〔えいが〕
2008年、台湾。陳界仁監督。
どうも。
トド@中期中年者です。
後期高齢者であるところのうちの婆さんのわがまま三昧に疲れ果てておりました。
ボケても困るけど、言うこと聞かないのも困りますわ。
さて、まずは告知でも。
5月17日(土)から23日(金)まで吉祥寺のバウスシアターで開催される「爆音映画祭」にて、『花様年華』が上映されます。
「爆音映画祭」とは「通常の映画用の音響セッティングではなく、音楽ライヴ用の音響セッティングをフルに使い、ボリュームも限界まで上げて、大音響の中で映画を見る・聴く試みです。一般の劇場上映では聴くことのできない迫力と、その爆音によって視覚までが変容して映画そのものも違って見えるトリップ感覚、そしてまた、大音響でなければ聞こえてこない幽かな音を聴くという、大胆かつ繊細な上映イヴェントです」(サイトより)とのことで、はてさてどんな新しい世界が広がるのか、ご興味のある方はぜひ足をお運び下さい。
ということで、本題。
「イメージフォーラム・フェスティバル2008」にて鑑賞しますた。
だだっ広いパークタワーホールに30人足らずの観客、というきわめてお寒い中での上映でおました。
公式サイトにある作品紹介から、あたしゃてっきりドキュメンタリーかと思って観に行ったんですけど、違いますたわ。
とんだ勘違いでした。
監督である陳界仁(チェン・ジエレン)は、台湾の現代美術を代表する人物らしいんですが、すいません、不肖せんきち、今回の上映で初めてその名を知りました。
映画の内容はというと・・・・。
かつて軍法局があったという廃墟の中に、原住民や外国人労働者、外国人花嫁、失業者たちの手でダンボールハウスに毛の生えたような掘っ立て小屋が運び込まれ、破れた新聞紙の余白に彼等が自分たちの身の上を書いて、今日の台湾における彼等の抑圧された状況が明らかにされていきます。
自由にものが言えなかった時代の「人権」と、まがりなりにも民主化を遂げた後の時代の「人権」とを同列に扱うことが果たして妥当かどうか、という問題はあるにせよ、漢族の原住民蔑視(というより「無視」と言った方がいいかも)は相変らずだし、大陸や東南アジアから来た花嫁も差別されているようだし、現代の台湾において全ての人々が自由と平等を享受できているか、と言えば、たしかに疑問は残ります。
でもさあ、これって日本の問題でもあるよね、うん。
とまあ、観終わってしばらく経ってから考えると「なるほどなあ」と思える作品でしたが、観ている当座はひたすら、
睡魔との闘い
ですた。
眠かったっす・・・・。
ちなみに、作品のヒントになった軍法局は、現在、「台湾人権景美園区」として一般公開中です。
せんきちも、次回台湾へ行くさいには見学してみたいと思っております。
付記:ナレーションの代わりに解説の字幕が出てくるんですけど、これがなんとスペイン語。「なんでかしらん」と思っていたら、スペインの美術館(レイナ・ソフィア国立美術館。"Museo Nacional Centro de Aret Reina Sofia")からの委託作品だったのでした。
ふーん。
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