どうも。
昨晩、なぜか博多でマルシアに会う夢を見たトドです。
というわけで、昨日は婆さんの介護の合間を縫って駒場のシンポジウムへ行ってきました。
大方の予想通り(?)、時間が大幅に押したため、最後の発表と質疑は聞けずじまいでしたが(婆さんが待ってるもんで)、黄先生と三澤先生の発表はとても興味深いものでした。
黄先生の発表で考察の対象となっていた『最長的一夜』、とてもいい映画ですし、せんきちも大好きな映画なので、いつか日本で上映してほしいものです。
ところで、以前にも触れたかもしれませんが、『最長的一夜』での宝田さんの役名は田中。
『香港の夜』と同じです。
ただ、『最長的一夜』の場合、彼が田中という姓であるのにはちゃんとした理由があって、「田中という苗字は田んぼの中で労働していたことを意味する、だから元は君たち(樂蒂演じる阿翠たち中国の農民)と一緒だったんだ」といった台詞を宝田さんが言う場面があります。
この他にも、田中が中国生まれで中国人に親しみを持っていること等、『最長的一夜』での田中のキャラクター造型には非常に細かい配慮が感じられる、ということを、ここでちょこっと指摘しておきたいと思いますです。
それから、三澤先生の発表の中で台湾語映画の中の抗日作品として紹介されていた『青山碧血』と『血戰噍吧哖』には、『社長洋行記』で尤敏の兄を演じていた洪洋も出演していました。
彼は台湾語映画で活躍した後北京語映画に転じ、香港へ渡って電懋の専属俳優となったのですが、『アサヒ芸能』1962年11月25日号所収の記事「メロドラマ全盛の香港映画」に彼のインタビューが載っていて、そこでは、
香港へ来る日本人も多いですが、昔あんなに威張っていた人たちが、どうして今になって頭ばかりさげるのですが。日本人は外国でもっと威厳をもたなくては・・・・
と、戦後の日本人の中途半端な変節ぶり(?)にとまどいを示しています。
で。
旅のご報告の続き。
いまや、台中一の観光名所となった感のある「香蕉新樂園」に、李翰祥監督の『西施』の小道具が展示されているという情報を入手したスパイせんきち、台湾新幹線に乗って台中まで行ってまいりました。
この日(12月24日)はあいにくと土砂降りの雨で、台中名物・太陽餅を抱えたまま市政府前でずぶぬれになったせんきちはようやくのことでタクシーを拾い、ターゲットである「香蕉新樂園」に向かったのでありました。
この他にお部屋がいくつもあります。
まずは席に案内されて、メニューのチェック。
昼飯どきだったので、店員のお姉ちゃんからは火鍋のセットをすすめられました。
中でもお姉ちゃんの一押しは、「麻油土羊火鍋」なる冬の新メニューとのこと。
ま、麻油ならずぶぬれになった身体もあったまるだろうし、羊はよくある火鍋に入っているような薄くスライスしたヤツだろうと思い、ここは素直にお姉ちゃんの指示にしたがうことにしました。
注文が済んだら、さっそく作戦開始。
店の2階にあるという『西施』グッズ目指して、突撃あるのみ。
ちなみに、店の2階は貸切用の個室が中心で、普段はほとんど使用されていない模様。
展示物を見て喜んでいるのも、せんきち1人きりでした。
衣裳もありますた。
はるばる日本からこれだけを見に来るアフォは、せんきち1人くらいのものでしょう、たぶん。
潜入を終えて席に戻ると、食事が運ばれてきました。
火鍋の羊肉は薄切りどころか超厚切り、しかも、
良く言えば歯ごたえがある
けれど、
悪く言えば硬すぎる
といった代物で、噛み切るのにたいそう難儀しました。
歯の丈夫な方に、おすすめします。
味はおいしかったけどね(辛いけど)。
しかし、これに珈琲というセットって、なんだかおかしな気もするけど、それを言ったら日本の「とんかつ定食に珈琲」もそうとう変になるんだろうな、やっぱり。
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