2005年1月29日土曜日

56年

〔ちょっとお耳に〕

中国機、分断後初めて台湾へ…北京は祝賀式、台湾冷静

春節(旧正月=2月9日)で帰省する台湾人ビジネスマンらを乗せた中国のチャーター機が29日午前、台湾に乗り入れた。1949年の中台分断後、ハイジャック事件以外で中国旅客機が台湾に着陸したのは初めて。直行便を「1つの中国」の宣伝材料にしたい中国側の意気込みはすさまじい。台湾側では、「あくまでもビジネス」とのとらえ方が強い・・・・

中国語情報は、こちらこちら

やっぱり、今日一番のニュースはこれになるんでしょうか。
NHK夜のニュースでは、トップ項目でした。

その一方で、今日はこんなこともありました。

厳戒下、趙紫陽氏の葬儀…会場周辺で腐敗反対の抗議も

今月17日に85歳で死去した中国の趙紫陽・元共産党総書記の葬儀が29日午前、厳戒態勢の下、北京市西郊外の八宝山革命公墓で行われた。
同日、葬儀について報じた国営新華社通信は、趙氏の評価について、「改革・開放前期に、党と国民の事業に有益な貢献を行った」とした上で、「1989年の政治騒動(天安門事件)で重大な誤りを犯した」と断じた・・・・

いつになったら、名誉回復が叶うのでしょう。

さて、旧正月も近いので、というわけではないのですが、あっしも明日からちょっくら出かけてきます。
帰ったら、またお会いしましょう。

冬ソナ弁当

〔これでも食らえ!〕

駅弁にも韓流…焼肉で入れて「冬ソナ弁当」

ついに駅弁にも「冬ソナ」が-。JR東日本のグループ会社「日本レストランエンタプライズ」(東京都港区)は来月1日から、韓国風焼き肉などを盛り込んだ駅弁「冬のソナタ弁当」(1000円)を発売する・・・・

「冬ソナ弁当は韓国風のり巻きや焼き肉、お好み焼きなど9品で構成」って、ようするに韓国料理のお弁当ってことでしょ?
それで冬ソナになっちゃうのか。
じゃ、次はキムチ餡(どんな餡?)入りの冬ソナ饅頭なんてどうでしょ?
おやきみたいでおいしいかもよ。

2005年1月28日金曜日

生命(いのち) 希望の贈り物

〔えいが〕




2003年、台湾(全景)。呉乙峰監督。

明日からポレポレ東中野にて上映のドキュメンタリー
1999年の台湾大地震で肉親を失った人々のその後を追うことにより、生きるとは何か、生命とは何か、その意味を問いかける映画です。
当方、去る14日に紀伊国屋サザンシアターで行われた新潟中越地震チャリティー試写会にて鑑賞いたしましたが、より多くの方々に観ていただきたい作品です。
皆さまも、ぜひ。

公式サイト

2005年1月27日木曜日

赤忍者は「あかにんじゃ」と読みます

〔とほほ事件簿〕

赤十字は「あかじゅうじ」 小学生の漢字読み書き調査

小学2年生の4人に1人は「犬」を「☆」と書き、「赤十字」は5年生の半数近くが「あかじゅうじ」と読む。文部科学省所管の財団法人、総合初等教育研究所(本部・岐阜県)が、27日発表した小学生の漢字の読み書き習得状況調査でこんな結果が出た・・・・

注:☆印は、犬の横棒の右下に点を付けるという新字(?)だそうです。

「あかじゅうじ」ねえ・・・・。
じゃ、中国語表記の「紅十字」は、「くれないじゅうじ」か。
秘密結社だな、それじゃ。

あ、でも、そういや、紅天女なんてのもあったな。
「べにてんおんな」?

テレビのニュースでは、この他にも「田園→電園」だの「問屋→豚屋」だのといったナイス(死語)な誤記を取り上げていました。

いいなあ、「電園」。
分け入ったとたんに感電死。
まさしく「電園の憂鬱」だよ。

ちなみに、いにしえ、坂上二郎&車だん吉がやっていたコント・赤忍者は、「あかにんじゃ」と読みます。
念のため。

2005年1月26日水曜日

まじっすか?

〔ちょっとお耳に〕

ようやく身体の調子がよくなってきたと思ったら、今日の寒さでまた絶不調に。
でも、日曜からは楽しみにしていた香港行き。
がんばります。

王菲、李亜鵬:4月3日ついにゴールインか

王菲(フェイ・ウォン)と李亜鵬(リー・ヤーポン)の結婚説について、様々な情報が飛び交っている。リー・ヤーポンの友人が明かした情報によると、2人は今年4月3日に陝西(せんせい)省・西安(せいあん)市で挙式を行なうという。(中略)
その友人によると、2人は本来4月1日に式を挙げる予定だったが、この日は酉年のフェイ・ウォンと相性が悪かったため、3日に変更したといういきさつ・・・・

中国語情報は、こちら

なるほど、エイプリル・フールは外したというわけね(違うってば!)。
『東方新地』(香港の雑誌)が最初に報道したらしいので、先ほどサイトにアクセスしてみましたが、できませんでした。

がちょーん。

ま、その日になればほんとかウソかわかるでしょう。

2005年1月25日火曜日

みえでーす!

〔ほん〕

香港の週刊誌『明報周刊』創刊号(1968年11月27日)の表紙。

あれ?どこぞで見たよなおなごの姿が。

そうです、あの「みえさん」です。
あ、といっても、この「ミエさん」ではありませんよ、女優の「浜美枝さん」です。

見出しに「香港のジェームズ・ボンドの活動」とあるところから推測すると、どうやらこの時期に香港で『007は2度死ぬ』が上映された、その縁でボンドガールの彼女が表紙モデルに起用されたもののようです。
そういやあの映画、ボンドが香港で殺されちゃうんでしたっけ(ほんとは生きてたけど)。

ちなみに、1998年に出た創刊30周年紀念号では、浜美枝さんは「氏名不詳の日本女性」と化していました。

きちんと調べてから書いてね。

2005年1月24日月曜日

港台まんじゅう合戦

〔これでも食らえ!〕

先月から今月にかけて、香港と台湾のお菓子を食す機会に恵まれました。
というわけで、本日はパイ生地の中にあんこと塩漬け卵の黄身が入った同種のお菓子の港台食べ比べをお届けしたいと思います。

 

こちら、香港代表。奇華餅家の「細蛋黄蓮酥」でございます。
焼き目はほんのり薄茶色。











断面図。
パイ生地は薄く、あんこたっぷりの中に卵の黄身が鎮座ましましています。








こちら、台湾代表。李製餅家の「蛋黄酥」でございます。
紅豆ヴァージョン。
焼き目は、やや濃い目の茶色。












断面図。
パイ生地はやや厚目、あんこ少な目・黄身大きめです。







こちら、李製餅家の緑豆ヴァージョン。
やっぱり焼き目は濃いですね。














断面図。
パイ生地厚目ですが、あんこはこちらの方が多いんでしょうか、紅豆に比べると。



気になるお味の方ですが、香港代表・奇華餅家の方が、濃厚風味でした。
こっくりとコクがある、そんなボリューム満点のお菓子をお求めの貴兄は、ぜひ香港代表をどうぞ。
一方、見た目よりも比較的淡白でサクサク風味満点な台湾代表・李製餅家は、体脂肪が気になる貴方におすすめいたします。

えっ?あっしですか?

あっしは・・・・えーっと・・・・、

両方おいしかったです!!!

2005年1月23日日曜日

日本娃娃はいづこへ

〔ちょっとお耳に〕

『功夫』:興業収入ついに『LOVERS』の包囲突破

周星馳(チャウ・シンチー)が主演兼監督を務める映画『功夫(邦題:カンフー・ハッスル)』が、興業収入でついに『十面埋伏(邦題:LOVERS)』を超えた・・・・

元ネタは、こちら

中国大陸での興行収入の話です。

気になるのが、

早くも話題沸騰の続編『カンフー・ハッスル2』について、チャウ・シンチーは、「シナリオを構想中。キャストはまだ検討していないが、ヒロインは第1作同様、黄聖依(ホァン・シェンイー)。出演シーンも1作目より増えるだろう」と語った。

というくだり。

先だって、来日した際には「日本でロケし、日本の武術も取り入れたい。できればカンフーのできる日本の女優さんにも登場してもらいたい」なんておっしゃってましたが、何のこたあない、やっぱりリップサービスだったのね。

ざんねんでした。

愛奴新傳 (Lust For Of A Chinese Courtsan)

〔えいが〕




1984年、香港(邵氏)。楚原監督。余安安、胡冠珍、張國柱、萬梓良主演。

エロティック・ハウス 愛奴』日本版DVD発売記念!ということで、1984年に同じ楚原監督が自らリメイクした作品『愛奴新傳』をご紹介。

しかし、リメイクとは言いながら、こちらでは愛奴の殺人容疑を捜査するお役人(萬梓良〔アレックス・マン〕)が、愛奴の初恋の人という設定になっていたり、オリジナルではほんのちょっとしか出てこなかった娼館の女将・春姨(余安安)とその愛人(張國柱)との関係が詳しく描かれていたり、オチが違ったりと、かなりの相違点が見られます。
また、愛奴が復讐する相手も、自分を陵辱したエロじじいたちではなく(2人ほど不可抗力で殺しちゃうけど)、春姨への一極集中になっております。

でもこの春姨、愛奴と同じように貧しい生活の中で無理やり娼婦にさせられたという出自の持ち主で、けっこう愛奴にはよくしてやっているので、正直なところ「なんでそこまでやるかなあ」と思いましたです。
「春姨を死に追いやること=過去の自分との決別」を象徴してるのかなあとも考えましたが、そこまで深く考えて観るような映画でもないしなあ。
そもそも愛奴がそこまで冷酷な女になった直接のきっかけは、初恋の人であるお役人の冷たい仕打ちにあったのですから、それなら萬さんに復讐すりゃあいいのに。
「どんな金銀財宝を手に入れたとしても、女にとって最も重要なものは愛よ!」と愛奴に正論吐かれたあげくに死に追いやられ、財産みんな愛奴に盗られちゃう春姨って、なんだか浮かばれませんわ。

気になるエロ場面も、オリジナルに比べれば「あんなことも、こんなことも」しちゃったりして、かなり大胆ではありますが、「絶対に胸だけは見せません」という「NO!露點」の姿勢を貫き通してがっちりガードしているため、言い方は酷いですけれど、「メインディッシュのないフルコース」を食べさせられているような気がいたしました。
唯一、張震パパ(張國柱)の脱ぎっぷりのよさ(お尻丸出し)だけが、印象に残りましたです。

B級エロ時代劇として見ても、ちょっときつい出来かも知れません。


こちら、南極Z号、もとい、余安安(ユィー・アンアン)。春姨役です。發哥迷にはおなじみの方ですね。


こちら 、胡冠珍(フー・クアンチェン)。愛奴役です。台湾から来た女優さん。台湾では文芸映画のヒロインとして活躍するも、香港ではこんなことに・・・・。
同時期に香港に渡った胡慧中(シベール・フー。2人セットで「台大二胡」と呼ばれました←2人とも台湾大学出身のため)は、その後アクション女優として大成しましたが、彼女はあまり成功せずに終わったようです。
結婚・引退後はビジネス界に転身、現在ではこちらの会社の社長さんです。
主役の2人は、オリジナル(貝蒂〔ベイティー〕、何莉莉〔リリー・ホー〕)と比べると、残念ながら小粒感が否めません。


張國柱(チャン・クオチュー)。春姨の愛人・小葉役。張震のパパです。



元華(ユン・ワー)。武術指導も担当していましたが、画面では、あっさり死亡。

この他、曹達華(チョウ・ダッワー)もちょこっと出ていたものの、愛奴に夜這いかけて刺されるすけべ爺さん役だったため、かなりがっかり。ああ、「如来神掌」が・・・・。

付記:本作で萬さんがやっているお役人の役名が「凌雲(リン・ユン)」。それって、1960年代後半から70年代にかけて活躍した邵氏の看板スターの名前じゃん!
楚原監督と言えば、『月夜の願い』での偉仔の役名に(楚原〔チョー・ユン〕が)使われていたけど、監督自身もそういうネーミングセンスの持ち主だったのね。なっとく。

2005年1月22日土曜日

気になる本

〔ほん〕




同じ釜の飯 ナショナル炊飯器は人口680万の香港でなぜ800万台売れたか
中野 嘉子・王 向華 著 平凡社 1470円(税込)

昨日の新聞広告で発見、先ほど注文を入れました。
詳しい紹介文を下記に引用しておきます。

内容紹介
松下幸之助に信頼され、口約束で海外代理店を任されて半世紀。返品ゼロを貫き、人口680万人の香港で炊飯器800万台を捌いた一華商の発想とは。中国ビジネスはパートナーで決まる!

著者略歴
中野 嘉子
香港大学日本研究学科助教授。1964年、神奈川県生まれ。米国ジョージタウン大学Ph.D.。専門は異文化間のコミュニケーション、大衆文化のグローバル化。ワシントンD.C.で10年暮らす間に、TVドキュメンタリーのリサーチャーを経験。60年安保やキューバ危機の当事者から話を聞くうちに、生きた歴史を聞くおもしろさに目覚める。1997年より香港在住。1999年度安倍フェロー、2003年度アジアリーダーシップフェロー。

王 向華
香港大学日本研究学科副教授。1963年、香港生まれ。英国オックスフォード大学博士。専門は社会人類学。九龍の公共団地で育ち、朝早くから廊下で勉強。大学院時代には、日本の会社を人類学の視点で描くため、2年間香港の日系スーパーで店員になり、フィールドワークをしていた。2001年、国立民族学博物館客員助教授。

いやはや、ご両人とも華麗なる経歴ですね。

でも、かつての香港における日本製品の成功例を、即中国大陸でのビジネスモデルに結びつけちゃおうというこの版元の紹介文には、なんだか強引な印象も受けます。

とりあえず、読んだらまた感想でも書きますです。

健さん

〔ちょっとお耳に〕




張藝謀監督&健さんの新作『千里走単騎』。
雲南での撮影を終え、春節後に日本での撮影に入る模様です。

2005年1月21日金曜日

穴場あらし

〔えいが〕

1971年、大映京都。太田昭和監督。八並映子、川崎あかね、園かおる主演。

大映最末期の1本
イケてる3人娘と彼女たちを追う金持ち息子と警官、これに温泉街のやくざが絡むロードムービー。
と書くと、なんだかすごく楽しそうですが、これがあんまり楽しくないのですよ。
いちおう、全編にベタなギャグをちりばめてバカ映画を目指してはいるものの、なぜか爽快感が足りないんですわ。
お色気も中途半端ですし。
なにより、ギャルのレベルが・・・・(以下自粛)。

いい子、連れてきてよ!

ところで、「温泉街を舞台に、お色気攻勢でがっぽり儲けろ」という展開は、東映の「温泉芸者」シリーズをかなり意識している模様。
東映のシリーズ第1作『温泉あんま芸者』が製作されたさい、「わが社(大映)の作品(『温泉あんま』)がパクられた!」と地団駄踏んだ大映ですから、本来ならば本家本元の意地を見せるべきなのでしょうが、「逆パクリ」と言われるのを恐れたのか、肝心のギャル入浴シーンがない(オヤジが露天風呂に入っている場面はありますけど)という異色(?)の作品に仕上がっていました。

また、劇中に登場する温泉(雄琴、有馬、城崎)のうち、雄琴は別のお風呂でも有名なはずなのに、そのあたりには一切触れていないのも、なんだか解せませんでした。
「まずはそっちで一儲け」とか考えそうなもんですけど。
それとも、まだ別のお風呂で有名になる前だったんでしょうか?

追記:雄琴に別のお風呂第1号店ができたのは、1971年2月6日のこと。この映画の公開が同年10月ですから、すでに盛業中だったようです。

ギャルと温泉街のやくざとの諍いも、なんだか迫力なし。
「ギャルたちが地元やくざの断り無しに非合法ビジネスを始めてぼろ儲け、それに腹を立てたやくざとの間にお色気抗争が勃発!」という正攻法のストーリーの方が、無難だと思うのですが。
それをすると、『温泉ポン引女中』みたいになっちゃうからやっぱり避けたということなのかしらん?

温泉スッポン芸者』よりも早く城崎温泉が出てきたのには「ふーん」とそこそこ感心しましたが、映画の面白さでいったら、やっぱり『温泉スッポン芸者』の方がずっと上ですしねえ。

もっともっとバカになってほしかったです、はい。

(於:日本映画専門チャンネル)

2005年1月20日木曜日

『温泉あんま芸者』のお写真

〔橘ますみ〕

ねぎ湿布と生姜湯で風邪と戦っています。

さて、お久しぶりの橘ますみたんネタ。
先日購入した『温泉あんま芸者』のスチールを、ちょこっとだけご紹介。


本編にはないですね、こんな場面。
撮るだけ撮って、ボツになったんでしょうか。
ますみたんの表情が、なんだかあやしいです。


吉岡先生(吉田輝雄)に失恋してやけくそになったお千代ちゃん(ますみたん)、踊り狂うの図。

三原葉子たん、『埴生の宿』を歌うの図。このエピソードは、泣かせます。

今日は一日寝てましたが、近所の耳鼻科は休診。
内科よりも耳鼻科のくれるクスリの方が効くので、明日、耳鼻科へ行ってきます。

こ、これはいったい・・・・

〔ちょっとお耳に〕



『さゆり』のお写真。
何を踊っているんでしょ?
危ないにおいがぷんぷんぷん。

2005年1月19日水曜日

のりピーといっしょ

〔ちょっとお耳に〕

風邪引きました。
喉が痛いです。
早めに寝ます。
皆さまもおだいじに。

李連傑:映画界復帰!酒井法子とコラボレーション

インド洋津波で被災した李連傑(ジェット・リー)が、映画界に戻ってくる。出演が予定されているのは、『霍元甲』と『龍城殱覇』の映画2本。そのうち、『霍元甲』では、中国全土で不動の人気を誇る酒井法子と共演する見通し。3月にクランクイン・・・・

中国語情報は、こちらこちら

ほんとかい?のりピー。
ひそかに北京語も特訓中らしいけど・・・・。
今のところ、オフィシャルサイトには何の記載もありません。

個人的には、それよりももう1本の『龍城殱覇』の方が気になるんだけどね。

子怡ちゃん、やっぱり英国アカデミー賞にノミネート

〔ちょっとお耳に〕

先ほど酔っ払って帰宅しました。
その件は、また後ほど。

さて、帰ってきたらこんなニュースが。

 章子怡:英アカデミー「BAFTA賞」ノミネート

2004年、中国全土だけでなく、日本や北米でも飛躍的な成長を遂げた章子怡(チャン・ツィイー)が、英国のアカデミー賞に当たる「BAFTA賞」の最優秀女優賞にノミネートされている・・・・

中国語情報は、こちら(英語情報は、こちら)。

おお、最終ノミネートに残りましたか。
大したもんだ。
しかも、子怡ちゃん憧れ(らしい)のシャーリーズ・セロンと一緒のノミネート。
がんばってちょーよ。

ついでと言ってはなんですが、「香港電影評論学会の主演女優賞を受賞」という嬉しいニュースもありました(こちらもどうぞ)。
『2046』の子怡ちゃん、ほんとによかったからねえ。
『マクダル パイナップルパン王子(麥兜 菠蘿油王子)』が作品賞というのも、オバサン的には喜ばしい限り。

というわけで、おやすみなさい。

付記:こんなネタもありました。

2005年1月17日月曜日

いらっさいませ

〔ちょっとお耳に〕

というわけで、引っ越してきました。
今後とも、よろしくお願いいたします。
今度のおうちはJavaスクリプトも使えるので、ペットを放し飼いにしてあります。

ご挨拶のしるしに、コネタを。

『LOVERS』:残念!Gグローブ賞「落選」

アカデミー賞の前哨戦とされる「第62回ゴールデングローブ賞」の受賞結果が、日本時間17日に発表された。外国語映画賞にノミネートされて、ネット投票でも有力候補とされてきた『十面埋伏(邦題:LOVERS)』は、受賞を逃した・・・・

中国語情報は、こちらこちら

この記事の「残念!」っていうのは、やっぱり波田陽区を意識してるんでしょうか。

それこそ、残念!

・・・・ま、それはいいとして、「下馬評高し」の情報とは裏腹に落選しちゃいましたね、『LOVERS』。
テレビのニュースでは、

金城武さん主演の『LOVERS』

と、必ず「金城武」の名前がくっ付いていました。

なんとかして日本と関連付けようとするのは、日本のメディアの悪い癖ざます。

あっしなんざ、あの映画は「子怡ちゃん『けんかをやめて』ムービー」だと思っていたので、「金城武さん主演」なんて認識、これっぽっちも・・・・(以下自粛)。

あ、そうそう、子怡ちゃんは、プレゼンターどころか授賞式自体、欠席したみたいです、はい。

ママもこれならOKさ!

〔とほほ事件簿〕

台湾の宿泊施設でコンドーム常備義務化…エイズ予防で

15日付台湾各紙によると、台湾の立法院(国会)は14日、ホテルや旅館などの宿泊施設にコンドームの常備を義務付ける「エイズ予防条例改正案」を可決した。エイズ感染の拡大防止が狙いで、違反した業者には最高15万台湾元(約48万円)の罰金が科される。行政院(内閣)衛生署は「コンドーム使用はエイズ予防の最も有効な方法。宿泊施設ではコンドームのニーズが高く、業者に提供義務を負わせる立法措置が必要と判断した」と説明した。

現地報道は、こちら

16日付『サンスポ』の報道。
この他、中国大陸及び香港・澳門の住民が台湾に3ヶ月以上滞在する場合には、エイズ検査を受けるか、3ヶ月以内に受けたエイズ検査の結果を提出しなければならない模様。

一見とんでもない法律のようですが、背景には大陸におけるエイズ患者の急増という深刻な問題があるみたい。
SARSで痛い目見てますから、今度は水際で阻止しようってところかも知れませんね。

でも、日本のスケベオヤジが喜びそうだな。

「おっ!部屋についてるのか!」

とか言って。

また新しい法律が必要になるかも。

2005年1月15日土曜日

花田錯 (The Bride Napping)

〔えいが〕



1962年、香港(邵氏)。厳俊監督。樂蒂、丁寧、張仲文主演。

胡金銓(キン・フー)が脚本を、柿田勇が撮影を担当した、黄梅調映画
北宋の時代。互いに一目惚れした劉月英(丁寧)と卞済(喬荘)が、すったもんだの末晴れて結ばれるまでを描いたコメディーで、同名の京劇(そのルーツは『水滸伝』)を典拠としています。
ちなみに、許冠傑(サミュエル・ホイ)と張國榮(レスリー・チャン)の旧正月映画『恋はマジック(花田囍事)』も、京劇『花田錯』を元にした作品です。

本作の見どころは、月英に横恋慕した小覇王こと周通(朱牧)が、月英をさらいに屋敷へ押しかけると、月英の下女・春蘭(樂蒂)が機転を利かせて卞済に女装をさせ、卞済が身替りになって連行されるという「女装」と、さらわれてきた月英実は卞済に同情した周通の妹・玉楼(張仲文)が彼のために一肌脱ぎ、卞済に化けて皆を騙すという「男装」にあります。
つまりは中国版「とりかへばや」的な趣向で、ストーリー的には大変愉快ながら、はっきり言って喬荘も張仲文もすぐにばれそうな見た目で、あまり嵌まっているとは言えません。
それでも劇中ではみんな気が付かないので、却ってそのことで笑ってしまいました。

それから、典雅な美女である樂蒂が、本作ではお茶目でおきゃんな下女を演じていたのが、個人的には楽しかったです。
樂蒂はこの後の『萬花迎春』でもおきゃんなキャラでしたが、それよりもこちらの方がよかったように思います。

なお、原作の京劇では主人公2人のロマンスの他、春蘭と玉楼も卞済の夫人になるという「みんなまとめて面倒見たよ」状態になるらしいのですが、さすがにそれはちとまずいと感じたのか、ここでは一夫一婦制できれいにまとめてありました。

女装と男装にやや無理があること、ややテンポがゆるく、立ち回りの動きも鈍いこと等、難点もありますが、時代劇ミュージカルとして安心して観られる作品といえましょう。

柿田勇のカメラも、シネスコ画面ならではのものがあり、一度大きな画面で観てみたいものだと思いました。


丁寧(ティン・ニン)。劉月英役。私生活では、邵氏の御曹司と結婚した玉の輿女優です。

張仲文(チャン・チョンウェン)。セクシー女優の草分け的存在。エヴァ・ガードナー系の女優さんだと思います。本作では、男勝りな美女を演じていました。

2005年1月13日木曜日

シンガポールの夜は更けて

〔えいが〕

1967年、松竹。市村泰一監督。橋幸夫、由美かおる主演。

金子信雄の悪役に藤村有弘のなぞの中国人が登場する、「遅れてきた日活無国籍アクション」みたいな橋幸夫の歌謡映画

当時まだまだ華人の反日感情が強かったであろうシンガポールでロケをしているにもかかわらず、橋幸夫に先の大戦のことで罵声を浴びせるのはマレー人で、華人はひたすら親日的というねじれた設定になっています。
実際には、大戦中、マレー人には比較的優遇政策がとられたのに対して、華人に対しては中国と交戦中だったこともあり、かなりの迫害が行われたといいますから、本来ならば橋幸夫に罵声を浴びせるのは華人にすべきだったでしょう。
それをあえて逆転させているのは、華人メインなら日本人の役者にその役を振り当てることができるけれど、マレー人だとそれができない、なんていう物理的な理由があったのかもしれませんし、あるいは、ロケに協力しているのがおそらくは華人企業の邵氏(ショウ・ブラザーズ)だったせいもあるのかもしれません。
いずれにしても、あまり深い理由はなかったように見受けられます。

さて、先ほど「遅れてきた日活無国籍アクション」みたいと書きましたが、それ以外にも、シンガポールにいる腹違いの妹の消息を探すという筋は『星のフラメンコ』(1966年)みたいですし、互いに思いを寄せながらも国籍の違いが壁となって立ちはだかるという主人公2人の恋は『香港の夜』(1961年)みたいで、なんだかパッチワークを見ているようでした。

この腹違いの妹も、橋幸夫の父親が戦時中にシンガポールで華人女性と恋に落ち、もうけた子供ということになっていて、日本兵と華人女性の恋なんて、どうみてもかなりハイリスクだったんじゃないかなあと案じてしまいました。
下手すりゃ「漢奸」でしょう。

菅原文太と藤岡弘の華人役という、一見おいしそうなキャスティングも、案外普通でつまらなかったです。
あ、そうそう、ロミ山田演じる今様からゆきさんは、なんとなく『ならず者』(1964年)の南田洋子を連想させました(どのみち借り物のネタだな、やっぱり)。

あっちこっちいろんなところからネタを借りてきて、なんだか消化不良に終わってしまった、そんな映画でございました。

付記:途中、『恋をするなら』にのって海沿いの道をオープンカーで突っ走る場面では、『熱帯魚』(1995年)を思い出しましたわ。