〔えいが〕
今日の昼下がり。
NHK総合の『お昼ですよ!ふれあいホール』の特集「そっくり!?戦後歌謡史」に新田純一が登場、マッチのそっくりさんとして『ギンギラギンにさりげなく』を歌っていました。
出る方も出る方だし、出す方も出す方だな。
さて、一昨日のネタの続き。
『聊齋志異より 崔猛傳(仮題)』(香港〔株〕ゴールデン・勝プロダクション)
裏表紙に「46.6.22 100部」とのペン書があります。
内部には「製作 香港株式会社ゴールデン・勝プロダクション ゴールデン・ハーヴェスト」「製作 勝新太郎 脚本 吉田哲朗 監督 安田公義 撮影 武田千吉郎」との記載がありました。
おおまかなストーリー:粗野だが正義感の強い男・崔猛は、劉家の若旦那・錫九に浚われた娘・秀々を救いますが、そのとき劉家の家宝である香炉を崔猛が壊したことに腹を立てた劉家の主人は、崔猛の家へ押しかけて来ます。
崔猛の母・楽娘は劉家の主人が見ている前で崔猛を罰し、その場はそれで収まるものの、崔猛に危険が及ぶことを察知した楽娘は、崔猛を旅に出します。
しかし、懲りない錫九は、今度は崔猛の親友・李申の妻・小倩を浚うのでした。
小倩を救おうとした李申は捕らえられて拷問にかけられ、錫九の慰み者になるのを潔しとしない小倩は石に顔を打ち付けて顔をつぶし、その姿を気味悪がった錫九は小倩を生きたまま壁の中に塗りこめて殺してしまいます。
旅から帰ってきた崔猛は錫九を殺害して逃亡しますが、李申が犯人と間違えられて捕まったことを知り、罪を告白して獄へ繋がれます。
そんなある日、獄中の崔猛のもとを、1人の美しい女性が訪ねてくるのでした・・・・。
1971年、『新座頭市 破れ!唐人剣(獨臂刀大戰盲侠)』の後に企画された嘉禾と勝プロの提携作品第2弾のシナリオと思われますが、残念ながら製作されずに終わった模様です。
『新座頭市 破れ!唐人剣』が香港で訴訟沙汰になったことも影響しているのかもしれません。
ちなみに、「香港〔株〕ゴールデン・勝プロダクション」とは、嘉禾と勝プロが香港で設立した合弁会社(勝禾公司)のことです。
両者の提携がいつ頃解消されたのかは定かでありませんが、『ドラゴン怒りの鉄拳(精武門)』の日本人キャストに勝プロがイッチョカミしていることから考えると、1972年頃にはまだ関係があったようです。
勝禾公司がなくなった後、嘉禾は1975年に今度は東宝東和との合弁会社(東禾公司)を設立しています。
内容及び主人公の人物造型から類推するに、主役である崔猛はおそらく王羽を予定していたのではないかと思います。
勝新さんは何の役の予定だったのか、あまりぴったりの役がなく、もしかしたら製作に専念するつもりだったのでしょうか。
いずれにしても、お蔵入りが惜しまれる作品です。
(もうちょっと続く)
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