2007年10月31日水曜日

ザ・スパイダースのバリ島珍道中

〔えいが〕

お好きな方は・・・・。

1968年、日活。西河克己監督。ザ・スパイダース、杉本エマ、内田良平、高品格主演。

どうも。
お腹を壊しました。
中年デブに冷えは禁物のようです。

えー、タイトルは「バリ島」なんですけれど(ビング・クロスビー〔Bing Crosby〕とボブ・ホープ〔Bob Hope〕のそれからの頂きね、勿論)、バリ島へ行く前に香港へ立ち寄るというので、どんなところが出てくるのか、それだけを確かめるために観た映画でおます。

で、出てきたところ。

啓德空港(着陸シーン。航空会社はパンナム)
淺水灣酒店(スパイダースの宿泊先。外観のみ。内部はセット撮影だったが、なんだか安っぽい。『香港の夜』のセットの方がずっとまし)
胡文虎花園(スパイダースと杉本エマが楽しく観光しているところを、高品格と内田良平が付け狙う。実は杉本も高品や内田の一味。胡文虎花園にスーツ姿で佇む内田良平と言えば『東京ギャング対香港ギャング』ですが、それよりは256段ほど劣る出来)
街頭(ホテルを出て観光する件。正しい位置関係から言うと香港サイドのはずなのですけれど、この後なぜかスターフェリーに乗って胡文虎花園へ行くのでありました。あれ?)
スターフェリー(外観のみ。乗船シーンは合成。もったいない)

食費節約のため(?)、スーツケース一杯に「出前一丁」を持参、ホテルの部屋でそれを作って食べるという、売れっ子アイドルらしからぬビンボー臭い場面がありましたが、今だったらわざわざ日本から持って行かなくても香港のスーパーでいろんな出前一丁が買えるのにねえ。

映画の内容はと言えば、かまやつひろしのアンプに密かに仕込まれたプルトニウムを巡るすったもんだの珍騒動を描いたもので、アンプからプルトニウムを取り出して東南アジアで密売しようとしている内田良平&高品格(ボスはシドニー在住。一応シドニーの場面もありますが、街の写真が映るだけ。やっぱりビンボー臭い)と、逃げ回るスパイダースのおっかけっこが見もの・・・・の映画なのでしょう、きっと。

この後、スパイダースは香港からジャカルタへ逃走(空港と街頭、ホテル外観のみロケ)、最終的にバリ島へ流れ着くことになります(サヌールビーチの「バリ・ビーチ・ホテル」にご宿泊)。
ここでプルトニウムの存在に気付いたスパイダースは、バリ島で卒論のためのフィールドワークを行っている日本の女子大生とその婚約者(インドネシア国軍のエライ将軍の息子。時代的にはちょうどスハルトが大統領に就任した直後)、そして村人たちの助けも得て、一味を退治することに成功するのですけれど、肝心のプルトニウムをバリ島に置き去りにしたまま日本へ帰って来てしまうのでありましたよ。

ザ・スパイダース、神々の島を放射能の島に変えるの巻。

あんたら、罰当たるぞ。

付記:女子大生の婚約者はジャカルタ出身という設定で、ジャワの人ならムスリムのはずだから、そうなると彼女もムスリムか百歩譲ってクリスチャンでなければならないのに、なぜかヒンドゥーの神々に祈りを捧げていたよ。
インドネシアのイスラム教はそういうところには寛容なのか、それともジャワとバリの違いも知らないで(日活が)撮影していたのか、どっちなのか知らん。

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