2005年12月22日木曜日

楊貴妃誕生

〔ちょっとお耳に〕


本日、邵氏版『楊貴妃』が、ついに発売の運びと相成りました(DVDはこちら)。

本作が、カンヌ映画祭でフランス高等映画技術委員会色彩撮影賞を受賞したことは皆様ご周知の通りですが、その受賞者である「賀蘭山」氏が元新東宝のカメラマン「西本正」氏だということをいち早く嗅ぎ付けた(?)のが、朝日新聞社。
1962年5月29日付『朝日新聞』朝刊に「賀蘭山氏は日本人」なる見出しのもと、


【香港=波多野支局長二十八日発】カンヌ映画祭で香港の映画会社邵氏ブラザーズ(原文ママ)が出品した「楊貴妃」が色彩撮影賞を獲得したが、これを担当したカメラマン、賀蘭山氏はれっきとした日本人で本名は、西本正氏(中略)。新東宝のカメラマンだったが、二年前から香港の邵氏ブラザーズで"技術協力"している。


との記事を載せており、その後、6月4日付朝刊「人」欄で西本さんを取り上げていますが、その書き出しは、


この道、二十年のベテラン。父が満鉄のメシをくい(正確には義父・せんきち注)、本人は満映でこの道にはいり、こんどは中国資本による映画「楊貴妃」で色彩撮影賞が「飛込んで」きた。不思議と中国づいている人である。


というもの。

昨年、福岡と東京で開催された西本さんの特集上映(ブルース・リーを撮った男 カメラマン西本正)で、主催者側がどうしても上映したかったのもこの作品。
ところが、


今回の上映企画ではぜひ『楊貴妃』をやりたかったんですが、ネガの状態が悪くて現像できないと言われたんです。上映用のポジ・フィルムも状態が悪いそうで(プログラムより)。


とのことで泣く泣く断念したのだそうですが、なんのこたあない、せっせと修復中だったんですよね。

何はともあれ、ようやく日本でも観られることになったこの『楊貴妃』、欲を言えば、もう一遍、西本さんの特集上映をやってもらえないかしらん。

スクリーンで観たいわ・・・・。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

せんきちさん
こんにちは。お風邪の具合はいかがですか?

ついに出ましたね、李麗華の『楊貴妃』のDVDとVCD。
この前『故都春夢』が出て、こちらで教えていただいた『上海社会檔案』と一緒に注文して着いたばかりなのに。ううっ、今すぐほし~

匿名 さんのコメント...

紅紅さん

こんにちわ。
風邪はだいぶ治ってきました。

『故都春夢』は、電懋と競作のやつですよね?
すいません。まだ買っていません・・・・。
電懋版と見比べないと。
2つまとめて購入ですね、やはり。

匿名 さんのコメント...

西本さんが撮影した『武則天』もこれから発売されます。
http://www.asiandvdguide.com/shaw_brothers.html

匿名 さんのコメント...

吉田さん

こんにちわ。
ご教示、ありがとうございます。
樂蒂ものも続々発売ですね。