1971年、東映京都。鈴木則文監督。池玲子、杉本美樹、小池朝雄、松井康子、名和宏主演。
東映「温泉芸者」シリーズ第4作。
日本最初のポルノ女優・池玲子のデビュー作ということで、のっけから海女の装束を脱ぎ捨てた池さんがオールヌードで泳ぎまくるという、
池玲子イメージフィルム
なタイトルバックで映画は始まります。
池さん、このとき16歳(公開時は17歳)。
今なら誰か捕まるな、東映。
主人公が名器の持ち主である点や、クライマックスのセックス勝負は、第3作『温泉こんにゃく芸者』を踏襲した設定であるものの、そこは鈴木監督、前作に比べてバカ度120パーセント増で楽しませてくれます。
それに、『温泉こんにゃく芸者』がどこか突き抜けていない、というか、屈折した映画だったのに対して、こちらはあっけらかんとあくまでも明るく前向きで、観終わってすがすがしい気分になりましたわ。
名和さん演じる竿師段平は、この後の『温泉スッポン芸者』でも大活躍(?)しますが、山城新伍の大人のおもちゃ屋も、やはり『温泉スッポン芸者』における人体改造研究家のルーツと言えましょう。
池さんは、まだデビューしたてで初々しく、ムダ毛の処理もアバウトだったのか、わきの下が微妙に黒ずんでおりました。
それも、全く処理していないというのではなく、
あたしさあ、除毛クリーム使ってるんだけど、なかなかうまくいかないのよねえ。
的な状態で、ムダ毛研究家のせんきちとしては「目が釘付け」な展開でおました。
ラスト、母親役の松井康子が、
女はみんな神様さ。
と言いますが、たしかに、浜辺で小池朝雄を抱きしめる池さんには神々しさすら感じましたわ(褒めすぎ)。
これもやはりデビュー作の杉本美樹(最近、美樹ティっていうらしい)は、セーラー服姿で拳法、もとい、憲法第9条を読んでいる姿が可愛かったっす。
それから、シリーズ名物の著名人ゲストも大幅グレードアップ。
田中小実昌、清水正二郎(胡桃沢耕史)といったいつもの顔に加えて、団鬼六、辻村隆(石井輝男監督の「異常性愛路線」で緊縛指導を担当)、そして菅原文太までがノンクレジットでちらりと顔を見せておりました。
ちなみに、温泉場の主たる舞台は土肥でしたが、温泉街のシーンで出てくるのは修善寺。
若山牧水ゆかりの宿・牧水荘土肥館の女将が三原葉子というのには、びっくらこきましたけどね。
「みみず」といいながら中身は「たこ」満載なこの映画(その訳はもちろん岡田さんにあり)、昨年一部で話題となった『海魔陸を行く』と一緒に、
タコ映画2本立
で上映してほしいものです。
(於:シネマヴェーラ渋谷)
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