2005年4月27日水曜日

金菩薩 (The Golden Buddha)

〔えいが〕



1966年、香港(邵氏)。羅維監督。張沖、林翠、羅維、范麗、午馬主演。

邵氏のなんちゃって「007」映画
ウルトラスーパーアバウトなあらすじは、下記の通り。

保険調査員の張保羅(張沖〔チャン・チョン〕)は、公用でシンガポールへ向かう飛行機の中で旧友の陳と再会します。
シンガポールが天候不順で着陸不能となったため、経由地のバンコクで1泊することになった張は、陳のアタッシュケースを間違って持って来てしまったことに気付き、陳の許を訪ねますが、彼は何者かによって殺害されていました。
アタッシュケースの中には金色の仏像があり、そこには陳家の隠し財宝のありかを示すヒントが刻まれていました。
陳の長兄(羅維〔ロー・ウェイ〕)から妹の陳美蘭(林翠〔リン・ツイ〕)がもう一つのヒントが刻まれた金色の仏像を持っていると聞いた張は美蘭と合流、2人で調査を開始しますが、隠し財宝を狙う謎の組織「髑髏団」は、2人を執拗に追い始めるのでした・・・・。

タイでかなり大掛かりなロケを行っていますが、室内や列車内のシーンはスタジオ撮影のため、ロケ部分とのギャップが激しく、特に、列車の車窓から見える風景の書割のお粗末さには脱力してしまいました。
また、立ち回りも段取りがわかるかなりぬるーいもので、やっぱり脱力。
も一つおまけに007には欠かせないメカ方面も、髑髏団に拉致された張と陳兄妹が、監視カメラも警報装置もないのをいいことに、檻の中からあっさり脱出できちゃうあたり、もう少し知恵を出して欲しかったっす。
それとも、資金不足で買えなかったとか?

しかし、なんと言っても致命的なのは脚本。
悪の組織(髑髏団って、あんた、なんて名前よ!)の首領が実は○○だった、という展開は、意外性を狙ったのかも知れませんが、身内の財産争いにそんな大掛かりなことをしなくてもいいんじゃないの?と思いましたよ、正直。

最後の頼みのお色気方面は、髑髏団団員の巨乳ちゃん・范麗(ファン・リー)がそこそこ頑張ってましたし(好みじゃないけど)、陳の許へ行こうとタクシーに乗った張がなぜかソープランド(ネオンには"Turkish Bath"とありました。ハハハ)へ連れて行かれ、ソープ嬢たちに囲まれて素っ裸にされる場面(「007」というよりは「不良番長」のようなベタなギャグですな)や、刺青屋でおっぱいお姉ちゃんがタイの彫辰(じじい)から刺青入れられてる場面(早すぎる『徳川いれずみ師 責め地獄』?)、あるいは黒人ダンサーの新東宝テイストなセクシーダンス等、ま、これだけが及第点といったところでしょうか。


↑この方が范麗嬢。

電懋では体育会系はつらつギャル役が多く、特に1959年の『青春兒女』では葛蘭と素晴らしいキャットファイトを演じてくれた林翠がここではか弱いヒロイン役で、魅力半減でした。
男の1人や2人、ぶん投げてやればよかったのに。

ところで、張沖の役名である張保羅(ポール・チャン)は、まんま彼のイングリッシュ・ネーム。
こういうところもテキトーなのね。


↑出てます、出てます、午馬(ウー・マ)。タイ警察の間抜けな刑事さん役。


↑全てわたしの責任です(BY : 羅維)。

2 件のコメント:

映画館主・F さんのコメント...

せんきちさん、こんばんわ。
羅維監督は「鐵観音」という女007映画を見ましたが、
これもやっぱりトホホでした。
他のも概ねトホホ映画ばっかり。
これでよくチェン・ペイペイ映画を多く撮れたなと
あきれ果てました(涙)。
やっぱりボンクラ監督だったのでしょうか?

せんきち さんのコメント...

Fさん、こんにちわ。

>やっぱりボンクラ監督だったのでしょう
か?

んー、電懋時代の作品が日本では全く紹介されていないので、そう判断するのは時期尚早のような気がします。
香港で観た『桃花涙』(1961年)は、けっこうまともな映画でしたよ。
ただ、それも尤敏の演技あったればの話なのですけど。
やはり、『無語問蒼天』等の電懋作品を観てから結論を出すべきだと思いますし、さらに言えば、それ以前の作品も観た方がよいもかも知れません。
あ、そうそう、この映画、音楽はよかったですよ。