どうも。
トド@お昼に卵かけご飯を食べてお腹を壊しましたです。
さて。
往年の名女優(月並みな表現でスマソ)若林映子が、その若き日、イタリア映画2本と西ドイツ映画1本に出演していたことはよく知られています。
このうち最もよく知られているのは、イタリア映画"Akiko"(アキコ)ですが、残念ながら日本で公開されることはなかったようです。
が。
海を隔てたお隣・台湾(台北)では、1961年10月に劇場公開されており、こんな新聞広告が残されています。
映画のタイトルであり、ヒロインの名前であるAkikoを若林映子の映子ではなく、
秋子
という、てっとり早い漢字表記にしている点はご愛敬ですが、当時、台湾ではイタリア映画も人気があったようなので(特にインテリ層)、その縁での台湾上映かしらん、と思っていたところ、こんどは1962年3月の紙面にこんな映画の広告を見つけました。
「この映画は『スージー・ウォンの世界』の
姉妹作です」云々といった惹句が躍ります。
そして男優の名前には「西德小生」とあります。
ひょっとして、これって、若林映子が出たという西ドイツ映画『遥かなる熱風』のこと?
と閃いたわたくしは、さっそく調査を開始、Imdbにある若林映子の作品リストを調べましたが、それらしき映画が見当たりません。
「おかしーなー。おかしーなー」と悩むものの、何しろこの映画の原題が全くわからないため、真相を確かめることができません。
男優さんの名前の中文表記(荷黙格廉)から元のドイツ語表記を推測する、という無謀な試みも行いましたが、これも失敗。
そんなこんなで、無駄な歳月を過ごすこと2年余り。
先日、ひょんなことから、この映画の原題が"Bis zum Ende aller Tage"であることが判明、詳しい解説も発見いたしました。
それによると、この映画は、
香港にやってきたドイツ人水夫・グレンが、現地の女性であるアンナ・スーと恋に落ち、グレンはアンナを連れて生まれ故郷の村に帰るものの、村人からは差別を受け、そのため夫婦の間もぎくしゃくするようになり、ある日アンナはグレンの目の前からこっそり姿を消してしまいます。
驚いたグレンは彼女を探しますが、はたして…。
とかいう内容で、若林映子はヒロインであるアンナを演じています。
しかし、その折の名前の表記がAkiko Wakabayashiではなく、単にAkikoであったため、Imdbは別人と判定、作品リストから漏れてしまったもののようです。
てなわけで、ちいとばかし回り道したものの、台湾上映時の広告を偶然見つけたおかげで、いろいろなことがお勉強できました。
それにしても、なんでこの映画も日本では上映されなかったんでしょ。
変なの。
最後に。
念のため、"Bis zum Ende aller Tage"が日本語で『遥かなる熱風』になるのか、ドイツ語翻訳サイトで試みたところ、
日中の終わりまで
という日本語訳になりました。
あれ?
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