2005年7月14日木曜日

湖南・ザ・グレート

〔ちょっとお耳に〕

昨日。
『ワンナイ・ロックンロール』、じゃなかった、『ワンナイト・イン・モンコック(旺角黒夜)』、キネカ大森で観てきました(まだの方はぜひお早めに。必見ですぞ)。
(映画館の)隣りのインド料理屋のおかみさんが、乳飲み子抱きながらランチタイムの呼び込みをしていて、なんとなくフラフラと店に入りそうになりましたが、既に昼食を食べていたことを思い出し、今回は断念しました。

ごめんね、おかみさん。

てなわけで、あっちこっちで話題になっている「セシリア吹替問題」の確認を遅ればせながらいたしましたが、たしかにベースは吹替でしたね。ときどき本人だったけど。
映画を観終わってから、「そういや、『パイラン』で北京語しゃべってたよな、彼女(ところどころ広東語なのですが)」と思い出し、改めてビデオを観てみたところ、まあ、たしかに彼女の北京語はいわゆる標準(びゃおじゅん)な発音ではないけれど、湖南省の貧しい農村から出てきたギャルなら、むしろ訛りまくってた方が正解なんじゃないかとも思いましたです、正直。
なにせ、湖南省と言えば、湖南(湘語)訛りがひどすぎて何言ってるのかわからない北京語をしゃべっていたと言われている毛沢山、もとい、毛沢東の故郷であります。

だから訛ってた方がリアルなんだよな、ほんとは。

どうせ吹替えるのなら、湖南訛りの北京語で吹替えてほしかったっす。

ちなみに、文革の犠牲になった劉少奇も湖南の人。
大物生んでも民が貧○(自粛)ではねえ。


毛沢東のせいで、こんな目に・・・・。

ところで、湖南訛りというと思い出すのが『恋人たちの食卓(飲食男女)』の梁おばさん(歸亞蕾)。
湖南省長沙市出身で、戦後上海へ引っ越し、さらにそこから台湾へ移住したという梁おばさん、湖南訛りのきつい北京語をまくしたてて、三姉妹のお父さん(郎雄)を閉口させます。
梁おばさんを演じた歸亞蕾自身、じっさいに長沙生まれですので、劇中の湖南訛りはおそらく彼女の両親が話していた北京語をそっくりそのまま真似したものなのでしょう。

ま、吹替問題はこのくらいにして、以下、どうでもいいチェックポイントを。

1、詳しいことはよくわからないのですが、内地版では「湖南省から来た」が「越南(ベトナム)から来た」に変更されていたとか(ここにもその辺りのやりとりが)。
映画を観れば、ここに出てくる内地の人たちが決して興味本位に描かれているわけではないことが、よーくわかると思うんですけどね。
2、ヒコ(あんだけ貧○なら、まず村を出て沿海部の都市で民工やってそうだが)が恋人の載っている新聞を見つけて、それをセシリアに読んでもらう場面→ということは、彼って、字が読めないんでしょうか?あ、でも、看板の字は読んでたから、広東語の文字化が読めないって意味だったのかしらん。ごめん。
ご参考までに、中国の公式データ(ごまかしあるかも)によると、「15歳以上の非識字者は(略)8500万人(略)、非識字率は(略)8.72%」らしいです。
3、ヒコの恋人のお祖母ちゃん(で、よかったんすよね?)のルックス、なんだか漢族ではないような気も。
4、内地の農村におけるクリスマスの認知状況について。
不肖わたくし、フォスタープランで陝西省の農村の小学生と文通しているんですが、去年のクリスマスにはポインセチアの絵を描いて送ってきてくれました。徐々に認知されつつあるのでしょうか。

他にも生野菜(サラダ)問題やら肉(ろう、よっ)問題やら、いろいろ思うところがあったのですが、まずはこのへんで。

何度もしつこいようだけど、やっぱり湖南訛りにしてほしかったっす、はい。

2 件のコメント:

くま某 さんのコメント...

《旺角黒夜》は香港映画という分類になると思いますが、中国“内地”の映画でわたしが違和感を覚えてきたのも、まさにこの訛問題です。北方標準圏からどんなに離れた地域が舞台になっていても、俳優さんたちは中央電台のアナウンサーのような普通話をおしゃべりになる。政府の普通話普及政策によるのでしょうかね。

方言という意味では、前回、といっても10年くらい前ですが、上海に行ったとき、CD屋さんで「上海語の流行歌のCD、なにかください」と言ったら、きょとんとされてしまいました。「あるわけないでしょ」という感じ。

香港の中国返還に際し、「広東語は生き残るのか?」と問う人に対し、わたしは「上海では今でもしつこく上海語が話されている。だから広東語も平気なはず」と答えていましたが、巷の歌がその言葉で歌われなくなると、ちょっと危ないかもしれません。

せんきち さんのコメント...

くま某さん

こんにちわ。

>政府の普通話普及政策によるのでしょうか
>ね。

おそらくそうではないかと。
台湾でも、国民党恐怖政治時代はきれいな発音の國語じゃないとだめ、ということで、吹替を使うことが多かったそうです。
今ではお国訛り大会になっていますが。

そういえば、以前観た『自梳』では吹替なしでみんな國語をしゃべっていましたが、訛りがあってもその方が自然でした。

>上海語の流行歌
ポップスの分野で言えば、今後誕生する見込みもないかも知れませんね。
でも、言葉は生き残ると思います。