2009年2月11日水曜日

その通り!おぢさんの怪

〔ちょっとお耳に〕

日本のおぢさんにも大人気。

どうも。
トド@首にしこりが!です。

はじめに、お知らせです。
2月28日からシネマヴェーラ渋谷で開催される特集「紀伊国屋書店レーベルを讃える」において、但漢章(フレッド・タン)監督の代表作である『離魂』が上映されます。
公式サイトにはまだスケジュールが出ていませんが、「魅惑の名画座」さんによれば、3月8日(日)1日限りの上映の模様です(時間未定)。
未見の方、DVDは持っているけれどやっぱりスクリーンでご覧になりたい方は、ぜひ足をお運び下さい。


さて。

これまで、香港老電影に出てくるオサレな日本をいくつかご紹介してきますたが(こちらこちら)、本日もそんな素敵な日本をご紹介しましょう。

1967年の國泰作品『太太萬歳』(王天林監督)。

フランス、イギリス、日本、タイ、4カ国の女優さんをモデルに起用してのファッションショーのシーンで、樂蒂のスピーチに

「その通り!」

と激しく同意している日本人のおぢさんが2人出ているのに気がつきますた(下の写真、矢印の方)。


なんで現場にいたんでせう?

スタッフ?(日本人の名前はクレジットにないけど)

それとも、樂蒂に日本語の台詞を教える先生?

ちなみに、樂蒂の日本語の台詞は、

「由美子さん、どうぞ」
「あのー、日本の婦人たちはね、旦那様に、そうですか、とってもよくしますでしょ?」
「はあ、そうですか。どうもありがとうございました」

の3つ。
2番目の台詞の「そうですか」という合の手(?)が気になりますけれど、とりあえず、ちょっと舌足らずな感じが、なんともいえず可愛らしいです。

しかし、樂蒂に呼ばれて出てきた日本明星・由美子さん(少女たちのアイドルらしい)の和服は・・・・

おめー、寸法が合ってねえぞ!


帯がぐずぐずじゃねえか!(注)

悲惨なものでした(泣)。

ところで、話は変わりますが、劇中、樂蒂たちが働いているホテルは半島酒店(外観のみだけど)。


当時は比較的簡単に撮影許可が下りたらしいです。
ただし、映画の中では皇后酒店という名前ですた。
國泰(電懋)は半島酒店がお気に入りなのか、『玉女私情』や『六月新娘』にも半島酒店が登場します。
一方、國泰と仲良しの東宝はお向かいの国賓酒店専門。
空港から彌敦道を南下して左に曲がると東宝、右に曲がると國泰(電懋)、ということになります。
ただし、國泰(電懋)作品でも、『玉樓三鳳』や『桃李争春』『危険人物』等では国賓酒店が登場していますた。
ちなみに、『香港の白い薔薇(香港白薔薇)』で水野久美が働いていたのも、皇后飯店という名前のホテルでした(日本語字幕には出てきませんが)。
樂蒂と同じ職場にいたのね(おいおい)。

国賓酒店前にあった駐車場での一こま。
背後にソニーの看板が見えますが、『太太萬歳』では
ソニーのテレコ(推定)が大活躍します。


注:以前、海南島の足つぼマッサージでせんきちの担当になったお姉ちゃんは、お太鼓のことをリュックサックと間違えており、「日本の女性はあんな荷物をいつも背負っていて、重くはないのか?」と聞かれたことがあります。

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