1972年、松竹。井上梅次監督。范文雀、森次晃嗣主演。
どうも。
トド@お疲れ気味です。
本題に入る前に、どーでもいいB級芸能ニュース。
由美かおる「これからは近くの銭湯で」
シルバー世代の歩く回春剤・由美かおるが、『水戸黄門』を卒業するという記事ですけれど、考えてみればこの方、
この頃(『同棲時代』も1973年)から
全く芸風が変わっていない
んですね(こういうのを「芸風」と呼ぶことに若干の抵抗もあるんですけど)。
どうせなら、
死ぬまで入浴
し続けて欲しかったです、ほんと。
といったところで、本題。
先日お亡くなりになった井上梅次監督の作品。
「可愛い悪女」シリーズの第2作…らしいのですけれど、シリーズ自体はこれでおしまい模様。
第1作と同じく范文雀と森次晃嗣が主役を務めており、役名の姓も1作と同じく范文雀が丘野、森次が旗ですが、ストーリーに連続性はありません。
お話としてはいわゆる「巻き込まれ型サスペンス」に当たるのしょうが、なにしろお話の墓場、もとい、半ばで、
犯人がモロバレ
になるという致命的な展開のため、後はいきおい、
范文雀のファッション
と、
ストリップ嬢の裸
と、
寒すぎるギャグ
で間を持たせるということになってしまうのでありました。
とはいえ、なんとなくだれて来た辺りで裸を投入したり、合狂言のようにギャグを入れるという趣向はその後の2時間ドラマ定番のパターンとも言え、そういう意味では見るべきもののある作品と言えるかも知れません。
さすがは「2時間ドラマの父」、井上監督。
范文雀の役どころは、人気歌手・リル丘野。
リルという名前は、彼女の出自(民国籍の華人)から来ているのでしょうけれど、人気歌手の割には1曲しかレパートリーがない(いつも同じ歌〔リルがどこかへ行っちゃった、とかいう内容…だったやうな。『上海リル』&『上海帰りのリル』のGSヴァージョン?〕を歌っています)のは、予算不足だったからなのでしょうか。
『野良猫ロック マシンアニマル』では紫ずくめの部屋に住んでいた彼女ですが、この映画での部屋はオレンジが基調。
いずれにしても、眼に悪そうな部屋です。
適度なお色気と小悪魔的な魅力を振りまきつつ事件を解決に導くものの、基本的に「下着はいいけど乳首は駄目」という大信田礼子同様の倫理規定の持ち主のため、やや消化不良な印象が。
メインキャストの中の別の女優さんが代わりに脱ぐ(この映画では赤座美代子)というのも、「ずべ公番長」シリーズの大信田礼子とおんなじね。
また、この作品はちょうど井上監督が邵氏作品を撮っていた直後のものですが、それを考慮しながら観ると、なんだか邵氏っぽい匂いというか、邵氏における井上監督作品と似たテイストを感じます。
特に冒頭、バンドのメンバーでパッと見陳觀泰な仲子大介が登場したときには、「これ、邵氏?」と思ってしまいました。
おそらく、邵氏で撮っていれば、東南アジアでそこそこ当たったのではないかと思います。
せんきち的には胡燕妮主演が希望ですけれど、会社的には李菁なのかなあと。
ま、それもわるくないか。
と、ひとしきり妄想が広がったところで、まずはこれぎり。
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