をそれぞれ描いています。
記者が個人的に親密な関係にあった事務官から機密書類を入手したという経緯から、この事件は密約そのものの真相を問うのではなく、不倫関係にあった2人の個人的な事項に世間の興味が向かってしまったことは周知の通りですが、たしかに、第2部(記者を愛するあまりその要求に応え続けてしまった事務官に対し、書類が手に入った後は徐々にそっけない態度を取るようになったばかりか、秘密を守ると言いながら社会党の代議士に書類を見せてしまった記者)を観るかぎり、正直言ってこの記者は男としてどうよ?と思ってしまうのもまた事実。
しかし、それでもなお、個人的な問題と密約の問題は別にして追求されるべきではなかったかと、不肖せんきちは考えております。
ちなみに、第3部では女性作家が見た事務官の別の顔(法廷では「世間が一刻も早く自分のことを忘れて欲しい」と語りながら、判決後はインタビューや手記で記者の糾弾を続けた・法廷内では常に涙を流していたのに、(休廷中の)裁判所の食堂では知人女性と談笑していた・記者の前にも不倫関係にあった男性がいた)にも触れていますが、事務官への直接の取材が適わなかったため、裁判での主張が果たして真実だったのか否かについて、その真相は藪の中です。
真相といえば、第1部で記者がなぜ事務官と親密な関係になったのか、「酒の上でのなりゆき」と言ってしまえばそれまでなのでしょうが、その辺りが全く見えなかったのが不可解でした。
今回、外務省有識者委員会が密約の存在を認めるという絶妙のタイミングでの再映でしたが、密約問題自体に対する国民の関心の薄さを反映しているように、観客はまばらでした。
あれから40年近い歳月が流れてもなお、この国の国民の意識は残念ながらあまり変わっていないようです。
ところで。
ヒロインを演じていた吉行和子は、金大中事件に材を取った『兇悪の壁』(『非情のライセンス』第2シーズン第57話)でもヒロインを演じていました。
事件の陰に吉行和子あり。
次は村木局長でお願いします(もう無理か)。
2010年4月29日木曜日
2010年4月24日土曜日
帰ってきた『戰神』
〔えいが〕〔ちょっとお耳に〕
後々、「ああ、この頃が俺の政治家人生の
中で最も華やかな時だった」とか感慨にふける
ことになるのでしょうか、桝添氏。
どうも。
トド@B層=無党派層と考えてよいのでしょうか?です。
今日は、某ミクシィで得た情報。
彭浩翔監督があの台湾製カルトSF映画『戰神(關公大戰外星人、香港大災難)』(1976年、星華・太子)の版権を取得、唯一残っていたプリントは目下のところタイで修復中で、今年の末には公開する予定なのだとか。
ひょえ~。
これは昨日(だったと思う)の『蘋果日報』の報道なんですけれど、例によってあそこの記事は「要訂閲」なので、記事を転載しているブログ等のURLを下記に並べておきます(こちらに要約もございます)。
豆瓣
http://www.douban.com/group/topic/10966695/
When the child was a child
http://lmkart.blogspot.com/2010/04/blog-post_23.html
打雜阿四
http://hk.myblog.yahoo.com/jw!Zy9zjjiFGRn1x58M6u.vOhMz/article?mid=2892
記事を読むかぎりでは、どうやら音声の修復までは無理のようで、新たに台詞を吹き込みなおすようです。
となると、邵氏の『後門』と同じケースのようですが、でも、広東語になっちゃう可能性が大ですね。
それと、これはないだろうとは思いますけれど、張り切りすぎた彭監督がストーリーを大改変などといった事態にならないことを祈ります。
ところで、この映画はご存知の通り、巨大化した関羽が宇宙人と戦うというお話(らしい)ですが、当時の香港や台湾の特撮映画製作状況という視点から捉えると、ほぼ「初の自力更生」による特撮映画ということで、単なるカルトという言葉だけでは片付けられない、きわめて意義のある作品なのではないかと、不肖せんきちは考えております(当時の状況に関しては以前ちょっこし書きました)。
ちなみに、これも以前取り上げたことがありますけれど、「巨大化した関羽」というキャラクターは、1973年のタイ映画『ターティエン(Tah tian)』で既に登場済みで、この映画がオリジナルではございません。
何はともあれ、彭監督からのすばらしい贈り物です。
感謝して公開日を待ちましょう。
追記:各種解説にある通り、この映画は当初台湾を宇宙人が襲うという設定でしたが、新聞局から待ったがかかり、急遽香港に舞台が変わったという経緯があります。
宇宙人を共匪に喩えた反共映画を作らせるという発想は、当時のお上にはなかったようです。
それが実現していたら、もっとすごい怪作になっていたと思うのですけれど。
おまけの動画
中で最も華やかな時だった」とか感慨にふける
ことになるのでしょうか、桝添氏。
どうも。
トド@B層=無党派層と考えてよいのでしょうか?です。
今日は、某ミクシィで得た情報。
彭浩翔監督があの台湾製カルトSF映画『戰神(關公大戰外星人、香港大災難)』(1976年、星華・太子)の版権を取得、唯一残っていたプリントは目下のところタイで修復中で、今年の末には公開する予定なのだとか。
ひょえ~。
これは昨日(だったと思う)の『蘋果日報』の報道なんですけれど、例によってあそこの記事は「要訂閲」なので、記事を転載しているブログ等のURLを下記に並べておきます(こちらに要約もございます)。
豆瓣
http://www.douban.com/group/topic/10966695/
When the child was a child
http://lmkart.blogspot.com/2010/04/blog-post_23.html
打雜阿四
http://hk.myblog.yahoo.com/jw!Zy9zjjiFGRn1x58M6u.vOhMz/article?mid=2892
記事を読むかぎりでは、どうやら音声の修復までは無理のようで、新たに台詞を吹き込みなおすようです。
となると、邵氏の『後門』と同じケースのようですが、でも、広東語になっちゃう可能性が大ですね。
それと、これはないだろうとは思いますけれど、張り切りすぎた彭監督がストーリーを大改変などといった事態にならないことを祈ります。
ところで、この映画はご存知の通り、巨大化した関羽が宇宙人と戦うというお話(らしい)ですが、当時の香港や台湾の特撮映画製作状況という視点から捉えると、ほぼ「初の自力更生」による特撮映画ということで、単なるカルトという言葉だけでは片付けられない、きわめて意義のある作品なのではないかと、不肖せんきちは考えております(当時の状況に関しては以前ちょっこし書きました)。
ちなみに、これも以前取り上げたことがありますけれど、「巨大化した関羽」というキャラクターは、1973年のタイ映画『ターティエン(Tah tian)』で既に登場済みで、この映画がオリジナルではございません。
何はともあれ、彭監督からのすばらしい贈り物です。
感謝して公開日を待ちましょう。
追記:各種解説にある通り、この映画は当初台湾を宇宙人が襲うという設定でしたが、新聞局から待ったがかかり、急遽香港に舞台が変わったという経緯があります。
宇宙人を共匪に喩えた反共映画を作らせるという発想は、当時のお上にはなかったようです。
それが実現していたら、もっとすごい怪作になっていたと思うのですけれど。
おまけの動画
2010年4月19日月曜日
映画『怒りの孤島』上映会
〔えいが〕〔ちょっとお耳に〕
どうも。
トド@昨日の阿密特(張惠妹)ライブ、あんなすげー「
天城超え」聴いたの初めてです。
本題に入る前に、前回のネタで思い出したことを一つ。
不肖せんきち、江利チエミの最晩年のステージを観たことがあるのですけれど、そのとき彼女が歌ったのがアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの代表作である「モーニン(Moanin')」(オープニングはもちろんこれですたが←あえてオリジナルで。ちなみに、作曲者であるロス・バグダサリアン〔Ross Bagdasarian〕は、ヒチコック〔Alfred Hitchcock〕の『裏窓(Rear Window)』に売れない作曲家役で出演しています)。
この曲を歌った後、「これからはこういう曲にも挑戦していきたい」と抱負を語っていた姿が印象的でしたが、それから程なくして彼女の訃報に接したのでした。
そんなわけで、アート・ブレイキーというと、なぜかせんきちはいつも江利チエミのことを思い出すのです。
さて。
今日は上映会のお知らせです。
以前こちらでも告知した「発掘!幻の映画」シリーズ、今回はわずか2作品を製作したのみで解散した日映株式会社の『怒りの孤島』(1958年)が上映されます。
脚本は今年生誕100年を迎えた水木洋子。
生誕100年を記念する企画として大変意義のある上映会です。
以下、オフィシャルサイトから作品の解説、あらすじ、日映の概略について適宜引用いたします。
『怒りの孤島』
(1958年、日映株式会社製作 松竹配給 カラー 日映スコープ〔16mmでの上映です〕)
(作品解説)
戦後間もない頃、瀬戸内の孤島で起きた児童虐待事件「舵子事件」を基に、水木洋子が執筆したNHKのラジオドラマ『舵子』(昭和29年放送)の映画化作品。
製作は大映の専務であった曽我正史が社長の永田雅一に離反し起こした日映株式会社で、監督には代表作となった『警察日記』以降、日活や東京映画で秀作や佳作を連発し、まさに油の乗っていた時期の久松静児があたっている。出演は織田政雄、岸旗江、岸輝子、左卜全、原保美といった独立プロ作品ではお馴染みの俳優のほか、久松作品には欠かせない子役二木てるみ、主役となる「舵子」にはこの映画のために集められた少年たちが起用されている。
(あらすじ)
瀬戸内海に浮かぶ孤島「愛島」、この島は鯛の一本釣りをする漁師の親方によって支配されている。漁の折り、船の操舵を担うのは舵子といわれる少年たちで、彼らは過酷な労働と虐待に暗い日々を送っていた。少年たちは、激しい労働に耐えられずついに島を脱出しようと計画する....。
(主なスタッフ・キャスト)
製作:曽我正史 監督:久松静児 原作・脚本:水木洋子 撮影:木塚誠一
音楽:芥川也寸志 美術:平川透徹 録音:安恵重遠 照明:平田光治
出演:鈴木和夫、手塚茂夫、土屋靖雄、佐藤紘、織田正雄、岸旗江、二木てるみ、中村栄二、稲葉義男、岸輝子、御橋公、左卜全、原保美
(日映について)
戦前、振津嵐峡の名で千恵プロで監督や脚本を務めた後、日活京都第二撮影所所長を経て大映の専務となっていた曽我正史が社長の永田雅一に反発し、十数名の大映スタッフと共に起こした会社である。当初は京王電鉄などをバックにつけ7番目の映画会社としての設立を目論んでいたが、永田雅一の妨害に遭い頓挫、独立プロとして発足するも、第一作である『怒りの孤島』製作の時点で早くも資金難に陥り、第二作『悪徳』(佐分利信監督・主演)を製作した後解散となる。作品の配給は『怒りの孤島』を松竹、『悪徳』を大映が行った。余談になるが1958年に「日映曽我正史社長が『無鉄砲一代』のロケハンのため網走市を来訪」との記録があり、同年封切られた歌舞伎座映画製作の『無鉄砲一代』は元々日映の企画だった可能性も考えられる。なお、ニュース映画の「日映」とは無関係。
(上映スケジュール)
4月29日(木・祝):11時30分開場、12時より上映(13時45分終映予定)。
4月29日(木・祝):14時開場、14時30分より上映(16時15分終映予定)。←満席です。
※2回目の上映終了後、16時30分より分教場の先生の娘絹子役として出演された二木てるみさんのトークショーがあります。←満席です。
(上映カンパ金)
12時の部:1800円
14時30分の部:2000円←満席です。
(会場)
新橋TCC試写室
住所:東京都中央区銀座8丁目3番先 高速道路ビル102号
(予約について)
こちらの予約フォームにてご予約の上、ご来場下さい。
14時30分の部は早くも満席となりましたが、12時の部にはまだ空席があるようです。
この貴重な機会、皆様ぜひご来場下さい。
どうも。
トド@昨日の阿密特(張惠妹)ライブ、あんなすげー「
天城超え」聴いたの初めてです。
本題に入る前に、前回のネタで思い出したことを一つ。
不肖せんきち、江利チエミの最晩年のステージを観たことがあるのですけれど、そのとき彼女が歌ったのがアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの代表作である「モーニン(Moanin')」(オープニングはもちろんこれですたが←あえてオリジナルで。ちなみに、作曲者であるロス・バグダサリアン〔Ross Bagdasarian〕は、ヒチコック〔Alfred Hitchcock〕の『裏窓(Rear Window)』に売れない作曲家役で出演しています)。
この曲を歌った後、「これからはこういう曲にも挑戦していきたい」と抱負を語っていた姿が印象的でしたが、それから程なくして彼女の訃報に接したのでした。
そんなわけで、アート・ブレイキーというと、なぜかせんきちはいつも江利チエミのことを思い出すのです。
さて。
今日は上映会のお知らせです。
以前こちらでも告知した「発掘!幻の映画」シリーズ、今回はわずか2作品を製作したのみで解散した日映株式会社の『怒りの孤島』(1958年)が上映されます。
脚本は今年生誕100年を迎えた水木洋子。
生誕100年を記念する企画として大変意義のある上映会です。
以下、オフィシャルサイトから作品の解説、あらすじ、日映の概略について適宜引用いたします。
『怒りの孤島』
(1958年、日映株式会社製作 松竹配給 カラー 日映スコープ〔16mmでの上映です〕)
(作品解説)
戦後間もない頃、瀬戸内の孤島で起きた児童虐待事件「舵子事件」を基に、水木洋子が執筆したNHKのラジオドラマ『舵子』(昭和29年放送)の映画化作品。
製作は大映の専務であった曽我正史が社長の永田雅一に離反し起こした日映株式会社で、監督には代表作となった『警察日記』以降、日活や東京映画で秀作や佳作を連発し、まさに油の乗っていた時期の久松静児があたっている。出演は織田政雄、岸旗江、岸輝子、左卜全、原保美といった独立プロ作品ではお馴染みの俳優のほか、久松作品には欠かせない子役二木てるみ、主役となる「舵子」にはこの映画のために集められた少年たちが起用されている。
(あらすじ)
瀬戸内海に浮かぶ孤島「愛島」、この島は鯛の一本釣りをする漁師の親方によって支配されている。漁の折り、船の操舵を担うのは舵子といわれる少年たちで、彼らは過酷な労働と虐待に暗い日々を送っていた。少年たちは、激しい労働に耐えられずついに島を脱出しようと計画する....。
(主なスタッフ・キャスト)
製作:曽我正史 監督:久松静児 原作・脚本:水木洋子 撮影:木塚誠一
音楽:芥川也寸志 美術:平川透徹 録音:安恵重遠 照明:平田光治
出演:鈴木和夫、手塚茂夫、土屋靖雄、佐藤紘、織田正雄、岸旗江、二木てるみ、中村栄二、稲葉義男、岸輝子、御橋公、左卜全、原保美
(日映について)
戦前、振津嵐峡の名で千恵プロで監督や脚本を務めた後、日活京都第二撮影所所長を経て大映の専務となっていた曽我正史が社長の永田雅一に反発し、十数名の大映スタッフと共に起こした会社である。当初は京王電鉄などをバックにつけ7番目の映画会社としての設立を目論んでいたが、永田雅一の妨害に遭い頓挫、独立プロとして発足するも、第一作である『怒りの孤島』製作の時点で早くも資金難に陥り、第二作『悪徳』(佐分利信監督・主演)を製作した後解散となる。作品の配給は『怒りの孤島』を松竹、『悪徳』を大映が行った。余談になるが1958年に「日映曽我正史社長が『無鉄砲一代』のロケハンのため網走市を来訪」との記録があり、同年封切られた歌舞伎座映画製作の『無鉄砲一代』は元々日映の企画だった可能性も考えられる。なお、ニュース映画の「日映」とは無関係。
(上映スケジュール)
4月29日(木・祝):11時30分開場、12時より上映(13時45分終映予定)。
4月29日(木・祝):14時開場、14時30分より上映(16時15分終映予定)。←満席です。
※2回目の上映終了後、16時30分より分教場の先生の娘絹子役として出演された二木てるみさんのトークショーがあります。←満席です。
(上映カンパ金)
12時の部:1800円
14時30分の部:2000円←満席です。
(会場)
新橋TCC試写室
住所:東京都中央区銀座8丁目3番先 高速道路ビル102号
(予約について)
こちらの予約フォームにてご予約の上、ご来場下さい。
14時30分の部は早くも満席となりましたが、12時の部にはまだ空席があるようです。
この貴重な機会、皆様ぜひご来場下さい。
2010年4月15日木曜日
『香港の白い薔薇』の中のザ・ジャズ・メッセンジャーズ
〔えいが〕〔ちょっとお耳に〕
大見得切って離党したくせに、あっという間に
古巣の別働隊と化しそうな「たちあがれ(そして右旋回しろ)日本」。
略して「たれぽん」。
新党なんて作らなきゃいいのに。
どうも。
トド@今の日本って、せっかく民主化したのに「やっぱり昔のほうが良かったなあ」とか思い始めている旧共産圏の国みたいなものかしらんです。
さて。
先だっての『ザ!鉄腕!DASH!』、陳柏霖まで動員しての雪中の水鉄砲合戦ですたが、まるで
芸能人残酷物語
を見ているような過酷なロケでしたわね、奥様。
というわけで、本題。
1965年の日台合作映画『香港の白い薔薇(香港白薔薇)』(東宝、台製。國泰もイッチョカミしているので、正確には日台港合作ですね)で、張美瑤扮する林玉麗は、東京で開催されたジャズ・フェスティバルを鑑賞するため来日、そこで山崎努扮する松本と知り合いますが、フェスティバルの場面で流れる映像は、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ(Art Blakey And The Jazz Messengers)が1965年1月に来日したさいのものを流用しています(映画の公開は1965年8月)。
で。
先日、いつものように古新聞漁りをしていたところ、この来日公演の際、トロンボーン奏者のカーティス・フラー(Curtis Fuller)が大麻所持で逮捕されたという記事を発見、そこで帰宅後、『香港の白い薔薇』の映像を確認したところ、
ふむ、
ふむふむ、
なるほど、
こりゃたしかに、
トロンボーンの姿が見当たりません。
通常のコンサートでこのようなことがあった場合、「金返せ!」ぐらいのことは言いたくなるのが人情ですけれど、そこはさすがに香港の大富豪のお嬢様である林玉麗嬢、そんなことはおくびにも出さず、1名欠席のザ・ジャズ・メッセンジャーズの演奏を素直に楽しんでいたのでありました。
しかし、その当時、香港でジャズ好きのお嬢様って、どのくらいいたんだろか?
古巣の別働隊と化しそうな「たちあがれ(そして右旋回しろ)日本」。
略して「たれぽん」。
新党なんて作らなきゃいいのに。
どうも。
トド@今の日本って、せっかく民主化したのに「やっぱり昔のほうが良かったなあ」とか思い始めている旧共産圏の国みたいなものかしらんです。
さて。
先だっての『ザ!鉄腕!DASH!』、陳柏霖まで動員しての雪中の水鉄砲合戦ですたが、まるで
芸能人残酷物語
を見ているような過酷なロケでしたわね、奥様。
というわけで、本題。
1965年の日台合作映画『香港の白い薔薇(香港白薔薇)』(東宝、台製。國泰もイッチョカミしているので、正確には日台港合作ですね)で、張美瑤扮する林玉麗は、東京で開催されたジャズ・フェスティバルを鑑賞するため来日、そこで山崎努扮する松本と知り合いますが、フェスティバルの場面で流れる映像は、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ(Art Blakey And The Jazz Messengers)が1965年1月に来日したさいのものを流用しています(映画の公開は1965年8月)。
で。
先日、いつものように古新聞漁りをしていたところ、この来日公演の際、トロンボーン奏者のカーティス・フラー(Curtis Fuller)が大麻所持で逮捕されたという記事を発見、そこで帰宅後、『香港の白い薔薇』の映像を確認したところ、
トロンボーンの姿が見当たりません。
通常のコンサートでこのようなことがあった場合、「金返せ!」ぐらいのことは言いたくなるのが人情ですけれど、そこはさすがに香港の大富豪のお嬢様である林玉麗嬢、そんなことはおくびにも出さず、1名欠席のザ・ジャズ・メッセンジャーズの演奏を素直に楽しんでいたのでありました。
しかし、その当時、香港でジャズ好きのお嬢様って、どのくらいいたんだろか?
2010年4月11日日曜日
2010年4月9日金曜日
可愛い悪女 殺しの前にくちづけを
〔えいが〕
1972年、松竹。井上梅次監督。范文雀、森次晃嗣主演。
どうも。
トド@お疲れ気味です。
本題に入る前に、どーでもいいB級芸能ニュース。
由美かおる「これからは近くの銭湯で」
シルバー世代の歩く回春剤・由美かおるが、『水戸黄門』を卒業するという記事ですけれど、考えてみればこの方、
この頃(『同棲時代』も1973年)から
全く芸風が変わっていない
んですね(こういうのを「芸風」と呼ぶことに若干の抵抗もあるんですけど)。
どうせなら、
死ぬまで入浴
し続けて欲しかったです、ほんと。
おまけ。
といったところで、本題。
先日お亡くなりになった井上梅次監督の作品。
「可愛い悪女」シリーズの第2作…らしいのですけれど、シリーズ自体はこれでおしまい模様。
第1作と同じく范文雀と森次晃嗣が主役を務めており、役名の姓も1作と同じく范文雀が丘野、森次が旗ですが、ストーリーに連続性はありません。
お話としてはいわゆる「巻き込まれ型サスペンス」に当たるのしょうが、なにしろお話の墓場、もとい、半ばで、
犯人がモロバレ
になるという致命的な展開のため、後はいきおい、
范文雀のファッション
と、
ストリップ嬢の裸
と、
寒すぎるギャグ
で間を持たせるということになってしまうのでありました。
とはいえ、なんとなくだれて来た辺りで裸を投入したり、合狂言のようにギャグを入れるという趣向はその後の2時間ドラマ定番のパターンとも言え、そういう意味では見るべきもののある作品と言えるかも知れません。
さすがは「2時間ドラマの父」、井上監督。
范文雀の役どころは、人気歌手・リル丘野。
リルという名前は、彼女の出自(民国籍の華人)から来ているのでしょうけれど、人気歌手の割には1曲しかレパートリーがない(いつも同じ歌〔リルがどこかへ行っちゃった、とかいう内容…だったやうな。『上海リル』&『上海帰りのリル』のGSヴァージョン?〕を歌っています)のは、予算不足だったからなのでしょうか。
『野良猫ロック マシンアニマル』では紫ずくめの部屋に住んでいた彼女ですが、この映画での部屋はオレンジが基調。
いずれにしても、眼に悪そうな部屋です。
適度なお色気と小悪魔的な魅力を振りまきつつ事件を解決に導くものの、基本的に「下着はいいけど乳首は駄目」という大信田礼子同様の倫理規定の持ち主のため、やや消化不良な印象が。
メインキャストの中の別の女優さんが代わりに脱ぐ(この映画では赤座美代子)というのも、「ずべ公番長」シリーズの大信田礼子とおんなじね。
また、この作品はちょうど井上監督が邵氏作品を撮っていた直後のものですが、それを考慮しながら観ると、なんだか邵氏っぽい匂いというか、邵氏における井上監督作品と似たテイストを感じます。
特に冒頭、バンドのメンバーでパッと見陳觀泰な仲子大介が登場したときには、「これ、邵氏?」と思ってしまいました。
おそらく、邵氏で撮っていれば、東南アジアでそこそこ当たったのではないかと思います。
せんきち的には胡燕妮主演が希望ですけれど、会社的には李菁なのかなあと。
ま、それもわるくないか。
と、ひとしきり妄想が広がったところで、まずはこれぎり。
1972年、松竹。井上梅次監督。范文雀、森次晃嗣主演。
どうも。
トド@お疲れ気味です。
本題に入る前に、どーでもいいB級芸能ニュース。
由美かおる「これからは近くの銭湯で」
シルバー世代の歩く回春剤・由美かおるが、『水戸黄門』を卒業するという記事ですけれど、考えてみればこの方、
この頃(『同棲時代』も1973年)から
全く芸風が変わっていない
んですね(こういうのを「芸風」と呼ぶことに若干の抵抗もあるんですけど)。
どうせなら、
死ぬまで入浴
し続けて欲しかったです、ほんと。
といったところで、本題。
先日お亡くなりになった井上梅次監督の作品。
「可愛い悪女」シリーズの第2作…らしいのですけれど、シリーズ自体はこれでおしまい模様。
第1作と同じく范文雀と森次晃嗣が主役を務めており、役名の姓も1作と同じく范文雀が丘野、森次が旗ですが、ストーリーに連続性はありません。
お話としてはいわゆる「巻き込まれ型サスペンス」に当たるのしょうが、なにしろお話の墓場、もとい、半ばで、
犯人がモロバレ
になるという致命的な展開のため、後はいきおい、
范文雀のファッション
と、
ストリップ嬢の裸
と、
寒すぎるギャグ
で間を持たせるということになってしまうのでありました。
とはいえ、なんとなくだれて来た辺りで裸を投入したり、合狂言のようにギャグを入れるという趣向はその後の2時間ドラマ定番のパターンとも言え、そういう意味では見るべきもののある作品と言えるかも知れません。
さすがは「2時間ドラマの父」、井上監督。
范文雀の役どころは、人気歌手・リル丘野。
リルという名前は、彼女の出自(民国籍の華人)から来ているのでしょうけれど、人気歌手の割には1曲しかレパートリーがない(いつも同じ歌〔リルがどこかへ行っちゃった、とかいう内容…だったやうな。『上海リル』&『上海帰りのリル』のGSヴァージョン?〕を歌っています)のは、予算不足だったからなのでしょうか。
『野良猫ロック マシンアニマル』では紫ずくめの部屋に住んでいた彼女ですが、この映画での部屋はオレンジが基調。
いずれにしても、眼に悪そうな部屋です。
適度なお色気と小悪魔的な魅力を振りまきつつ事件を解決に導くものの、基本的に「下着はいいけど乳首は駄目」という大信田礼子同様の倫理規定の持ち主のため、やや消化不良な印象が。
メインキャストの中の別の女優さんが代わりに脱ぐ(この映画では赤座美代子)というのも、「ずべ公番長」シリーズの大信田礼子とおんなじね。
また、この作品はちょうど井上監督が邵氏作品を撮っていた直後のものですが、それを考慮しながら観ると、なんだか邵氏っぽい匂いというか、邵氏における井上監督作品と似たテイストを感じます。
特に冒頭、バンドのメンバーでパッと見陳觀泰な仲子大介が登場したときには、「これ、邵氏?」と思ってしまいました。
おそらく、邵氏で撮っていれば、東南アジアでそこそこ当たったのではないかと思います。
せんきち的には胡燕妮主演が希望ですけれど、会社的には李菁なのかなあと。
ま、それもわるくないか。
と、ひとしきり妄想が広がったところで、まずはこれぎり。
2010年4月7日水曜日
2010年4月3日土曜日
てきとーにお花見 (その2)
〔しようもない日常〕〔えいが〕
せんきちがフィギュアスケートを見るようになったのは、
この夫婦ペアとの出会いがきっかけでした(また年がバレる)。
旧ソ連のイリーナ・ロドニナ(Irina Rodnina)&
アレクサンドル・ザイツェフ( Alexander Zaitsev)。
どうも。
トド@季節の変わり目のせいなのか、なんだか憂鬱です。
さて。
前回の記事、真央ちゃんのFSの動画をRadio-Canadaの実況版(フランス語。日本語字幕入り)に変えますたが、カナダといえばキム・ヨナの練習拠点。
そこでこの実況ということは、同じカナダでも英語圏(トロント&バンクーバー)とフランス語圏ではこんなにも意見が違う、ということなのか、それとも「オリンピックも終わったし、もういいかげん、本音をしゃべらせてもらうよ」ということなのか、その真相はよくわからないものの、いずれにしても、日本の某テレビ局の中継とは雲泥の差がありますわね。
で。
これも前回の記事、「その1」などとしてしまったので、いちおー「その2」を。
お散歩がてら楽しめそうなお花見スポットを巡ってみますた。
禿坂(品川区)。
坂の名前は、権八小紫の説話に由来。
これも禿坂。
桜のトンネルです。
目黒不動尊(目黒区)。
門前に権八小紫の比翼塚があります。
本堂。
本堂から桜を眺める。
アップでどうぞ。
目黒川(目黒区)。
品川区との境から撮影。
目黒川(目黒区)。
水面に映える桜。
目黒川(目黒区)。
太鼓橋周辺。
目黒川沿いをのんびり散策して、たどり着いたのは五反田。
1967年の大映映画『早射ち犬』で田宮二郎がこの辺りに住んでいたのを思い出し、なんとなくロケ地探訪。
田宮二郎が住んでいた木賃宿の
ある周辺からは、池上線五反田駅が
よく見えました。桜と一緒にパチリ。
映画に登場する山手線線路脇の公園
(五反田南公園)。
こちらは予告編から。
黄色の山手線が走っています。
当時と今ではすっかり風景が
変わっています。
木賃宿から高層マンションへ。
ほんの少しですが、往時を偲ばせる
木造建築が残っていました。
この近くに、某大手映画会社と同じ名前の
特殊なお風呂がかつて存在していました。
池上線ガード下に唯一残っていた
飲食店街も現在取り壊し中です。
というわけで、せんきちの『ちい散歩』ですた。
この夫婦ペアとの出会いがきっかけでした(また年がバレる)。
旧ソ連のイリーナ・ロドニナ(Irina Rodnina)&
アレクサンドル・ザイツェフ( Alexander Zaitsev)。
どうも。
トド@季節の変わり目のせいなのか、なんだか憂鬱です。
さて。
前回の記事、真央ちゃんのFSの動画をRadio-Canadaの実況版(フランス語。日本語字幕入り)に変えますたが、カナダといえばキム・ヨナの練習拠点。
そこでこの実況ということは、同じカナダでも英語圏(トロント&バンクーバー)とフランス語圏ではこんなにも意見が違う、ということなのか、それとも「オリンピックも終わったし、もういいかげん、本音をしゃべらせてもらうよ」ということなのか、その真相はよくわからないものの、いずれにしても、日本の某テレビ局の中継とは雲泥の差がありますわね。
で。
これも前回の記事、「その1」などとしてしまったので、いちおー「その2」を。
お散歩がてら楽しめそうなお花見スポットを巡ってみますた。
坂の名前は、権八小紫の説話に由来。
桜のトンネルです。
門前に権八小紫の比翼塚があります。
品川区との境から撮影。
水面に映える桜。
太鼓橋周辺。
目黒川沿いをのんびり散策して、たどり着いたのは五反田。
1967年の大映映画『早射ち犬』で田宮二郎がこの辺りに住んでいたのを思い出し、なんとなくロケ地探訪。
ある周辺からは、池上線五反田駅が
よく見えました。桜と一緒にパチリ。
(五反田南公園)。
黄色の山手線が走っています。
変わっています。
木賃宿から高層マンションへ。
木造建築が残っていました。
この近くに、某大手映画会社と同じ名前の
特殊なお風呂がかつて存在していました。
飲食店街も現在取り壊し中です。
というわけで、せんきちの『ちい散歩』ですた。
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