1972年、東京映画(配給・東宝)。西村潔監督。加山雄三、甄珍、岡田英次主演。
GWも終わりましたが、今度の夏休みには(もう先の話かよ)ここへ行ってみたいなあと思っているせんきちです。
というわけで、本題。
一応、放映予告をした手前、ごく簡単にさくっと感想文でも。
東宝ニューアクション(日活ニューアクションと間違えそうだ)系列に連なる1作ですが、とりあえず、
ガンマニア及び鉄分の濃い皆様
にはおすすめの映画と言ってよいかと存じます。
せんきちは鉄欠乏性貧血の気があるので、残念ながら今ひとつピンと来ませんでしたが。
前半の殺し屋養成編&殺しの実行編(ここでちょっこし香港ロケあり)の後、加山雄三と甄珍のSL求めて愛の逃避行という、愛情文芸映画も真っ青のロマンチックモードに突如路線変更、
雄三&甄珍の『遠くへ行きたい ~SL旅情編~』
に入ります。
鉄くずにされる無残なD51の姿に己の姿を重ね合わせる加山さんの孤独な心象風景が、その後の不幸な展開を予測させますが、そんなことよりはSLの走行音をオープンリールテープに録音するという、殺し屋らしからぬ加山さんの鉄分の濃さ(じっさい、鉄道模型オタクらしいですし)の方が深く印象に残りましたです(懐かしいねえ、デンスケ)。
ラストの岡田英次との対決は、「第四帝国を巡る攻防」云々よりも銃に魅せられた者同士の愛の交歓のように見えました。
特に、岡田英次は加山さんのことをほんとは愛していたんじゃないかしらん?
ところで、尤敏には劇中で主題歌を歌わせ(『香港の夜』『香港の星』)、張美瑤の『バンコックの夜』では『相思河畔』を使っていた東宝が、ここでは甄珍に『忘不了的你』を歌わせていました。
で。
甄珍扮する香港娘・李玲玲は、報道カメラマンだった兄をラオス戦線で失い、天涯孤独の身となったという設定だったのですが、これって、
『香港の夜』の宝田明
じゃないの!
そうか、宝田さんの妹だったのか(違うよ!)
付記:脚本の桂千穂は、その後テレビドラマ(『香港からの手紙』)でも香港を舞台にしています(こちらとこちら、こちら、こちら、こちら、こちらを参照)。また、『昨夜星光』日本語版刊行に尽力したことも特筆すべきでしょう。
(於:チャンネルNECO)
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