2010年1月10日日曜日

旅愁の都

〔えいが〕


1962年、宝塚映画・東宝。鈴木英夫監督。宝田明、星由里子、淡路恵子、乙羽信子、藤木悠、上原謙、浜美枝、志村喬、他。

どうも。
トド@休日も働いてます。

都内某所で行われた無料上映会に潜入してきたので、一応メモ(ストーリーは、こちら)。
東宝名物(?)「オレンジ色のニクイ奴(死語)」と化した廃棄寸前のプリントによる上映でしたが、去年の神保町シアターでの上映のさいにもこのプリントを使ったのでしょうか。
なぞだ。

えー、ストーリーをお読み頂くとわかる通り、宝田明が星由里子に一目惚れしてアタックを繰り返すものの、実は星由里子には人には言えないような暗い過去があった…というお話で、その暗い過去というのが、母子家庭で育った星由里子は、稼ぎ手の兄が事故死した上に母親(中北千枝子)が病気で寝込んで経済的に困った末、わずか16歳という年齢でホステスお持ち帰りOKのバーに就職、そんな彼女をお持ち帰りして面倒見ちゃったのが某商事会社の大坂支店長である上原謙だった…って、あんた、それ、援助交際…っていうか、今なら

いんこう(敢えて平仮名表記)



パクられますよ。

しかも、彼女は上原謙の前には幼馴染の藤木悠とも付き合っていたという、なかなかの発展家(?)なのですが、そんな過去を知っても彼女との愛を貫こうとする宝田明の前に立ちはだかるのが淡路恵子。
沖縄出張中の宝田さんを追いかけて行き、オリオンビールを飲ませてお色気攻撃を図ります。
しかし、そんなことに動じない宝田さんは攻撃を難なくかわし、淡路恵子はあえなく玉砕するのでした。

結局、最終的には淡路恵子のはからいで星由里子は沖縄にいる宝田明の許へ飛び、めでたしめでたしとなるんですけど、沖縄でようやく愛を成就させた2人が楽しくドライブする、そのバックにはなぜか不気味な音楽が流れて、あたしゃてっきり車(オープンカー)が横転して2人一緒にあの世へ行っちゃうのかと思ってしまいましたよ。

とまあ、せっかく沖縄が出てくるのに、そこが沖縄である必然性は何も感じられないのが残念ではあるものの(観光映画なのね、よーするに)、何よりも特筆すべきは星由里子の美しさ。
当時の彼女の年齢と同じ19歳という設定でしたが、どこか謎めいた、憂いを含んだ表情に、せんきちの妄想(上原謙とい、いんこう…。藤木悠とはど、どこまで…)は膨らみっぱなしですた。
また、淡路恵子も大人の女の色香十分で、女優さんたちの美しさを堪能できたのが、何よりの収穫でありました。

次はぜひ、きれいなプリントで観てみたいものです。

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