2015年8月4日火曜日

『若さは向こう見ず(YJHD)』のここに注目! インドの津川雅彦(まじ?)

〔えいが〕〔べっぴんさん〕〔ディーピカー・パードゥコーン〕〔Deepika Padukone〕


『若さは向こう見ず』後半冒頭に流れる曲。
途中、異国の墓地で愁いに沈むバニーの
姿が映りますが、その理由は本編をご覧に
なればよくわかります。
正解は、映画館で!

どうも。
トド@健康診断受けようか知らんです。
仕事の宿題が山のように溜まっておりまして、こちらの更新が行き届かず、大変申し訳ございません。

さて。

先月(7月)の30日(木)、『若さは向こう見ず』の試写会がJICA地球ひろばの国際会議場という一風変わった場所で行われ、不肖せんきちもちょいとお邪魔虫して参りました。
試写会後、ツイッター上に寄せられた皆様の感想を拝読しますと、おおむね好意的な評価が多く、初めてインド映画をご覧になったという方からも心温まる感想が寄せられておりまして、たいそう感激したものでございます。
この映画が好評を得た背景について、せんきちなりにつらつら考えてみたところ(これはあくまでせんきちの私見でございます)、

・扱っているテーマが普遍的なもの(恋、友情、家族の絆、ティーンエージャーから大人へと成長していく過程での悩みや苦しみ、等々)である。
・その一方で、マナリーやウダイプールの雄大な景色や、ド派手な結婚式といった、インド独特の魅力もきっちりと盛り込まれている。
・歌と踊りが満載だが、それらがストーリーの流れの中に自然に溶け込んでおり、それら(歌と踊り)のみが突出した印象を与えない。

なんていうような辺りにあるのではないかなーとの、結論に達しました。
これらはなにもこの映画だけの特徴ではないとも思いますけれど、このところ劇場公開されるインド映画が皆様おっしゃるところの「歌も踊りもない」作品が中心であることを考えますと、この映画の思いがけない好評(せんきちは決して「思いがけない」などとは思っておりませんが)は、今後、日本においてどのようなインド映画を上映したらよいのかに関しての重大なヒントになり得るのではないかと思います。
そう考えると、返す返すも惜しまれるのが、この映画の公開発表から公開日までの期間の短さ。
もう少し、時間をかけて丁寧に宣伝していれば、もっともっと多くの皆様にこの映画のことを知ってもらえたのではないかと思います。
本当に残念でなりません。

ということで、今日の本題。

 われらがべっぴんさんことディーピカー・パードゥコーン(Deepika Padukone)嬢主演作『若さは向こう見ず(Yeh Jawaani Hai Deewani)』(8月15日~シネクイント、9月12日~キネカ大森にて公開)の見どころ紹介、前回はヒロインであるメガネっ娘ネイナーたんの魅力をご紹介しましたので、今回は男性主人公バニー君のご紹介。
(以下、インド映画ファンの方からはお叱りを受けそうな独断と偏見に満ちた喩えが出て参りますが、あしからずご了承下さい )

それは、去年の暮れのこと。

丸の内TOEIで開催されていた健さん(高倉健)追悼特集で上映されていた『昭和残侠伝 唐獅子牡丹』を観に行った不肖せんきち、健さんの弟分を演じていた津川雅彦を見ながら、今まで感じたことのない既視感に襲われておりました。

「あれ?誰かに似てるわ……でも、誰か知らん」

考えること、しばし。

「あ!そうだ!ランビール・カプール(Ranbir Kapoor)じゃん!」

まじかよ!

でも、たしかにそう見えたのでございます。
なにせ、どちらも映画一家の出というサラブレッド、そして美男子(ランビールのほうは日本的な感覚でいうと?な方も多いのでしょうけれど)。


祖父:牧野省三、父:沢村国太郎、母・マキノ智子、
兄・長門裕之、義姉:南田洋子、
おじ:マキノ雅弘、加東大介、おば:沢村貞子、
妻:朝丘雪路、岳父:伊東深水。
 
 



祖父:ラージ・カプール、父・リシ・カプール、
おじ:ランディール・カプール、
いとこ:カリスマー・カプール、カリーナ・カプール。
(沢山い過ぎるのでこのぐらいで)


以来、不肖せんきちは密かにランビールのことを「津川さん」とか呼んでいるのですけれど(怒らないで!プリーズ!)、『若さは向こう見ず』で彼が演じるバニー(ことカビール)は、ひょうきんな人気者ですが根は誠実な好青年といった人物。
「何でも見てやろう」的な好奇心を持ち、世界の隅々を踏破するのが夢です。
そんな夢追い人バニーと、堅実なネイナーの恋の行方がどうなるのかが、この作品の大きな見どころのひとつです。
そしてこのバニー、人前では明るく陽気ですが、実は心の中に鬱屈したものを抱えている青年でもあります。
それがいったい何なのかは、どうぞ映画館でお確かめ下さい。
 
昨年公開された『バルフィ! 人生に唄えば』でその芸達者振りを遺憾なく発揮したランビールが、ここではどちらかといえばヒロインを演じるディーピカーの引き立て役に回っており、そんな中でも要所要所できっちりと自らの個性を主張しつつ画面を引き締めている点は、「うまいなあ」と感心したものです。
不肖せんきちはいわゆる「オレ様役者」が大嫌いなのですけれど、どうやら彼はそれとは対極の「パートナーを踊らせる名人」(元々はフレッド・アステアに対する賛辞)のようで、「さすがはべっぴんさんが一度は愛した男よのう」(そう来るかい!) と、役者としての彼が大好きになりました。
 
とまあ、なんだか、紹介になったのかならなかったのかわからない今回の記事ですが、次回はインドのカレン・モクさんについてお届けいたします。
 
(つづく)

付記:インドの結婚式について、くわしくはボリノリさんのすばらしいブログ記事をご参照下さい。
ボリノリさんのブログには、この記事の他にも『若さは向こう見ず』に関する詳しい解説が満載です。

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