2005年4月30日土曜日

子怡ちゃん、世界で最も美しい50人に

〔ちょっとお耳に〕



章子怡成唯一登上《People》靚人榜的華裔女星

美國暢銷雜誌《People》剛公佈每年一度的“全球五十位最漂亮人士”名單,茱莉亞-羅伯茨、安吉麗娜-朱莉、布拉德-皮特及珍妮佛-安妮絲頓等均有份入圍,而內地女星章子怡更是成為榜上唯一的華裔女星・・・・

先だって、アメリカの雑誌『TIME』で「世界で最も影響力のある100人」に、章子怡ちゃんが選ばれたというニュースをお知らせしましたが、今度は『People』誌が毎年選出する「世界で最も美しい50人」に選ばれました。
でもこの雑誌、『TIME』と発行元が同じですので、似たようなネタを使い回ししていると言えなくもないような・・・・。

ま、とりあえず、おめでとう!

2005年4月29日金曜日

かたい

〔しようもない日常〕



香港や台湾へ行ったときに購入した現地の新聞の整理をしていたら、1999年2月24日付『蘋果日報』に「維堅力」という薬の広告が載っていました。
内容から類推するに、どうやら「バイアグラ」のような薬らしいのですが、薬品名の横に平仮名でわざわざ

かたい

と、ルビが振ってありました。


↑わたしは堅い人間です!("HAPPY NINETY NINE"ってのも意味不明ね。九九で久久だから「丈夫で長持ち」ってことか)

でもって、経口薬ではなく、坐薬の模様。
お尻の中で溶けて効く、ボラギノールのようなバイアグラですね。
お値段は、一箱2本入りで380香港ドル(1回につき1本ってこと?)。

広告の中には、現代の香港人がいかに性生活において問題を抱えているかを示すデータとして「1年間の回数」が明示されていましたが(第1位:オーストラリア〔112回〕。香港は57回で第14位)、つい最近、2004年のデータでは、なんと香港(79回)にも負けてますよ、日本(46回)。

こんなことならいっそ日本でも売り出せば、と思うものの、広告にあったオフィシャルサイトにアクセスしてみたところ、全く別のサイトになっており、どうやら発売中止になってしまったようです。

ざんねん。

付記:今日の胡錦涛と連戦の怪談、もとい、会談、まるっきり共産党ペースね。あらかじめ予想されたことだけど。

2005年4月28日木曜日

招かれざる客

〔ちょっとお耳に〕

解散した中国最大ハッカー組織「中国紅客連盟」復活

27日付中国系香港紙、文匯報によると、昨年末に解散した中国最大のハッカー組織「中国紅客連盟」の主要メンバーらが今年1月以降、ウェブサイトを再び立ち上げた。
メンバーの1人は同紙に「国内サイトを国外のハッカー攻撃から守るための技術を提供したい」などと話したという・・・・

表向きの理由はもっともらしいものですが、上記記事中にある「復活したサイト上では27日、日本の国連安全保障理事会常任理事国入りへの反対署名が呼び掛けられていた」なんていう件から類推するに、なんだか穏やかではない話のようです。
しかしこのニュース、国内でも21日にサーチナが取り上げておりまして、本国中国でも人民日報等で既に報道済みのものです。
ところが、共同通信が典拠とした香港文匯報の記事で取り上げているウェブサイト(红客大联盟)と、人民日報のそれ(中国红客联盟)とは、全くの別物なのですね。
サイトの出来具合でいうと、前者は手作り感が漂うのに対して、後者の方はきちっとした形式のもので、どう見ても後者が復活したサイトのように思えるのですが、いずれにせよ、GWの大型連休中に日本の公共機関ないしは企業のウェブサイトがサイバー攻撃に遭うという危険性は、かなり高いと言ってよいのかも。

くわばらくわばら。

2005年4月27日水曜日

金菩薩 (The Golden Buddha)

〔えいが〕



1966年、香港(邵氏)。羅維監督。張沖、林翠、羅維、范麗、午馬主演。

邵氏のなんちゃって「007」映画
ウルトラスーパーアバウトなあらすじは、下記の通り。

保険調査員の張保羅(張沖〔チャン・チョン〕)は、公用でシンガポールへ向かう飛行機の中で旧友の陳と再会します。
シンガポールが天候不順で着陸不能となったため、経由地のバンコクで1泊することになった張は、陳のアタッシュケースを間違って持って来てしまったことに気付き、陳の許を訪ねますが、彼は何者かによって殺害されていました。
アタッシュケースの中には金色の仏像があり、そこには陳家の隠し財宝のありかを示すヒントが刻まれていました。
陳の長兄(羅維〔ロー・ウェイ〕)から妹の陳美蘭(林翠〔リン・ツイ〕)がもう一つのヒントが刻まれた金色の仏像を持っていると聞いた張は美蘭と合流、2人で調査を開始しますが、隠し財宝を狙う謎の組織「髑髏団」は、2人を執拗に追い始めるのでした・・・・。

タイでかなり大掛かりなロケを行っていますが、室内や列車内のシーンはスタジオ撮影のため、ロケ部分とのギャップが激しく、特に、列車の車窓から見える風景の書割のお粗末さには脱力してしまいました。
また、立ち回りも段取りがわかるかなりぬるーいもので、やっぱり脱力。
も一つおまけに007には欠かせないメカ方面も、髑髏団に拉致された張と陳兄妹が、監視カメラも警報装置もないのをいいことに、檻の中からあっさり脱出できちゃうあたり、もう少し知恵を出して欲しかったっす。
それとも、資金不足で買えなかったとか?

しかし、なんと言っても致命的なのは脚本。
悪の組織(髑髏団って、あんた、なんて名前よ!)の首領が実は○○だった、という展開は、意外性を狙ったのかも知れませんが、身内の財産争いにそんな大掛かりなことをしなくてもいいんじゃないの?と思いましたよ、正直。

最後の頼みのお色気方面は、髑髏団団員の巨乳ちゃん・范麗(ファン・リー)がそこそこ頑張ってましたし(好みじゃないけど)、陳の許へ行こうとタクシーに乗った張がなぜかソープランド(ネオンには"Turkish Bath"とありました。ハハハ)へ連れて行かれ、ソープ嬢たちに囲まれて素っ裸にされる場面(「007」というよりは「不良番長」のようなベタなギャグですな)や、刺青屋でおっぱいお姉ちゃんがタイの彫辰(じじい)から刺青入れられてる場面(早すぎる『徳川いれずみ師 責め地獄』?)、あるいは黒人ダンサーの新東宝テイストなセクシーダンス等、ま、これだけが及第点といったところでしょうか。


↑この方が范麗嬢。

電懋では体育会系はつらつギャル役が多く、特に1959年の『青春兒女』では葛蘭と素晴らしいキャットファイトを演じてくれた林翠がここではか弱いヒロイン役で、魅力半減でした。
男の1人や2人、ぶん投げてやればよかったのに。

ところで、張沖の役名である張保羅(ポール・チャン)は、まんま彼のイングリッシュ・ネーム。
こういうところもテキトーなのね。


↑出てます、出てます、午馬(ウー・マ)。タイ警察の間抜けな刑事さん役。


↑全てわたしの責任です(BY : 羅維)。

2005年4月26日火曜日

53年の重み

〔とほほ事件簿〕



八ッ場ダム建設:代替地交渉、大詰め 川原湯地区、多数決で決断も /群馬

長野原町の八ッ場ダム建設に伴い、住民と国(国土交通省八ッ場ダム工事事務所)の間で進められている代替地の分譲価格交渉が大詰めを迎えている。これまで1年4カ月以上にわたる交渉で、水没5地区のうち4地区は既に受け入れを決定。こうした中で残る川原湯地区のダム対策委員会の総会が24日夜開かれたが、交渉は難航。次回会合では参加できない委員の委任状を準備して、多数決にする可能性も出てきた。計画から53年。大きな節目となるか、注目を集めそうだ・・・・

「八ッ場ダム」と言えば、温泉好きの方ならすぐに「川原湯温泉」を思い浮かべることでしょう。
ダム完成のあかつきには水没する運命にあるこの温泉を今のうちに訪ねておこうと、当方も2003年6月に草津温泉へ行ったついでに立ち寄りましたが、駅前はすでに立ち退きが進み、住む人のなくなった空き家が淋しい姿をさらしておりました。
しかし、温泉街は鄙びた風情のある素敵なところで、温泉自体も柔らかく、優しいお湯でした。

というわけで、あともう少し経つとこの素晴らしい温泉街も水没しちゃうのねえとセンチメンタルな気分に浸っていたところ、なんとまだ代替地交渉は終わっていなかったのですね。

びっくり。

しかも計画から53年だよ。

それでも今さらやめるわけにはいかないのが、お役所仕事ってやつなのかしらん。

ああ、でも、いいお湯だったなあ。

2005年4月25日月曜日

アヤパン

〔しようもない日常〕



今日発売の『週刊現代』5月7・14日号に、1989年の第2次天安門事件のさい、学生リーダーの1人だった唐柏橋のインタビューが載っていたので買ってみました。
反日デモ関連の特集記事の中の1つだったので、彼の発言も「なぜ中国人は共産党に対して怒らないのか、中国政府も歴史を歪曲しているのに」といった論調でしたが、大陸で服役していた頃に受けた厳しい拷問の話には生々しいものがありました。

さて、この記事を読み終わってふと表紙を見ると、そこには、

杉本彩「痴態裸身 花と蛇2」

なる見出しが躍っておりました。

中身を確認してみると、なんと袋とじのカラーグラビア。
花と蛇2』公開前に、念の入った宣伝振りです。

ちなみに当方、前作(『花と蛇』)を観たときの感想は、一言、

彩、パンツ穿けよ。

だったのですが(略して「アヤパン」)、「はてさて、こちらはどんなもんじゃろか」と思いつつ、鋏で袋とじ部分をじょきじょき切り開いてみたところ(ここでなんだか侘しい気分に)、結果はやはり、

お願いだからパンツ穿けよ。

でした。

どこまでいくのか、杉本彩。

付記:そのうち「愛エプ」にエプロンのみの裸身で登場したり・・・・なんてことは、ないか。

2005年4月24日日曜日

カワサキの休日

〔ちょっとお耳に〕

川崎市:4カ国語観光ドラマを制作 外国人さん、振り向いて! /神奈川

◇川崎は見どころいっぱい

観光地としてはなじみの薄い川崎により多くの外国人観光客を呼び込もうと川崎市は、日本語と英語、韓国語、中国語の4カ国語による観光ドラマ「カワサキの休日」(20分)を制作した。市は「見どころはたくさんある」と、川崎を素通りしがちな外国人を振り向かせようとしている。
ドラマは、映画「ローマの休日」をまねて、若い男女が2人乗りバイクで観光スポットをまわる間に、恋が生まれる物語。川崎市在住の大学生、川崎良太が父親の仕事相手で韓国から来たキム・ウジンを、かながわサイエンスパーク(高津区)や川崎市岡本太郎美術館(多摩区)、コリアタウン(川崎区)など8カ所に案内する。全編20分を通して川崎観光の魅力や東京からのアクセスの良さが紹介されている・・・・

関連記事は、こちら

以前、石川県で台湾のテレビ局がドラマ撮影をするという情報をお知らせしましたが、これに触発されたのか(?)、神奈川県川崎市ではなんと観光客誘致のための自主ドラマを製作しました。
場所が川崎市だけに、乗ってるバイクもKAWASAKI製かしらんと、余計なことを考えてしまいますが、お役所仕事だけに詰めが甘いなあと思うのは、肝心の川崎市川崎市観光協会連合会のホームページに(ドラマの)紹介コーナーがないこと。
おそらく、これから作るのでしょうが、川崎市観光協会連合会のホームページなど、最終更新日が「2004年12月13日」ですから、きちんと更新されるのか、心もとない限りです。

反響があるといいんですけどね。

2005年4月23日土曜日

愛情的代價 (The Price of Love)

〔えいが〕



1970年、香港(邵氏)。呉家驤監督。秦萍、泰迪羅賓(關維鵬)主演。

泰迪羅賓(テディ・ロビン)の映画デビュー作
監督は、名バイプレイヤーとしても知られた呉家驤。
あらすじは、下記の通り。

両親を失い、博打好きで暴力を振るう義母と酒浸りの祖父と暮らす盲目の少女・瑞芳(秦萍)は、隣家の少年・福根と共に海岸へ行き、波の音を聞くことだけが日々の楽しみでした。
そんなある日、瑞芳は1人の音楽を愛する青年と知り合います。
青年の名は悟生(泰迪羅賓)。
富裕な家に生まれながら、身体にハンディキャップのある彼は、そのことで強いコンプレックスを抱き、人目を避けて浜辺の邸宅で1人暮らしを続けていたのでした。
辛い境遇にある2人はすぐに親しくなりますが、義母は遊ぶ金欲しさに瑞芳を売り飛ばしてしまいます。
福根の機転で難を逃れた瑞芳は悟生の許へ身を寄せ、悟生は幼児期に病気で失明した彼女の視力が元通りになるよう奔走します。
やがて手術は成功、瑞芳の目は光を取り戻しますが、悟生はすでに自宅を引き払った後でした・・・・。

あらすじを見てもわかるとおり、ベースとなっているのはチャップリンの『街の灯』です。
チャップリンのそれも決してハッピーエンドとはいえない幕切れでしたが、この映画のラストもアンハッピーなものに終わっています。
その理由が悟生の抱える身体的障害にあるという点で、今こういうオチにしたら関連団体から猛抗議がくるのではないかと、映画を観ながら危惧してしまいました。
ですが、この作品があまりにも極端な例を扱っているだけで、じっさい、「人は見た目のよしあしや金のあるなしで差別されるものではなく、みな平等なのだ」とどんなにきれいごとを言ってみたところで、恋愛の絶対条件の一つに容姿の美醜があることは紛れもない事実です。
本作のスタッフがそこまで意図していたかどうかは不明ですが、安易なヒューマニズムを拒否していることは、むしろ適切だったと言えるのかもしれません。
ただ、泰迪羅賓は本作で自分自身の障害をそのまま反映した役柄を演じており、彼自身がこの結末に関してどう考えていたのか、それを知りたい気がしました。

ところで、ヒロイン(『香港ノクターン』で3女を演じていた秦萍〔チン・ピン〕)の隣家の少年を演じていた子役の男の子が、非常に達者な演技を見せていました。



表情を見るうちになんとなく孟海(マン・ホイ)に似ているような気がしてきたのですが、孟海というクレジットはありませんでした。
どなたか、彼をご存知ありませんか?

2005年4月22日金曜日

喪服の訪問者

〔テレビ〕

1971年11月23日~12月28日、日本テレビ・国際放映。石井輝男監督。団令子、関口宏、丘みつ子、大塚道子、柳生博主演。

「火曜日の女」シリーズの1作。6話完結のサスペンスで、石井輝男監督が手がけたテレビドラマの中でも、特に評価が高い作品。
実は昨日で全6回の放映が終了しておりまして(チャンネルNECO)、一応まとめて感想文を。
大まかなストーリーは、下記の通り。

世田谷の閑静な住宅街に住む銀行員夫妻(関口宏、丘みつ子)は、箱根へドライブに出かけた帰り、誤って通りがかりの男性をはねてしまいます。
織原と名乗るその男性は幸い怪我もなく、互いに名刺を交わして別れますが、数日後、彼が死亡したという記事が新聞に掲載されます。
自分たちの起こした事故が露見して目前に控えたロンドン赴任がふいになることを夫妻が恐れていると、織原の妻という女性(団令子)から葬儀の連絡がきます。
その後、夫の許をたずねて来た織原夫人は、自分の不幸な身の上を切々と語り、罪の意識にさいなまれた夫は自分たちが起こした事故のことを告白してしまいます。
が、織原夫人はなぜか夫妻を咎めませんでした。
織原と住んでいた家を出て足が不自由な姉(大塚道子)と共に新しい住まいに移ることにした織原夫人に、夫は新居が見つかるまで自分の家へ住むようにと提案、姉妹は夫妻の家へ越してきます。
しかし、姉妹はいっこうに新居へ越す気配もなく、夫妻の周辺では不可解な出来事が次々と発生、さらには織原夫人が夫を誘惑するそぶりまで見せ始めます。
不信感を抱いた妻は姉妹の過去を調査、芦屋育ちという出自が全くのウソで、神戸の貧民街で育った元ホステスだったことをつきとめます。
また、織原夫人は神戸へいた頃すでに最初の結婚をしており、その夫も不可解な死を遂げていたのでした。
一方、夫のところへは事故を目撃したという男・山岸(柳生博)が、しつこく訪ねて来ていました。
実は山岸は、織原夫人が横浜でホステスをしていた頃、彼女を追い回していた客でした。
妻は織原夫人の2人の夫の死の謎に迫るべく調査を続けますが、それを知った姉妹の魔の手が彼女に襲い掛かるのでした・・・・。

第1回から怖ーいドラマでしたが、一番怖かったのは大塚道子演じる車椅子のお姉さん。
24時間厚化粧(妖怪人間ベラメイク)で、趣味は昆虫採集、「糖尿病が持病」と言いながら角砂糖をぼりぼりかじり、突然発作を起こしてのた打ち回ります。
最後の回で、この人のあっと驚く秘密が明らかにされますが、これを観て思い出したのが、石井監督を師と仰ぐウー先生(呉宇森)の『狼たちの絆(縦横四海)』における發哥。
テレビドラマだからまさか観ていないとは思いますけど、こんなネタまで同じとは。

団令子も、妖しい魅力で見せます。
この頃になるとかなり痩せて鶏がら状態だったため、ときおり観てて辛かったりするんですけど、それが却って謎めいた雰囲気を増幅させていました。
いつもカツラだし。
10代の頃の場面では「ガード下の靴磨き」みたいなスタイルで登場、ノリノリでハーモニカを吹いていました。
客の取り合いでライバルホステスを刺す場面でも、やっぱりノリノリ。
石井監督のインタビュー(『東映ピンキー・バイオレンス 浪漫アルバム』所収)には、

テレビで団令子と組んだ時は、逢った瞬間「いいな」と思ったら彼女もそうだったらしいのね。そしたらもう打ち合わせなしでしたけど、バッチリでしたよ。

とありますので、お2人はかなり波長が合ったみたいです。
当時の映画界の都合で実現しなかったけど、お2人が組んだ映画も観てみたかった気がします。

丘みつ子は、ミニスカートに白の靴下という若妻ファッションに止めを刺します。
彼女が姉妹の過去を追い求めて神戸や横須賀、横浜といった港町のあやしい地帯を歩き回る件は、テレビという制限ありの描写ながら、石井監督ならではの映像でした。
特に、横須賀の米軍兵相手のお店が立ち並ぶ一帯を彷徨う丘みつ子が、石橋蓮司や白石奈緒美といった怪しい面々に出会う場面は、輝男色全開でした。

髪の毛の分け目が普通な柳生博も、ある意味見ものかも。
関口宏は鈍感なバカ亭主で、観ていてイライラしました。

最終回のクライマックス、危機に瀕する若妻と、彼女を追い詰める姉妹の描写はかなりくどくて、「さっさとやっちまえよ!」と初めは思ったのですが、このねちねちしつこい悪趣味な感じも石井監督らしい(?)のかなと後で考え直しました。
そのわりにあっけないラストとの落差が、また何とも言えませんでした。

このドラマ、最終回が12月28日の放映だったそうですから、昔は年の瀬にこんな怖いドラマを観てたんですね。
おトイレ行けなくなっちゃうよ。

(於:チャンネルNECO)

子怡ちゃん、『TIME』のパーティーに出席

〔ちょっとお耳に〕



時代雜誌百大人物晚宴 大亨名流出席

最新一期的美國時代雜誌介紹全球一百大最有影響力的人,時代雜誌也邀請這些名人20日到紐約出席晚宴,華人影星中唯一獲選進入百大的章子怡,以低胸亮片裝成為當晚最受矚目的焦點・・・・

以前、こちらでもお知らせした米誌『TIME』の「世界で最も影響力のある100人」選出を記念して、4月19日(日本時間20日)ニューヨークでパーティーが行われました。
栄えある100人の中に選ばれた「アメリカ大好き」章子怡ちゃんももちろん出席した他、先日塀の中からぶじ帰還(?)した「カリスマ主婦」マーサ・スチュアートおばさんも出席していたようです。

宮崎駿さんは欠席したみたいだけどね

2005年4月21日木曜日

インファナル・アフェアⅢ 終極無間 (無間道Ⅲ 終極無間)

〔えいが〕



2003年、香港・中国。劉偉強、麥兆輝監督。梁朝偉、劉徳華、陳道明、黎明、黃秋生、曾志偉、陳慧琳、杜汶澤主演。

ようやっと観ましたので、感想をちょっとだけ。

なりたい自分、あるべき自分の姿を追い求めた結果、結局現実の自分を抹殺しちゃった男の話かいな、と思いつつ観ておりましたが、「ふたりっ子」的趣向も入っておりました。

ラウ(劉徳華)がどんどんぶっ壊れていきますが、最後の最後では「仲間外れな僕」になっちゃいましたね。
ヤン(梁朝偉)は亡霊になってラウと一体化した分、現身の件では美人のリー先生(陳慧琳)に真っ昼間から「萌え」状態になっていたりと、つかの間の余暇(?)を楽しんでおられました。
でも、Ⅰでのあののっぴきならない精神状態はいづこへ?と思ったのもまた事実でありまして・・・・。
しかも、自らの意志でリー先生のところに駆け込んだわけじゃなかったらしいし。

わたくしにとってⅡで最大の謎だった、なぜサム(曾志偉)はヤンを殺さなかったのかという疑問に対する答えらしきものは、サムがヤンに仕掛けた罠でなんとなーく納得したものの、Ⅱに引き続きⅢでもヤンに冷たいサムの人格は、Ⅰのそれとは遊離したままのように感じられました。
Ⅰのサムは、本気でヤンを信じているようにしか見えなかったんですけど。

ところで、無理矢理パクられた台湾ヤクザって、やっぱり公安に引き渡されたんでしょうか?
連宋陣営だけじゃなくて、ヤクザまで一本釣りにするのか、中国。

付記:まるで『アンディ・ラウの盗撮日記』のようだったラウのヨン(黎明)盗撮場面、金庫の番号を調べるために描いた円とその周囲のギザギザを見て、公衆便所の落書きみたいだと思ったのは、わたくし1人だけでしょうか。

2005年4月20日水曜日

中華なカンヌ

〔ちょっとお耳に〕

清順監督「オペレッタ狸御殿」カンヌ上映

鈴木清順監督(81)の最新作「オペレッタ狸御殿」が5月11日に開幕する第58回カンヌ国際映画祭で特別上映されることが19日までに決まった。業績を称えた“栄誉上映”で、91年に「ある視点」部門に出品された「夢二」以来2度目の参加・・・・

中華圏では以前からこの記事(カンヌで上映)は出ていたので、今さら改めて個別報道ってことはないみたいです。

で、彼の地での話題はコンペ部門出品作

内地からは王小帥監督の『青紅(SHANGHAI DREAMS)』、台湾からは侯孝賢監督の『最好的時光(THE BEST OF OUR TIMES)』、そして香港からは杜琪峰監督の『黒社會(ELECTION)』が選ばれました。
さらに、コンペ部門の審査員には呉宇森監督、短編部門等の審査委員長には楊徳昌監督が選出されており、今年のカンヌは「中華なカンヌ」になりそうです。
ちなみに、日本からは小林政広監督の『バッシング』がコンペ部門に出品されます。

果たして、結果やいかに?

2005年4月18日月曜日

成奎安、癌治療の後遺症に悩む

〔ちょっとお耳に〕

成奎安抗癌後遺症嚴重 右耳失聰味覺嗅覺全無

自患上鼻咽癌後,成奎安積極接受治療,但化療為他帶來連串後遺症,包括右耳失聰、喪失味覺與嗅覺,連口水分泌的功能亦失去,要一年多才能康復,為免生活無聊,他決定下月往內地拍劇・・・・

関連報道は、こちら

全く知りませなんだが、あの強面「大傻哥」こと成奎安(シン・フィオン)おじさん、癌で闘病中だったのですね。
昨年10月に「上鼻咽癌」(日本語で言うところの「鼻咽頭癌」の模様)が見つかった大傻哥、積極的に化学治療を受けた結果、癌細胞の増殖を抑制することには成功したものの、同時に深刻な副作用にも悩まされることになりました。
現在、右耳の聴覚の他、味覚や嗅覚も無く、唾液の分泌機能も失っているそうで、回復には1年ほどかかる模様。
そんなこんなで現在休養中の大傻哥ですが、来月には北京でドラマの撮影に参加するとの由。

無理をせず、ゆっくり治して下さい。

2005年4月17日日曜日

なんちゃって合作映画

〔えいが〕



台湾映画のデータを調べていたら出てきた『海女黒珍珠』なる映画。
1965年の日台合作映画になっています。

でも、主演の東京子って、誰よ?

などと思っていたところ、ポスターを見る機会に恵まれました。



あれ?やっぱり東京子だよ。
しかも、「日本艶星」って・・・・。
たしか、大映に同じ名前の女優さんがいたけど、その人とは全くの別人だし。
ということは、この人、元松竹の海女女優・泉京子のぱっちもん?
五木ひろしならぬ三木ひろし、前川清ならぬ後川清のご先祖様ね。
おまけに東京子って、読み方によっては「とうきょうっこ」ですし、どこまでも日本を連想させるネーミングです。



こちら、ポスターの東京子。
絵だけで判断すると、けっこうおきれいです。
共演の陽明は、台湾語映画の二枚目男優にして後の映画監督・蔡揚名。



日本の合作相手は、おなじみ「三角マーク」の東映・・・・じゃなくて、東藝?
なんじゃこりゃー!

ということは、これって、ぱっちもんの泉京子を担ぎ出して、ぱっちもんの東映(松竹じゃないところがミソ)と合作した、なんちゃって合作映画ってことですか?

とほほ・・・・。



ちなみに、これが本物の泉京子さん。
続 禁男の砂』の香港公開時のチラシみたいです。
泉さんは1962年の(ほんまもん)日台合作映画『海女の怪真珠』にご出演なさっています。
当時、海女映画は台湾や香港でも絶大な人気を博しており、元新東宝の海女女優・前田通子も台湾へ呼ばれて『女真珠王の復讐』の続編を撮りました。

黒沢や小津だけじゃなかったのよ、海外で受けた日本映画って。

セシリア、『出前一丁』断ちへ

〔ちょっとお耳に〕

張柏芝支持反日罷食出前一丁

今日張柏芝以模特兒身份踏足童話剪紙天橋,並且以維多利亞宮庭扮相出現,她帶上一個巨型假髮,重得很厲害,笑言重過她的頭顱呢!柏芝覺得,今次選擇在中央圖書館內行天橋,感覺很特別,真的有點像反轉圖書館,令她十分難忘。
日前柏芝參與曾志偉的生日會,直至清早五時才離開,由於她喝了點酒,所以改搭的士回家.因為有狗仔隊追?,的士司機主動為她兜路,成功擺脫了狗仔隊的追?,回到家後她愈想愈好笑,反正都是乘的士回家去,為何要有此舉動呢?
明天有反日遊行,問到張柏芝會否參加?她自言有工作在身,加上為免自己出現的場合會引來混亂,都是不要麻煩人家好了!她表示,成為中國人應該合理地支持反日行動,但不要太過激進,她笑說:「我為了支持反日行動,近日罷吃出前一丁了!(會不會暫時不去日本呀?)會,因為日本貨幣的對換太高,我很肉痛呀!」

関連報道は、こちら

新城電台のニュースから。
香港の芸能人の皆さんも、踏み絵を踏まされているようで、痛み入ります。

とりあえず、セシリア・チョン(張柏芝)は(反日支持のため)「『出前一丁』断ち」(!)に入るそうですが、これとても製品自体は中国人が作っているでしょうから意思表示としては有効でも、経済面における効果はむしろ逆に作用するような気もいたします。
それに、セシリアは内地での人気がすごいので、さぞかしコメントにも気を遣うのかと思いきや、「円高なので、しばらくは日本へ行かない」という発言は、あまりにも正直すぎて却って心配になってしまいました。

だいじょぶか、おい。

2005年4月15日金曜日

子怡ちゃん、キアヌ・リーブスと共演、か?

〔ちょっとお耳に〕

《辛巴達》重回銀幕 基努裏維斯牽手章子怡

美國著名娛樂雜誌《娛樂週刊》近日刊登了最新一部《辛巴達》的導演羅伯·科恩的獨家採訪。在採訪中,他證實基努·裏維斯將出演辛巴達一角,而且他還透露,已經初步確定讓章子怡扮演片中的唐朝皇后・・・・

日本でも既に報道済みですが、キアヌ・リーブスがシンドバッドを演じるということで話題の"The 8th Voyage of Sinbad"(『シンドバッド 七回目の航海』を踏まえたタイトルですね)に章子怡ちゃんが出演、という記事が中華圏で出ております(レイ・ハリーハウゼンって、雷·哈利豪森と書くのね。メモメモ)。
このネタ元は、"Entertainment Weekly"に載ったロブ・コーエン監督("The 8th Voyage of Sinbad"でメガホンをとります)へのインタビュー記事(こちらは会員限定ですので、パクリ記事でお楽しみ下さい)。
とは言うものの、記事を読んでみるとまだ"Cohen thinks"の段階でして、正式決定ではございません。
監督、この他にも李連杰に白羽の矢を立てているようですけれど、果たしてどうなることやら。

しばらくは、目が離せませんわ。

付記:シンドバッドと言うと、当方、うちの近所の映画館で観た『シンドバッド 黄金の航海』を思い出します。
その映画館、初めは洋画の封切館、その後東映の封切館に転じてそこそこ盛業中でしたが、昭和50年代に入ってからはジリ貧状態が続き、最後は洋画の名画座となってその生涯を終えたのでありました。
『シンドバッド~』を観たのはその最末期の頃で、『風とライオン』と2本立てでした。
寒かったなあ、あの映画館。

虚報です

〔とほほ事件簿〕

中国語サイト:虚偽の留学生殺害報道 悪質ないたずらか

関西、中国地方を中心とした在日中国人向け新聞社「関西華文時報」(大阪市中央区)が発信したとの形で、「中国人留学生が日本で殺された」とする報道が14日朝、米国のインターネットの中国語ニュースサイトに掲載された。この新聞社は「虚偽だ」と否定し、ニュースは削除された。
中国外務省も14日夜、「事実に反する」との報道官談話を発表した。反日デモなどの動きに便乗し、日中関係悪化を狙った悪質ないたずらの可能性が強い・・・・

関連情報は、こちら

全くのでたらめなニュースですけど、いまだに削除していないサイトもあるようですね。

いやはや、困ったものです。

2005年4月14日木曜日

菠蘿油

〔ちょっとお耳に〕



テレビ東京でやってた『インファナル・アフェア(無間道)』を観ていました。
劉徳華の正体を知ってしまった鄭秀文が、それでも気丈に(彼のため)朝ごはんを買って来ようかと言う、そのときの台詞に出てきたのが今日のタイトル。
パイナップル・パン(菠蘿包〔お写真〕)にバターを挟んだ、体脂肪率増加は必至のメニューですが、劇場公開時には「菓子パン」という日本語字幕が付いておりました。

そして、今日。

日本語吹替で観ながら「なんと言うかなあ」と思っていたところ、やっぱり「菓子パン」でした。

なんだ。

あ、そうそう、パイナップル・パンと言ったらなんと言っても。よろしくね。

付記:今朝、新聞を読んでいたら、社会面の下の方に小さく「中国国家バレエ団来日延期」の告示が出ていました。 これもここんとこの一連の流れと関係があるのかしらん?

2005年4月13日水曜日

戦わずして去る

〔とほほ事件簿〕

K―1が7月の上海興行中止 反日デモ激化で断念「来年に延期」

中国全土に広がりつつある反日デモの余波が、格闘界にも広がった。7月下旬に中国・上海での興行を予定していたK―1が同地での開催を急きょ断念し、会場変更を余儀なくされたことが12日、分かった。初進出の中国で失敗できないことや、選手の安全面を考慮した結果、初の中国進出を回避。7月下旬の興行は予定通り行うが、米ハワイか日本国内での会場探しに追われることになった・・・・

関連情報は、こちら

香港あたりでどうでっか?とも思いますけど、今「中止決定」ってのはいささか早い気もいたします。
いっそ、無観客試合で・・・・って、それじゃあ興行にならないしね。

来年までお待ち下さい。

さて、「断念」といえば、以前お伝えした福岡の「2人のヤマタク」(ロッテかよ!)、「ひらく」さんの方は出馬を諦めたそうです。

もう1人の山崎拓氏は取り下げ

「また機会があれば検討したい」って、次の国政選挙には出るの?

むむむ・・・・。

2005年4月12日火曜日

世界で最も影響力のある100人 再び

〔ちょっとお耳に〕〔えいが〕

さて、さっそく買ってきました『TIME』最新号。
渋谷のブック・ファーストにて840円也。
我ながら感心する早さ。

で、章子怡ちゃんに関してですが、あー、なにぶん英語なので・・・・。
とりあえず、見出しは、

China's Gift to Hollywood

でおました。
後ほどじっくり読んでみます。

以下は、最近観た映画のメモ。

『無法松の一生』
1943年、大映京都。稲垣浩監督。阪東妻三郎、月形龍之介、園井恵子主演。

稲垣監督が亡くなったときの追悼企画ではじめて観たさい、あまりの感動に一晩中涙が止まらなかった映画。
今でも、わたくしにとっての無法松は阪妻ただ一人です。
そして今回もやっぱり、涙、涙でした。
(於:フィルムセンター)

『狼火は上海に揚る(春江遺恨)』
1944年、大映・華影。稲垣浩、岳楓監督。阪東妻三郎、月形龍之介、梅憙、李麗華、王丹鳳主演。

大映と中華電影による合作映画。
いわゆる国策映画ではありますが、「日本人によって覚醒する中国人」というモチーフは、古くは『国性爺合戦』で近松も用いている手法ですし(和藤内はハーフですが、劇中においては自分に流れる日本人の血を殊更に強調しています)、中華電影側が原案を出したということもあって、あからさまに国策臭を出すことは避けているような気もします。
ただ、李麗華(かつて長崎にいたという設定)がいきなり日本語をしゃべりだすと、その場に居合わせた阪妻以下日本人武士たちが「日本語がわかるのですか」とびっくりし、その後の会話は(ほとんどが)日本語でスムーズに進むという展開は、戦後の『香港の夜』や『香港の星』でも踏襲されており(英語も加わりますが)、「なんだ、皆同じじゃん」と思いましたです。
李麗華と王丹鳳が初々しい。
阪妻が王丹鳳から端渓の硯を買い、言い値よりもはるかに高額の金を払ったので、恐縮した王丹鳳が返金しようとする、そのときに阪妻が言う台詞が「馬馬虎虎」。
「いいかげん」とか「ぞんざい」とかいう意味ですけど、ここでは(日本語なら)「まあまあ、いいからいいから。気にしない気にしない」ぐらいの意味で使っていたのでしょうか。
(於:フィルムセンター)

『結婚のすべて』
1958年、東宝。岡本喜八監督。雪村いづみ、上原謙、新珠三千代主演。

岡本喜八監督のデビュー作。
3人娘の中では一番可愛かったし顔も小さかった雪村いづみが、少々うるさいぐらいしゃべりまくります。
冒頭のキスシーンからゲイボーイのおしゃべりで掴みはOK!、その後もテンポよく進みます。
シーンとシーンのユニークな繋ぎによるスピーディーな展開も、すでに健在でした。
当時は進んでいたのかもしれない雪村いづみや三橋達也たちが今では古びて見え、新珠三千代夫婦が却って新鮮に見えます。
団令子のズベ公役は、取り立ててどうということもなく。
佐藤允がガールフレンドと殴りあった後に熱い接吻、という流れは、たしか『パリの恋人』(1957年)でもあったような・・・・。
(於:日本映画専門チャンネル)

バカなことはお止し!

〔とほほ事件簿〕

中国銀行:横浜支店のビル扉に金属弾 「反日」に反撃?
 
10日午前10時45分ごろ、横浜市中区山下町の雑居ビルで玄関ガラス扉がひび割れているのを巡回中の警備員が発見した。ビル1階には中国の国有銀行「中国銀行」の横浜支店が入居しており、届け出を受けた神奈川県警加賀町(かがちょう)署は、中国各地で起きた反日デモに反発した人物による悪質ないたずらの可能性もあるとみて、器物損壊容疑で捜査を始めた・・・・

あーあ。
これじゃあ、どこぞの馬○と変わりないじゃないですか。

言葉もありませんわ。

そんなことはやるだけムダです。
およしなさい。

2005年4月11日月曜日

世界で最も影響力のある100人

〔ちょっとお耳に〕



今日は朝から雨降りだったため、「しめしめ。(花粉症も)今日1日は小康状態だわい」と思いきや、やっぱり絶不調でした。
鼻が詰まりますわ・・・・。

世界の100人に宮崎駿監督も…米タイム誌

米誌タイム最新号(11日発売)は「世界で最も影響力のある100人」のリストを掲載した。
日本からはアニメ映画の宮崎駿監督とトヨタ自動車の渡辺捷昭次期社長の2人が選ばれた。
同誌は宮崎監督について「芸術性と創造性は他に類を見ない」「世界が感嘆する作品を創(つく)り続けている」などとたたえた・・・・

ふむふむ。たいしたもんだ。
でも、

このほかアジアからは、政治指導者として中国の胡錦濤国家主席、北朝鮮の金正日総書記、台湾の陳水扁総統の3人が、思想家としてシンガポールのリー・クアンユー元首相がそれぞれ選ばれた。

って、あのー、すいません、章子怡ちゃんを忘れてますよ!

任正非章子怡入選《時代》人物

中國華為科技公司總裁任正非和著名演員章子怡入選美國《時代》週刊2005年度全球100名最有影響的人物。《時代》週刊將在11日出版的最新一期上刊登這一名單・・・・

あら、もう1人抜けてたのね。ぬかりまくり。

くわしくは、雑誌を買って読んで下さいねん。
本屋行かなきゃ・・・・。

2005年4月10日日曜日

香車美人

〔ちょっとお耳に〕



重慶オートバイ博覧会でもマシンに寄り添う美女

「第4回中国(重慶)国際オートバイ博覧会」が7日、重慶展覧センターで開幕した。会期は10日までで、中国国内のオートバイ・メーカーと部品メーカーなど50社が300あまりのブースを設け、日、英、米、独など20の国・地域から業界関係者などが訪れて商談などが行われている・・・・

記事によると「中国の最近のモーターショーなどでは、美女が登場して展示に華を添えるのがお約束になっているのだとか」とのことなのですが、これっていわゆる「香車美人」のことですね(日本語に訳すと、なんと言ったらよいのでしょう?)。
中国では最近おなじみになったようですけど、実は香港では既に1959年、そのものズバリ『香車美人』というタイトルの映画が製作されています。

この映画、葛蘭(グレース・チャン)と張揚(チャン・ヤン)扮する若夫婦の夢のマイカー購入を巡るエピソードと、たまたま出場した「香車美人コンテスト」で優勝してしまった葛蘭と張揚の間に起こるすれ違いと(関係)修復を描いたコメディーで、当時の中環の町並みや香港の政府大球場等が登場する楽しい映画です。

でも、このバイクに寄り添うお姉ちゃんは、さわやか葛蘭と違ってちょっとケバい感じもいたしますです。
それとも、このぐらいの方が売れ行きが伸びるのかな?

2005年4月9日土曜日

レスリー・チャン 嵐の青春 (烈火青春)

〔えいが〕

1982年、香港(世紀影業)。譚家明監督。張國榮、湯鎮業、葉童、夏文汐主演。

というわけで、観ました。
香港電影最後烈火』等でストーリーは知っていたものの、実際に観て、いやはや、これがすごいのなんの。
特に後半、キャッシー(夏文汐〔パット・ハー〕)の恋人だった「転向」赤軍兵士・信介(そんなような名前だったと思う。翁世傑)の登場以降は、「パパはなんだかわからない」状態になりましたです(かんたんなあらすじは、こちらをご覧下さい)。

冒頭、金持ちお坊ちゃまのルイ(張國榮〔レスリー・チャン〕)が、自室でベッドに寝転がりながらある女性DJの声の録音テープを聴いているところから映画は始まります。そして、彼の部屋にあるテレビモニターから映し出される映像は、原宿竹の子族のビデオ。
で、それを流すモニターの上には大航海時代(帝国主義)の象徴のような巨大帆船の模型が置かれていて、あたかも竹の子族が文化による帝国主義を現しているかのような印象を受けずにはおれないのですが、その前に映るのが喜多川歌麿描く山姥と怪童丸(後の坂田金時)の母子像をアレンジした絵画で、ここでちらりと出てきた「母と子」というモチーフが、この後もくりかえし登場することになります。
例えば、冒頭でルイがテープを聞いていた女性DJはルイの亡くなった母親で、その母を今でもルイが慕っているらしいこと、さらには亡き母のイメージと恋人・トマト(葉童〔イップ・トン〕)のイメージとが重なっていき、後半ではトマトの妊娠を暗示する場面が現われて、新たな「母と子」像が提示されるのでした。
ですから結末のそれも、母と子の偉大なる勝利(?)に見えなくもありません。

また、本作にくりかえし現われるもう一つのものに「日本」があります。
先に述べた絵画や竹の子族の他にも、キャッシーが打掛を羽織って扇子を持ち、なぜか長唄『鞍馬山』(主人公は牛若丸!)の「セリの合方」にのせて踊ったり(『娘道成寺』の方がよかったと思うけど)、ルイが日本刀マニアだったり、トマトが原宿に憧れていたり、レコードショップのウィンドウディスプレイに「日本歌星大侵略」というキャッチコピーの看板を飾ったり・・・・。
中でも一番強烈なのは、初めに書いたキャッシーの恋人だった「転向」赤軍兵士・信介が彼女を頼ってやってきてから発生する一連の出来事なのですが、富裕層であるキャッシーやルイ、あるいは天真爛漫なギャル(死語)であるトマトが何の屈託もなく日本への憧れを口にするのに対して、庶民階級の出身であるキャッシーのボーイフレンド・トム(湯鎮業〔ケン・トン〕)だけは、日本人に対する反感をあからさまに表明します。
しかも、この信介という男、戦時中南京にいた父親(すかさずトムから「何人殺した?」と攻撃されるのですが)から教わったという流暢な北京語を操り(そこいらの香港人よりよっぽどきれいな発音)、「カンフーでやっつけてやる!」と怪鳥音を発しながら威嚇するトムに向かって「本当のカンフーは、声など出さない」と説教まで垂れて、中国文化の継承者という地位すらトムから奪ってしまおうとします。
ただ、トムが信介に向けるまなざしは、どうみても単純な反日・抗日というものではなく、嫉妬と羨望の入り混じった複雑な感情のように、あっしには思えました。
「うらんでもうらんでも、身体うらはら」(BY 石川さゆり)といったところでしょうか。

その後、日本人デザイナーの助手であるニセ山口小夜子みたいな女(以下、ニセ小夜子と呼びます)が登場、こいつが実は信介を粛清するためにやって来た組織のメンバーで、信介に「切腹」(組織の掟なのだそう)をさせるため、彼の行方を執拗に追い回し始めます。
結局、信介は切腹して(普通の日本刀でやってるもんだからさあ・・・・)、トムとキャッシーも巻き添えを食らい、ニセ小夜子はルイとトマトにも容赦なく襲い掛かるのでした・・・・。
いくらなんでも赤軍が日本刀振り回したり、切腹を迫ったり(「介錯!」と叫んだりします)というのは「ありえねー!」トンデモな描写ですが(武術指導は鹿村〔泰祥〕さん)、ここまでくるともはや「エクセレント!」な気分になったのもまた事実。「勝手にしやがれ!」って感じでしたわ。

ちなみに、英文タイトルは「Nomad(遊牧民)」。
ルイのお父さん(なぜか一度も登場しない。若い後妻は出てくるのに)が持っている帆船の名前で、どうやら冒頭に出てくる帆船の模型はその船の模型らしいのですが、ここに出てくる主人公たちの生き方も遊牧民みたいなものと言えましょう。
でも、帆船がアラブへ向かおうとするのは、赤軍とアラブの結びつきを意識してのことだったのかしらん?

なんだか支離滅裂になったのでこのへんでやめときますが、切腹男・翁世傑は『風の輝く朝に(等待黎明)』でも日本軍将校の役をやってますね。たしか、あそこでも軍刀振り回してました。
どう転んでもまともじゃないのか。

付記:ルイがトマトを追い回すオタク青年(トマトの顔写真がプリントされたTシャツを着てます。キモい)の家へ行き、とんだ災難に遭う件では大爆笑だったんですが、なぜか他のお客さんたちはニコリともせず・・・・。

(於:テアトル新宿)

2005年4月8日金曜日

レスリー・チャン メモリアル映画祭2005で

〔ちょっとお耳に〕

『烈火青春(レスリー・チャン 嵐の青春)』を観てきました。
いやあ、素晴らしい映画でした。
この間の『異常性愛記録 ハレンチ』もよかったし、ここんとこ、ついてますねえ。

詳しくはまた明日書きますが、日本語タイトルに騙されるな!ってところでしょうか、まずは。

それから、夏文汐(パット・ハー)の腋毛に乾杯!!!

2005年4月7日木曜日

思いがけず

〔ちょっとお耳に〕

ここ数日の初夏のような陽気のせいで、またしても絶不調の毎日を送っています。
聞くところによると、長野では大量飛散するスギ花粉を山火事の煙と勘違い、周辺住民が消防へ通報してちょっとした騒ぎになったとか。
うう・・・・。

トニー・レオンとアンディ・ラウに質問!ライブドアがブログ開設

ライブドアは、4月16日(土)に劇場公開される香港映画「インファナル・アフェアIII」に主演するトニー・レオンとアンディ・ラウへの質問ブログをオープンした・・・・

おお、これはナイス〈死語)な企画。
さぞかし質問が殺到している・・・・かと思いきや、意外や意外、反応が薄いですね。

※質問の内容は、映画「インファナル・アフェアIII 終極無間」に関連するものに限らせていただきます。

という「但し書き」がいけないのかしらん?

ま、それはともかく、質問の締め切りは11日の午前10時まで。
ファンの方、お急ぎ下さい。

2005年4月6日水曜日

お願いだから買ってくれ

〔ちょっとお耳に〕

映画のDVD「海賊版購入多い」5割強、被害深刻
「新秦調査」映画に対する考え方と行動(3)

「サーチナマーケティング」を運営し、中国に特化したビジネスリサーチを展開する株式会社サーチナは、上海新秦信息諮詢有限公司(上海サーチナ)などを通じて、自社で保有管理するオンラインモニターを利用したインターネット調査を実施、映画に対する考え方を探った。
今回の調査を通じて、中国の消費者が映画に対してかなり高い関心を持っており、非常に人気のある娯楽として定着していることは分かったが、その一方で、VCDやDVDの普及もあって、映画館離れが顕著な状況にあることが分かった。そうした中で、今回の調査では、2004年におけるVCDやDVDの購入状況を聞いた・・・・

昨日お知らせした調査の続き。
どうせなら「(あなたの購入している)VCDやDVDは、正規版か、それとも海賊版か?」っていう質問もしてほしい、と書いたところ、きちんとしてましたね、質問。
で、その結果はというと、

・・・・(VCDやDVDを) 購入しなかったとの回答(「0枚」)は2割となり、映画が嫌いだという人以外では、8割近くの人が何らかの形で2004年に映画のVCDやDVDを購入していたことが明らかになった。特に「13枚(セット)以上」購入したとの回答が2割を超えており、かなり頻繁に購入されていることが分かった。
一方で、購入者を対象に、その購入したVCDやDVDが正規版か海賊版かを聞いたところ、「海賊版だけを買う」は8%程度だったが、「海賊版を購入することが多い」は実に5割を超えた。「極力正規版を購入する」との回答は3割強となったが、この中の一部は、意識はしていても、実際には海賊版を購入することもあるはずで、映画のVCDやDVDにおける海賊版被害の深刻さが浮き彫りとなった。

のだそう。

予想通りと言ったところでしょうか、残念ながら。

ようするに、約6割から7割の人たちが海賊版購入者というわけで、これに中国在住外国人の海賊版購入者をプラスすると、さらに購買層が広がるといったあんばい。

以前、海南島に行ったとき、「ここでは正規版を探す方が大変なんだよ」と言われたことがありましたが、いつになったらこの現象がなくなるのか。

事態は深刻ざます。

タマ、消される

〔とほほ事件簿〕

教科書検定 ページ増で保守的修正も

来年春から使用される中学校教科書の検定結果が5日、文部科学省から公表された。小中学生の学力低下が広がる中、理科や数学の教科書はゆとり路線のスリム化から刷新。ページ数は現行に比べ23%増加し、厚さは16年前の水準に戻された。一方、保健体育の教科書で「性交」を「性的接触」とするなど保守的な修正も目立っている・・・・

この記述(性交→性的接触)のせいで、手を握っただけで妊娠すると勘違いしてしまう中学生が増えるとは到底思えませんが、変なものは変ですね。
もっと変なのが、

さらに、技術・家庭(家庭分野)の教科書では、家族や家庭生活を考えるために使われたサザエさん一家からネコの「タマ」が消された。申請時にはサザエさんを父波平、母フネらとともに輪になって取り囲む図にタマもいたが、文科省は「単に登場人物を並べているだけ」と意見した。
それでいて、同じ教科書に掲載された「ドラえもん」の家族の場合、ドラえもんは居候にもかかわらずセーフ。主役であることが配慮されたとみられる。同じネコ科のアニメキャラクターだけに判断基準のあいまいさが際立っている。

というええかげんな基準。

「(ネコ科でも)直立歩行できれば掲載OK」だったりして・・・・。

立て、立つんだ、タマ!!!(おいおい)

付記:ドラえもん、大陸では「机(機)器猫」とかいうタイトルだったよな、たしか。味気ないね。

2005年4月5日火曜日

映画は映画館で観ろ、ニャロメ!

〔ちょっとお耳に〕

映画は「自宅でDVD」8割強、映画館離れが顕著
「新秦調査」映画に対する考え方と行動(2)

「サーチナマーケティング」を運営し、中国に特化したビジネスリサーチを展開する株式会社サーチナは、上海新秦信息諮詢有限公司(上海サーチナ)などを通じて、自社で保有管理するオンラインモニターを利用したインターネット調査を実施、映画に対する考え方を探った。
映画が好きではないと答えた人以外で、映画を見る方法として、映画館に行くか、自宅でVCDやDVDなどで鑑賞するかを聞いたところ、全体平均で、「若干DVDなどで見る方が多い」との回答が最も多くなり、4割を超えた。「DVDなどで見る方が(圧倒的に)多い」も4割近くに達しており、自宅での映画鑑賞が定着している感がある・・・・

(1)は、こちら

「映画を見る方法として、映画館に行くか、自宅でVCDやDVDなどで鑑賞するか」を聞くのなら、ついでに「そのVCDやDVDは正版ですか、盗版(海賊版)ですか?」という質問も設けて欲しかったわ。
きっと答えは・・・・(以下自粛)。

それはともかく、やっぱり「おうちで映画」が主流なんですね、中国でも。
「2004年1年間で映画館に行った回数を聞いたところ、全体平均で「0回」が32%程度、「1-3回」が43%程度となっている」ですって。

横着なあっしもつい「おうちで映画」になりがちなんですけど、映画館がおうちのすぐそばにあった子供時代を過ごしていますので、やっぱり映画は映画館で観るのが本道だと思っております。
お若い方には評判の悪い有楽町スバル座も、あっしにとっては小学生の頃からの思い出のつまった懐かしい映画館で、今でもここに行く時はなんとなくわくわくします(日比谷映画街もすっかり変っちゃったしね)。

ささっ、皆さま、映画館へ行きましょう。

おかげさまで1周年

〔しようもない日常〕

おかげさまで、ブログを開設してちょうど1年が経ちました。
いつもへタレな記事にお付き合い下さり、ありがとうございます。
もともと、旧ブログの方は全く個人的な「橘ますみたん備忘録」として書き始めたものだったのですが、気付いたら、いつの間にやら中華ブログに変貌、先日7万ヒットを達成しまして、いやはや、望外の喜びであります。
また、旧ブログの方にも、いまだに素敵な検索ワード(これとかこれ。海外からは こんな方も)でお越しになるお客様がいらっしゃるため、しばらくは放置プレイに徹していこうと思っております。

今後とも、メインサイトともどもよろしくお願いいたしますです、はい。

付記:中国のASOSファンサイトからなぜか旧ブログにアクセスがあるので、なんでかなあと思っていたら、日本のファンサイトからこの記事に直リンはられてました。よく見つけるもんだ。

たく と ひらき

〔とほほ事件簿〕

山崎拓の“同姓同名”が出馬か

12日告示の衆院福岡2区補選(24日投開票)に立候補する山崎拓(やまさき・たく)首相補佐官(68)と同じ名前の男性が出馬の準備を進めていることが4日、分かった。自営業の「山崎拓(やまさき・ひらき)」氏(63)で、関係者が立候補予定者の事前説明会に出席した。仮に「第2の山拓」氏が出馬した場合、山崎拓票が二分される可能性がある。「落選なら引退」と背水の陣で臨む首相補佐官に、思わぬ強敵が出現した・・・・

地元選挙民の皆さんには申し訳ありませんが、やっぱりこれ、笑っちゃいますよ。
さすがに元愛人という方の出馬はないようですけど、ここまでくると、もう・・・・。

ちなみに、タマタクとかヤマタフって書いた場合にはどうなるんでしょ?

さあ、どうなるヤマタク!

2005年4月4日月曜日

今度の土曜日

〔ちょっとお耳に〕

上映情報です。
今度の土曜日(9日)午後5時から、京橋のフィルムセンターにて『狼火は上海に揚る』の上映があります。
大映と中華電影の合作映画です。

皆さま、ぜひ足をお運び下さい。

付記:明日は花粉飛びまくりだそうな。うへっ!

2005年4月3日日曜日

異常性愛記録 ハレンチ

〔橘ますみ〕

1969年、東映京都。石井輝男監督。橘ますみ、吉田輝雄、若杉英二主演。

以前もお知らせしたとおり、石井輝男監督の「異常性愛路線」映画にあって、これまで唯一再映もテレビ放映もされなかった幻の作品
このたび、リクエストが実り、めでたく東映チャンネルで放映されることと相成りました。

で、観ました。

シナリオは既に読んでいましたが、実際に観てみたら、なんとこれ、

石井輝男版・だめんずうぉ~か~

な映画でした。

なにしろ、若杉英二の変態演技があまりに凄いものだから、橘ますみたんがどんなに酷い目に遭っていても、なんだか笑えてしまい・・・・。

ごめんよ、ますみたん。

特に、「ノン子(ますみたんの役名)としかセックスできへん」とか言ってたくせに別の女と関係、性病を貰ってそれをますみたんに移しちゃった若杉英二が、ますみたんからそのことを問い詰められると、叱られた子供のようにうなだれて、

だって、金髪やったから。

と、言い訳する場面では、夜中に1人で大笑いしてしまいました(深夜の放映だったの)。

また、ますみたんに冷たくされてやけくそになった若杉英二が、神戸・福原のゲイ専用ソープランド(そんなんあるんか?)で踊り狂いながら好みの男の子を物色するくだり(青江のママ登場!)では不思議な高揚感が漂っていて、けっこう気に入ってしまいました。
オカマとSMする場面もすごかったけど。

前にも書いた「カツラずり落ちギャグ」は、演じていたのが簑和田良太だったため、爆笑度が3倍増しに。
ただし、南利明や由利徹は実際の作品には出ておらず(カルーセル麻紀も同様)、『石井輝男映画魂』にあるキャストとはかなりの異同がありました。
この2人が出ていたら、さらに爆笑度アップだったかも。

それから、いつもやり過ぎの小池朝雄がここではますみたんを見守るバーの常連さん役で、一歩引いた演技を見せていました。
一方、普段は傍観者の吉田輝雄は、今回はますみたんを救い出す白馬の騎士役。

橘ますみたんは、着物のまま浴槽に浸けられたり、トイレで用を足しているところを覗かれたり、さんざんな役ですが、衣装をとっかえひっかえして登場するので、とっても可愛かったです。

ところでこの映画、公開当初はSM映画の一種として受け止められていたようで、『奇譚クラブ』1969年6月号には、ペンネーム・麻曽比須人(「仏恥義理」系の当て字なれど、読みが・・・・)さんの「『ハレンチ』評」なる文章が掲載されており、そこには、

先日、東映の『異常性愛記録 ハレンチ』を見たが、M的傾向を期待していた私には、全く期待はずれであった・・・・

なんていう評がありました。
もちろん、今観ればこれがSM映画ではないことは明白でして、そう考えてみると、早すぎるだめんず映画だったのですね。

次は映画館で観たいです。

付記:現実の時間の経過の中に回想場面があちこちで挿入されるという構成のため、正確な時系列がややわかりにくいという難点がありました。
そういや、林・エロ将軍・真一郎(『新隠密剣士DVD-BOX』好評発売中!)の情けないブリーフ姿も登場。蔡明亮が喜びそうだわ。

(於:東映チャンネル)

2005年4月2日土曜日

六義園の枝垂桜

〔しようもない日常〕

いよいよお花見シーズン到来です。
ちょこっと地下鉄に乗って、六義園の枝垂桜を見に行ってきました。



ひょえー。こうしてみると迫力ありますな。ビルが邪魔だけど。



こちら接写の図。薄紅かしらん。



こちらお庭。大名庭園ざます。
1961年の日本・香港合作映画『香港の夜』で、生き別れになった生母(小暮実千代)と日本で再会した尤敏が、その後、司葉子、宝田明等と共に日本庭園を散策する、その場面で登場するのが、実はここ六義園なのであります。
44年前、尤敏が歩いたであろう玉砂利(ただの砂利だったかも)の道をあっしも歩き、感無量でありましたわ。

六義園の桜、枝垂桜は今が見ごろですが、染井吉野や山桜はまだまだですので、来週末あたりに行っても十分楽しめると思います。
ただし、ドンチャン騒ぎは厳禁ですので、くれぐれもご注意下さい。

2005年4月1日金曜日

戦後最初の香港ロケ映画

〔えいが〕

ほんとはメインサイトの方でアップしたいのですが、詳しいあらすじを書くのが面倒でそのままになっているため、こちらにてちょこっと作品の概要だけでもまとめておきます。

今でこそ、香港は週末に気軽に行ける観光地になっていますが、戦後、海外旅行が自由化されるまではおいそれと行くことなどできない「憧れの異国」でありまして、そんな異国にカメラを持ち込んでロケーションを行い、それ(ロケ)を売り物にした映画も数多く作られたのでありました。
そして、その嚆矢となったのが1955年の松竹作品『亡命記』(野村芳太郎監督)です。

おおまかな内容を説明すると、中国人留学生・顔紹昌(佐田啓二)と結婚した看護婦・左千子(岸恵子)が、夫の故郷である中国・南京に渡り、子供にも恵まれて幸せな生活を送りますが、顔が汪兆銘政権に協力したことから戦後漢奸の容疑をかけられ、重慶政府から追われる身となってしまいます。
顔は一足先に妻子を日本へ返し、妻子が待つ神戸への逃避行を開始します。
南京から上海、そして運良く日本へ辿り着いた顔でしたが、再会した左千子は重い肺病に侵されていました・・・・(まだまだ続く)というもので、香港でロケーションを行いながら、映画の中ではそこはあくまでも南京と上海になっている、ちょっと不思議な映画です。

このとき撮影協力を行ったのが、電懋〈キャセイ〉の前身である国際(資金面での協力は、邵逸夫〔ランラン・ショウ〕が行ったそうです)。
キャストも、佐田啓二の父親役に陳又新が扮した他、顔家のアマ役で秦沛3兄弟の母・紅薇が出演していますし、わたくしが観た範囲では、この他にも国府軍兵士役や、佐田啓二が逃亡の途中に立ち寄る食堂の主人役も香港側の俳優が演じていました。

こうして完成した作品は1955年5月に公開された後、第2回アジア映画祭(現・アジア太平洋映画祭)に出品され、岸恵子が主演女優賞を受賞しましたが、本作と同時期に香港ロケを行い、6月に公開されたのが松竹と国際の合作映画『東京-香港 蜜月旅行』(野村芳太郎監督)です。
こちらの方には前記2人の香港俳優の他、メイン・キャストに当時のトップ・スターであった林黛と厳俊が加わっています。
この映画(『東京~』)では『亡命記』と異なり、香港は香港としてきちんと登場、スターフェリーやピークトラム、タイガーバームガーデン等で撮影を行っているようですが、残念ながら再上映の機会がないため未見のままです。

いつかどこかで上映してくれないものでしょうか。

付記:『亡命記』に佐田&岸の娘役で出ていたシリヤ・ポール(泣かせる名演)は、後のオリーブ(パンチ・ガールね)ことシリア・ポールらしいっす。でも、中国人と日本人のハーフが、インド系って・・・・。
『東京~』の国内撮影のさいには、国際作品『菊子姑娘』等の日本ロケが同時進行で行われ、松竹が撮影協力をしたそうです。

「我慢しろ」と言われれば

〔しようもない日常〕

医者、行ってきました。
アレルギー検査の結果によると「中程度の花粉症」らしいのですが、ここ数日ふつーに鼻炎の薬を飲んでも具合が悪いので、その旨をお医者さんに訴えたところ、「どうしても辛い時に飲む強力な薬」というのを出してくれました。
で、こらえ性のないわたくしは、帰宅後早速その薬を飲んでしまいました。
おかげで、今は比較的調子がいいです。

ところで、「どうしても辛い」というと思い出すのが、3年前の今頃の出来事。
ある晩、身体が飲むもの食べるもの全てを受け付けない状態になってしまい(ようするに、全部戻しちゃうのね)、腹痛もひどかったため、「これは救急車を呼ぶしかないな」と思ったものの、まずは以前に胆嚢摘出手術を受けた病院(K沢公園そばにある旧国立病院)の急患で診てもらえないかと考え、そちらへ電話してみました。

すると、当直らしき若い女性医師が電話に出て、

どうしても、我慢できませんか?

と、面倒くさそうにわたくしに問いかけてきます。

本来ならば、ここで「我慢できませーん!苦しいです!」と答えるべきなのでしょうが(実際苦しくて仕方がなかったのです)、間抜けなわたくしは、

が・・・・我慢しろと言われれば、我慢できなくもありません。

と答えてしまい、

あ、そうですか。じゃ、我慢してください。

と、あっさり電話を切られてしまったのでありましたよ。

結局、その後すぐに救急車を呼んで、G反田にある電話会社の病院で診てもらえたのですが、レントゲン写真を見た当直の先生が「腸閉塞の疑いあり」なんて言い出して、いやはや、酷い目に遭いましたです。

・・・・って、あらら、今日は「戦後初の香港ロケ映画」について書く予定だったのに、なんだかつまらない病気話になってしまいました。
本題はまた後ほど。